NEC、AI技術を活用し、機械式駐車施設の無人化実現に向けた実証を開始

日本電気株式会社
～オペレータの就業環境改善と利用者の利便性向上の両立を目指す～

　NECは、AI技術を活用し、機械式駐車施設の無人化実現に向けた実証を開始します。本実証を通じて、オペレータの業務負担軽減と利用者の安全性・利便性の高い駐車体験の両立を目指します。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　無人化ソリューションイメージ


■背景
　オフィスビル、ホテル、商業施設などに併設される機械式駐車施設では、最初にお客様をおもてなしするポジションとして、オペレータが利用者の駐車支援を担い、安全な運営に重要な役割を果たしています。
　しかし、近年は少子高齢化・人口減少などによる労働力不足に伴い、車の入出庫が少ない夜間帯の営業時間短縮や営業の取りやめなど、駐車サービスの提供が困難になるケースも発生しています。このためオペレータの就業環境の改善による新規採用力や定着率の向上が喫緊の課題となっています。
　NECはこの社会課題・業界課題に対して、AI技術を用いた革新的な無人化ソリューションの開発を通じて、駐車場運営の刷新を目指します。

■実証内容
　本実証は、港区のオフィスビルに併設されている機械式駐車施設で3月21日から開始します。夜間帯やその後の解析作業も含めて実証期間は約2か月を予定しており、AI技術搭載のカメラを用いた入庫時の降車確認(特許出願中2025年3月21日時点)と、入出庫時の駐車施設内への侵入検知に対する実現可能性を検証します。
　技術的な検証項目として、人物検出における荷物や傘などに隠れた場合の検出精度や人物同士の重なりへの対応などを評価します。事業的な観点からは最適なカメラ台数や設置場所などを検証します。

■今後の展望
　本実証と並行して、NECは利用者が誰でも簡単に駐車施設を直感的に操作可能な新UIデバイスも開発しており、これらの技術を組み合わせることで機械式駐車施設の無人化モデルの確立と社会実装を推進することで、駐車施設の価値向上に貢献します。
　将来的には、駐車場の無人化を始めとしたDX化を加速させると共に、駐車場とオフィスビル、ホテル、商業施設、マンションなど様々な施設を連動させることで、パスワードやカードキーに頼らない、便利で安全なお買い物や入退場を実現することを目指します。

＜本件に関するお問い合わせ先＞
NEC インダストリーインフラ統括部　新規事業開発G
E-Mail：iid-pr@dpf.jp.nec.com