米焼酎「ねっか」の新酒が揃い踏み!「ユネスコ無形文化遺産」登録の伝統的酒造りで、今年もおいしい米焼酎が出来上がりました。【ねっか奥会津蒸留所】

2024.12.11 11:44
合同会社ねっか
2024年の秋に収穫した酒米で仕込んだ「ねっか」ブランドの新酒3本が、12月上旬に出揃いました。「ユネスコ無形文化遺産」に登録された伝統的酒造りが、そのおいしさを生み出します。
ねっか奥会津蒸留所の2024年度醸造の新酒。左から「ねっか」「ばがねっか」「めごねっか」

猛暑の影響を受けずに、おいしい新酒がつくれた理由
ユネスコエコパークに認定された自然首都・福島県只見町で、米焼酎「ねっか」をつくる「ねっか奥会津蒸留所」。ここでつくられる米焼酎の基本ラインナップは、定番の「ねっか」を筆頭に、もち米を原料にした「めごねっか」、最も高い吟醸香を含む「ばがねっか」の3本です。その年の秋に収穫した酒米で仕込み、毎年11月に「ねっか」と「めごねっか」を、12月に「ばがねっか(壱型)」を新酒として発売しています。今年も無事に2024年度蒸留の新酒3本をお届けすることができました。
ねっか奥会津蒸留所のステンレス製蒸留器

2024年の夏も全国的な猛暑に見舞われ、米づくりや酒造りに大きな影響を及ぼしています。高温障害で稲の受粉ができなくなったり、仕込みに使う酒米が割れやすく溶けにくくなったり、米を原料にした酒造りは困難を極める時代とも言われています。東北地方でも米の高温障害が報告されるなか、幸いにも只見は豊かな自然環境の恩恵により高温障害を避けることができました。特別豪雪地帯の只見は、冬期になると積雪が3メートルを超えます。その雪解け水は、真夏でも田んぼに冷たい水を供給してくれるので、高温障害から稲を守ってくれます。また、米の生育に必要な時期に適量の雨が降ってくれたこと、酒米の収穫時期に台風の被害に遭わなかった(酒米よりも収穫時期が遅い飯米は台風の影響を受けました)ことも、今年は運が良かったと言えます。
あたり一帯が銀世界になる只見の冬

2024年秋に収穫した酒米は粒が揃っていて、昨年の米よりも仕込みやすさを感じました。日本酒よりも高い吟醸香を含むことがねっかの特徴であり魅力なので、米が割れることなくしっかりと狙った精米ができることが非常に重要。米焼酎ねっかがおいしい理由には、只見の豊かな自然環境と、高品質な酒米を自社栽培する技術力が挙げられます。
自社圃場で栽培した酒米「五百万石」

日本酒の醸造技術を応用した、ねっかの米焼酎造り
2024年12月5日、ユネスコ=国連教育科学文化機関の政府間委員会は、日本酒・焼酎・泡盛といった日本の「伝統的酒造り」を無形文化遺産に登録することを決定しました。米を蒸して麹をつくり、醪(もろみ)を発酵させるという伝統的な技法は、米焼酎「ねっか」の造りでも受け継いでいます。
発酵する醪

酒米を蒸し、その米の中に麹菌を繁殖させて麹をつくり、酵母と水と麹を加えた醪を発酵させる工程までは、日本酒も米焼酎も同じです。ねっか奥会津蒸留所では、日本酒の醸造技術を応用することで、日本酒の2倍以上の香気成分を含む米焼酎の開発に成功しました。それが米焼酎「ねっか」です。
ねっか奥会津蒸留所の2024年度醸造の新酒。左から「ねっか」「ばがねっか」「めごねっか」

新酒ならではの、フレッシュな味わいを楽しんで欲しい
毎年11月に発売した「ねっか」と「めごねっか」、そして12月に発売した「ばがねっか(壱型)」は、どれも製法に違いはありませんが、原料米や精米歩合が異なります。この味わいの違いを新酒で飲み比べできるのは、この時期だけのイベント(2023年度蒸留以前の熟成したねっかとの飲み比べも面白いです!)。出来立てのフレッシュな味わいと、その豊かな香りを、この年末年始にぜひお楽しみください。

■■■商品概要
ねっか原材料:米(只見町産)・米麹(只見町産米)
蒸留方法:減圧蒸留
使用酵母:福島県産煌き酵母
アルコール度数:25度
価格:1,870円(税込)/720ml、3,630円(税込)/1800ml 
めごねっか原材料:米(只見町産)・米麹(只見町産米)
蒸留方法:減圧蒸留
使用酵母:福島県産煌き酵母
アルコール度数:20度
価格:1,650円(税込)/720ml、3,300円(税込)/1800ml 
ばがねっか原材料:米(只見町産)・米麹(只見町産米)
蒸留方法:減圧蒸留
使用酵母:福島県産煌き酵母
アルコール度数:25度
価格:2,530円(税込)/720ml、5,060円(税込)/1800ml 




■■■ねっか奥会津蒸留所について
豊かな自然の中でお米を栽培し、米焼酎「ねっか」で未来をつなぐ
福島県只見町は、ユネスコエコパークにも認定される自然首都であり、日本有数の特別豪雪地帯です。夏は米やトマトなどの農業が盛んで、冬は積雪3mを超える雪と共に生きる、そんな美しい日本の原風景が今もなお広がる地域です。
農家であるねっかの創業メンバーたち

この只見町で「自分たちの作る米を使いながら、地域を守り、未来にバトンを繋げることはできないか」との思いから立ち上がった4人の米農家と1人の醸造技術者が、只見町の特産品である米を使用した「米焼酎」づくりに注目し、2016年より「米焼酎ねっか」の蒸留をスタートしました。
米焼酎ならば原料に米を使うので、未来にこの美しい田園風景を守り繋げ、雪深く農作業のできない冬の間でも、冬季雇用を生み出すことができます。冬場の仕事がなく出稼ぎに出る若者に対し、地元で安定就労できる場を提供することで、若者の定住にも繋がりました。
米焼酎ねっか

米焼酎ねっかは、自社田圃で栽培した全量只見産米にこだわり、只見町の土壌を知り尽くした米農家=米作りのプロが作る酒米と、全国トップレベルである福島県の醸造技術を高次元で融合させた米焼酎です。日本酒の2倍以上の香気成分を含みながらも香りが変性することがなく、そのキレのある味わいで和食に合うお酒としてご好評いただいています。
■■■環境に対する、ねっかの取り組み
JGAP認証自社圃場

JGAP認証の自社圃場を所有原料の安心安全を確保
JGAPとは、農業における食品安全、環境保全、労働安全など持続可能な農業につながる生産工程管理の取り組みのこと。土壌、水、米の検査をし、科学的にも安全な環境で農業をしていることを証明するものです。持続的な農畜産物の生産には、土・水・気温といった自然環境への対応も欠かせません。JGAPの認証プログラムを通して、世界共通の目標である「持続可能な開発目標(SDGs)」への取り組みも行っています。酒蔵がJGAP認証を受けるのは、全国的にも非常に珍しいこと。ねっか奥会津蒸留所では、JGAP認証の田圃で栽培された原料米のみを使用。また、肥料メーカー「片倉コープアグリ」が開発したノンプラスチック肥料を使用し、環境負荷をかけない安心安全なお米でお酒をつくっています。
片倉コープアグリ(株)の液体二段施肥を使用したマイクロプラスチックごみ削減の取り組み

蒸留所のすべての電力を再生可能エネルギーに変更!
東北電力再エネプラン

2023年5月から、ねっか奥会津蒸留所で使用するすべての電力は、東北電力様の発電時にCO2を排出しない、再生可能エネルギー電源を使用した電気に切り替わりました。蒸留機は化石燃料を使用したボイラーのため、蒸留時にはCO2が出ますが、蒸留方法をcにすることによってCO2排出量の削減に取り組んでいます。日本が様々な災害や環境問題を抱える今、私たちの取り組みが課題解決に向けた一助になればと考えています。

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