ホタテ貝の形をした、サステナブルなベンチ「HOTABENCH(ホタベンチ)」が大阪万博での展示を開始

2025.04.11 18:00
甲子化学工業株式会社
製造プロセスやホタテの産地の巡るツアーも同時発表
甲子化学工業株式会社(大阪府大阪市、代表取締役:南原 在夏)は、清水建設株式会社(東京都中央区、代表取締役社長:新村 達也)と、水産系廃棄物のホタテ貝殻を再利用して作られた「HOTABENCH」を2025年4月13日(日)から始まる大阪・関西万博の「フューチャーライフビレッジ」エリアでの展示を開始し、本日より特設サイトが公開されます。


HOTABENCH(ホタベンチ)は、ホタテの廃棄貝殻から生まれたサステナブルなベンチです。約1,000枚もの廃棄貝殻をリサイクルするだけでなく、3DプリントによってCO2削減にも貢献。これまで廃棄されてきたホタテの貝殻に 新しい命を吹き込みます。
WebサイトURL:
本社を大阪に置く当社は、これまでホタテの廃棄貝殻をアップサイクルする取り組みとして「HOTAMET(ホタメット)」、「HOTATETRAPOD(ホタテトラポッド)」「HOTASCOOP(ホタスコップ)」などを開発・発売してきました。
今回、大阪・関西万博に合わせ、HOTABENCHを通じて来場者に廃棄貝殻の現状を知ってもらいたいと考えています。コンセプトは「万博会場で、安らぎをあたえるベンチ」です。
以前の「HOTATETRAPOD」プロジェクトと同様に、清水建設、TBWA HAKUHODOと共に開発を進めています。
■HOTABENCH(ホタベンチ)の特徴
特徴.1|ベンチ1台あたり、40kgのホタテの廃棄貝殻を使用
使用する砂の一部(40kg)を、ホタテの廃棄貝殻に置き換えて作っています。
特徴.2|約300kgのCO2を削減
コンクリートを100%使用するベンチと比較して、約300kgのCO2を削減する貝殻由来の素材で作られています。また、型枠を作らない3Dプリンターで作られているため余計なCO2を排出することなく作られています。
特徴.3|自然が生み出した資源循環デザイン
バイオミミクリー(生物模倣)と言う自然界の考えに基づき、ホタテの構造を模倣した特殊なリブ構造をデザインに取り入れています。実際に、大型3Dプリンターで造形された際に生じるしま模様「積層痕」を敢えて表面に残すことで余計な手を加えることなく自然な形で表現されました。


<Gallery>
<開発者コメント>
清水建設 生産技術本部 小川 達也氏
HOTABENCHは、清水建設が開発した建設用3Dプリンティング技術を活用して作られたベンチです。従来のように型枠を作ってから施工する必要がなく、3Dプリンターを使うことで、より自由でユニークなデザインが可能になりました。さらに、建設用3Dプリンティングに適した繊維補強モルタル「ラクツム」を使用することで、砂の代わりにホタテの貝殻を原料として利用できるようになりました。今回のベンチには、北海道猿払村のオホーツク海沿岸で採れたホタテの貝殻に加え、新たに北海道・内浦湾および青森県・陸奥湾で育ったホタテの貝殻も使用しています。ただし、ホタテの種類や育成方法によって素材の特性が微妙に異なるため、理想的な配合比率を見つけるには多くの試行錯誤が必要でした。そうした工夫と挑戦を重ねて完成したこのベンチを、ぜひ万博会場でご体感ください。
■HOTABENCHの開発の裏側を探るツアーを開発
「HOTABENCH(ホタベンチ)」や「SHELLTEC」の、製造プロセスの体験を行うホタテの産地をめぐるツアーを開催します。このツアーは、清水建設や甲子化学工業の協力により、東京と大阪の2か所で開催予定です。東京では、清水建設のイノベーション施設「温故創新の森 NOVARE(ノヴァーレ)」(東京都江東区)でホタベンチの制作工程や大型3Dプリンターの操作を学べる体験が提供され、大阪では、ホタテの貝殻を活用したモノづくり体験が行われます。これにより、参加者はアップサイクルの魅力を実際に体験することができます。
詳細は、今後ウェブサイトで更新される予定です。
■プロジェクトメンバーコメント
清水建設株式会社 生産技術本部 企画開発部 松本 真一氏
私たち建設業には、今後さらに甚大化が想定される自然災害から、建物やインフラを通じてあらゆる命を守り続ける使命があります。
しかし、その建設行為自体が環境に大きな影響を与えていることも事実です。だからこそ、私たちは、建設によって生じた環境負荷を上回る形で地球環境を再生させることもまた使命だと考えています。
気候変動の問題には国境や業界の垣根はありません。
HOTABENCHの取り組みを通じて仲間を増やし、ともに環境再生活動を加速させていきたいと考えています。
甲子化学工業 企画開発部 部長 南原 徹也氏
ホタメットから始まった廃棄貝殻を活用する取り組みは、様々な取り組みに広がりを見せています。
そして今回、建設3Dプリントという最新テクノロジーと掛け合わせることで、廃棄貝殻が未来の社会を支える素材の一つとして、新たな可能性を持ちはじめています。万博という世界中の人々が集まる場で、私たちの活動を発信できることは、非常に大きな意味を持ちます。これは単なる技術展示ではなく、「海に面する国々が直面している共通課題」への一つの解決策を提示する試みです。廃棄貝殻という“厄介者”が、素材としての新たな命を得ることで、地域と世界の未来に貢献する--この小さな一歩が、やがて大きな波になることを信じています。
■イベント情報
イベント名:大阪・関西万博
展示時期:2025年4月13日(日)~2025年10月13日(月)
展示場所:フューチャーライフヴィレッジ
URL:
■Co-Design Challengeプログラムとは
大阪・関西万博を契機に、様々な「これからの日本のくらし(まち)」 を改めて考え、多彩なプレイヤーとの共創により新たなモノを万博で実現するプロジェクトです。
万博という機会を活用いただき、物品やサービスを 新たに開発することを通じて、現在の社会課題の解決や万博が目指す未来社会の実現を目指します。
本プログラムは、これまで2回募集を行われましたが、第1、2期のCo-Design Challengeに採用された事業者は甲子化学工業だけです。
審査員から「事業の確実性と地域活性の両面で魅力的」との評価を受けています。

Co-Design Challengeプログラム
URL:
■会社概要
甲子化学工業について
1969年創業。東大阪に自社工場を構える当社は、プラスチックを活用した環境配慮型素材の開発および製品の製造を手がけるメーカーです。近年では、廃棄されるホタテ貝殻を再利用したエコ素材「SHELLTEC」を開発し、それを用いたヘルメットや日用品など、環境負荷の低い製品を展開しています。私たちは「ものづくりで社会課題を解決する」ことを使命とし、新型コロナウイルスの感染拡大初期には、大学と共同でフェイスシールドを開発し、全国の医療機関へ20万個以上を寄付しました。
持続可能な社会の実現が求められるなか、私たちが今すぐにできる環境保護の取り組みとして、さらなる素材循環に着目し、廃棄物の有効活用に取り組んでいます。賢く、無駄なく素材を活かすことで環境に貢献し、より良い未来を創造できるよう、これからも挑戦を続けてまいります。



【報道関係者からのお問い合わせ】
HOTABENCH広報事務局(TBWA HAKUHODO内) 橋本
TEL:070-1568-1171 E-Mail:kyosuke.hashimoto@tbwahakuhodo.co.jp

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