NTTテクノクロスが推進するコミュニティ型技術者育成とは?~延べ7,000名を超える社員が技術に磨きをかける『ソフト道場』立ち上げのストーリー~

2025.03.11 11:00
NTTテクノクロスには「自ら学び続け、社員同士で高め合う社風」があり、社員が主体となって運営するコミュニティや社員が継続的に学べる豊富な研修カリキュラムが揃っています。研修内容は、新入社員研修をはじめとした職種別の基礎研修、また社員が講師を務める技術研修など多岐に渡ります。
その一つに、社内の技術者が講師となって指導するコミュニティ型技術者育成の仕組みである『ソフト道場』があります。今回は、これまでに延べ7,000名を超える社員が技術を研鑽し、約150名もの社員が講師として活躍しているソフト道場の発起人である橋本昌明が、立ち上げに掛けた想いなどを語ります。
橋本 昌明(ハシモト マサアキ)
NTTテクノクロス株式会社 デジタル革新部 ソフト道場館長
業界をリードする人材を育てる登竜門「ソフト道場」とは?
私が立ち上げた「ソフト道場」は、業界の未来を担う技術者を育成するための特別な組織です。ここでは、講師が自らの技術を次の世代へ伝え、受講者がさらにその技術を磨きあげることで成長し、やがて新たな講師となって次の世代に技術を伝えていくという循環を作っています。
講師としても、その過程で受講者からさまざまな洗礼を受けながら己の技を鍛え上げ、業界をリードするプロフェッショナルへと成長しています。
ソフト道場の特徴は大きく2つあります。1つ目は、「プロジェクト現場で活躍するプロフェッショナル講師」です。
業界をリードする当社の技術者が講師となることで、当社としての視点や現場の経験を研修に織り込むことができるので、受講者は自身の業務に落とし込みやすくなります。技術面だけでなく、実際の現場で大きなトラブルを回避した経験や、新しい技術を活用してシステム構築に挑戦した話は、受講者にとって非常に貴重な学びにつながります。
ソフト道場での学びを経て、今では当社の
となった社員も、講師として直接次世代の技術者を育ててくれています。このように、ソフト道場はアスリートで言えば、金メダル級の技術者から直接指導を受けられる場としても成長してきました。
また、プロフェッショナル講師の存在が研修を通じて社内に認知されることで、講師を務める社員にとっても活躍の場が広がります。


2つ目は、「演習中心の実践型カリキュラム」です。
実践型にすることで、受講者は自分で作ることができたという自信を得ることができるほか、講師自身は受講者の実習環境で起こる、思いもよらないトラブルを一緒に考え対応することで、技術者として新たな気付きを得て、更なる成長につなげる事ができます。
研修の受講者たちからは「マシンを使って実際に動くものが作れるのが良い」「自分もいつか講師になりたい」などの声があり、高い評価を得ています。


ソフト道場は受講者と講師の双方にとって、教科書通りの育成スタイルからは得られない、実際の現場で活きる経験や技術を学ぶ場になっていると感じます。
この取り組みが技術者の活躍の場を広げ、受講する社員達の技術力の向上にも貢献しており、今では当社の高い技術力を支える存在となっています。これまでソフト道場の活動を続けてきて本当に良かったと実感しています。
ソフト道場を立ち上げた背景
約24年前、当時他社へ出向していた私は、初めてお客様であるユーザーとしての視点に立って会社を外から見る機会を得ることができました。その際に一番課題に感じたのは、お客様に提案をするために訪ねてくるほとんどの営業やSEが、お客様の話を聞かず、ただ自社製品を売り込むことに終始する姿でした。お客様が求めているのは課題に対しての解決策であって、製品はその課題を解決するための手段に過ぎません。例え自社製品だけで解決できない課題をお客様が抱えていたとしても、他の技術や他社製品を組み合わせるなど、課題を解決するために営業が提案できる選択肢はたくさんあります。
そのためには、営業社員が自社製品に関する知識だけではなく、幅広い技術に関する知見をもつことが何よりも必要です。
お客様の業務スタイルをソフトウェアにあわせることも一つの選択肢かもしれませんが、この経験から、幅広い技術と知識を持った人材の育成が不可欠だと強く感じました。この想いが、私がソフト道場を立ち上げるきっかけとなったのです。


開設当時は、技術者のスキルを測る当社独自の『テクニカルプロフェッショナル』制度で認定された技術者10名程度が、講師となって試行錯誤しながら研修を開催していました。私自身でも研修受付システムや、研修環境に自宅からログインするためのシステムを自作するなど、地道に活動を進めていました。その後、次第に私たちの取り組みに共感する社員から『自分もこんな研修がやりたい』という相談が集まるようになりました。徐々に講師や科目も増え、今では講師は約150名、受講者は延べ7,000名を超えるほどになりました。
社内に起こった変化
ソフト道場の取り組みは多くの素晴らしい変化を起こしました。
これまでも多くのプロフェッショナルが当社にはいましたが、所属している部署以外に認知されるチャンスは少なく、誰がどんな技術を持っているのかが会社全体で把握できていませんでした。しかしソフト道場での講師経験によって、どの技術者がどんな技術を持っているのかが所属部署外からも広く認知されるようになりました。これにより、技術者同士のつながりができ、さまざまなところで互いに相乗効果を生み出しています。
大学や高校など社外に対して社員が講師として教育を行う機会も増え、講師を務める技術者の活躍は、今や社内にとどまらず社外にも大きく広がっています。
今後の展望
立ち上げから約15年が経ちましたが、常に試行錯誤しながら一緒に活動している社員たちとソフト道場の価値を最大化してきました。
ソフト道場は、将来のビジネスにつながる技術に対し、実践を通じて技術者を育成する場として多くの社員が研修を受講していますが、社内の技術者が普段の業務ではできない、「やりたいことを実現させるための場」でもあります。
例えば、次の開発で使ってみたい新しい技術の検証をしてみる、実現したい事業アイディアをモックにしてみるなど、個人として社員がやりたいことを発案し実行しようとしても、業務との兼ね合いや周囲との調整等を考える中で断念してしまうことも少なくありません。
そこでソフト道場のような、「やりたいことを実現させるための場」があるということ自体がとても重要であると考えます。
今後も社内におけるソフト道場が担う役割を維持していくとともに、多くの社員がプロフェッショナルとして活躍し、次の世代へ知見をつないでいってくれるように努めたいと思います。
※本記事の情報は発行時点のものです
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