<オウンドメディア実態調査>8割「オウンドメディアの効果」を実感するも「コンテンツ数の維持」は課題

2024.05.01 10:10
株式会社宣伝会議
効果を感じていること1位は「企業イメージ向上、ブランディング」

広報・PR・コミュニケーションの専門誌『広報会議』(株式会社宣伝会議発行)は、広報活動において重要な役割を担う「オウンドメディア」について、広報担当者、オウンドメディアの担当者117名を対象に調査を実施しました。

オウンドメディアとは自社が保有するメディアのことを指しますが、本調査ではウェブサイト形式のオウンドメディアについて調査しています。


8割がオウンドメディアに「プラスの効果を感じている」
「オウンドメディアによるプラスの効果を実感していますか」と質問したところ、「非常に効果がある(26.5%)」「効果がある(55.6%)」「ふつう(7.7%)」「効果がない(3.4%)」「分からない(6.8%)」という回答結果になり、「効果がある」(「非常に効果がある」「効果がある」の合算)と回答した人は82.1%となりました。


効果を感じていること1位は「企業イメージ向上、ブランディング」
「効果を感じているものを選択してください(複数回答可)」と質問したところ、「企業イメージ向上、ブランディング(76.7%)」が最も多く、「採用の強化(52.4%)」「社内コミュニケーション(51.5%)」が続きました。

また「特に効果を感じたこと」について自由記述で回答してもらったところ、「記事が決め手となって入社した社員がいる」「従業員インタビューを他の従業員が読み、社内コミュニケーションに繋がっている」「メディアから取材依頼が来ている」「他社とのコラボが決まり、セミナーやイベントの開催が増えブランディングに寄与している」「代表が書いた記事がバズり、当社のパーパス経営への関心が高まった」「見込み顧客やパートナーからの企業認知度が向上」といった回答が見られました。


4割が「外部委託をしている」と回答
「外部委託はしていますか」と質問したところ、「している(39.3%)」「していない(53.8%)」という回答になりました。

また「外部委託で心がけていること」について自由記述で回答してもらったところ「会社のブランドや歴史を汲んだ上で取り組んでくれる方にお願いしている」「内容の正確性の担保を大切にしている。専門性の高い分野での執筆ができる方に依頼した上で、二重三重で原稿チェックを行う」「PV稼ぎのための過激な見出しや誇大表現には気を付けてもらっている。当社専門家のファクトチェックも欠かさないようにしている」「記事の用途、ターゲットに起こしてほしいアクション、インタビューの中で取りあげてほしいこと・ほしくないことを事前に共有している」「PVやCVの数を毎月報告し、モチベーションを維持してもらう」といった声が集まりました。


KPIを設定し次なる改善に活かす
「オウンドメディアの評価項目(KPI)を選択してください(複数回答可)」という質問では、「ページビュー数(69.2%)」「記事公開本数(48.7%)」「ユーザー数、新規・リピート訪問者数(35%)」が多く選ばれており、「測定していない」は10.3%となりました。

「成果をどのように測っているか」について自由記述で回答してもらったところ「いいねの数やSNSのシェア数に加え、採用候補者へのアンケートを行っている」「SNSでポジティブな反応があるか」「見込み顧客が検索しているであろうSEO対策キーワードの検索順位、流入、CVを確認」「社内専用コミュニケーションスペースでコンテンツを紹介した際、社員がどれくらい反応しているか」「人気上位コンテンツを確認。ブランドの認知施策やサービスの質の向上に活かしている」「経営課題に基づく解決策となる打ち手として記事発信しているため、その管掌部門に変化があったかヒアリング」「PV数を集計し急な増加があった記事はその原因を探っている」などの声があり、オウンドメディアの目的に応じて測定項目を決め、成果を測っている様子が分かります。


6割が「コンテンツ数の維持」を課題に感じている
「課題に感じていることを選択していください(複数回答可)」という質問では「コンテンツ数の維持(58.1%)」という回答が最も多く「制作の効率化(49.6%)」「コンテンツ制作の人材不足(48.7%)」が続きました。

「最も課題に感じていること」について自由記述で回答してもらったところ「コンテンツを頻繁に作成し続けるためのリソースが足りていない」「他部署からの協力がなかなか得られない。ネタが出ず、企画案が煮詰まっている」「自社を理解してもらい、ブランディングに沿ったアドバイスをしてもらえる協力会社を探すこと」「記事で取り上げている人が退職した際の対応(記事削除、画像編集)」「長期的なコンテンツ計画や、時流を意識したコンテンツ設計がしたい」「制作にかける時間やコストが効果と釣り合わない」「短期的な効果が出にくくモチベーションを維持するのが大変」といった回答がありました。


生成AIは「企画・タイトルの案出し」などで活用
「コンテンツ制作時に生成AIを活用していますか」と言う質問では「活用している(34.2%)」「活用していない(44.4%)」「活用を検討(17.9%)」という結果になりました。

また「生成AIの具体的な活用法」について自由記述で回答してもらったところ「記事の企画をつくる際の壁打ち相手」「タイトルの案出し、記事の言い回しの改善」「文字起こしを行い原稿作成を効率化」「インタビュー記事の質問案を生成し、発想を広げたり、ヒントをもらうのに役立てている」「リード作成、原稿の文字校正、SNSへの発信時の要約」「英文サイト作成時の翻訳確認(最終確認は自社スタッフで行う)」といった声が集まりました。

調査について



調査概要:広報会議編集部「オウンドメディア活用に関する調査2024」
調査方法:インターネット
調査対象:広報担当者、オウンドメディア担当者のうち、「自社でオウンドメディア(サイト)を運用している」「オウンドメディア(サイト)はあるが更新は止まっている」と回答した人
調査期間:2024年3月29日~4月11日
回答数:117
※小数点以下第2位を四捨五入しています。
■本調査は、広報・PR・コミュニケーションの専門誌『広報会議』(毎月1日発売)の2024年6月号(5月1日発売)に掲載の「オウンドメディア 企業の“リアル”を届ける 距離感が縮まる広報戦略」特集の中で実施したものです。特集内では、オウンドメディアが再注目される理由や、メディア運営で企業がつまずきがちなポイントへの対処法、企業事例をレポートしています。

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「広報会議」について
○発行元/株式会社宣伝会議
○判型/A4変型、144ページ
○定価/1,500円(税込)
○販売/全国有力書店ならびに定期購読
○主要読者/経営者、広報担当者、PR会社、宣伝担当者、マーケター、ブランドPR、広告会社、経営コンサルティング会社、調査会社、ブランドコンサルティング会社、学生、地方自治体など
○株式会社宣伝会議は、1954年に創業したマーケティング・コミュニケーションの総合シンクタンク。マーケティングに関わるすべての人に向け、雑誌・書籍の出版や教育講座を全国展開しています。「広報担当者養成講座」は3880名以上が修了しています。

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