AKOMEYA TOKYOは、「一杯の炊き立てのごはんから広がるおいしい輪」をコンセプトに、全国各地から厳選したさまざまな種類のお米を中心に、ごはんと相性抜群のごはんのお供や和食の中心にある出汁や調味料、食器・調理道具などを扱い、東京を中心に25の店舗(2024.10.16現在)、2店舗の「AKOMEYA食堂」、オンラインショップを展開するライフスタイルショップです。
AKOMEYA TOKYOで取り扱う様々な商品には、それぞれに知られざる背景があります。それは、こだわり抜いた丁寧な作り、そこに込められた人の想い、店に並べられるまでの苦悩や葛藤、挑戦などです。
このストーリーでは、秋の旬の食材を活かした炊き込みごはんの素シリーズの取り組みから生まれた、特別仕様の「
」について、何がプレミアムで、どのような想いや背景が隠れているのかをお届けします。
毎年アコメヤで人気の旬の炊き込みごはんの素シリーズ
アコメヤの炊き込みごはんの素の中でも人気のシリーズ、今年採れた国産素材を使用した“旬”の炊き込みごはんの素を製造するのは、「イシイのミートボール」で知られる1945年設立の「石井食品株式会社」。
石井食品は、未来に向けた持続可能な食の循環型ビジネスを目指し、「地域と旬」をコンセプトに、日本にある様々な地域の旬の食材を、最適な状態で食卓に届けられるよう、採れたてを新鮮なうちに運搬し、調理・加工まで独自の技術で製造しています。
アコメヤもまた、日本各地の豊かな食文化を、これから先の未来までつないでいきたいというヴィジョンがあります。
両社の想いが重なり販売を続けてきた「旬の炊き込みごはんの素」シリーズの取り組みも4年目。
少量でも厳選した素材の生産に力を入れている農家さんが、今後も持続可能であるよう、食品会社として応援を続けている石井食品の協力のもと、この秋、より地域と素材、生産者さんにまでフォーカスを絞りこだわった、プレミアムな栗ごはんの素を開発しました。
岐阜県山県市で栗を生産する三井重徳さん
舞台は岐阜県山県(やまがた)市。
山県市は大桑地区を中心に、大正時代から続く歴史のある栗の産地ですが、栗栽培は手入れの難しさに加え農家の高齢化も進んでおり、耕作放棄地が増えているといいます。
今回使用するのは、山県市で栗をつくり続ける三井重徳さんの筑波栗です。
三井さんに収穫目前の栗の様子や生産の背景についてお話を伺いました。
岐阜県には3,000m級の山々が多く存在します。
三井さんの農園も山の中。約1ヘクタールの農園で、山岳地帯ならではの地形を活かした栗づくりが行われています。
山の斜面に沢山の栗の木が生えています。この傾斜が、水捌けや風通し、日当たりも良く、栗にとっては好条件です。しかし、山の中であるため、少し登ると一気に急斜面となり草刈り機などの機械を入れることができず、平地に比べ労力は何倍にも膨らみます。
年間を通して行われる作業は「剪定・草刈り・消毒・収穫」。特に肝となるのが剪定です。落葉した11月頃から剪定を始め、3月までに終わらせます。
農園に生える約1000本の栗の木をその目で確かめるため、毎日圃場へと足を運びます。管理を怠ると伸びた木と木が重なり太陽光が当たらず、実がつかなくなってしまうのです。同時に、虫や病気が出ていないかもチェックします。
栗の生育は、気温や雨量の推移に大きく左右されます。
今年は暑く、日照りが続いたことから成熟に時間がかかっているそうです。また、日照時間も長いことから圃場の草刈りに苦労しました。草が伸びていると、落ちた栗が見えなくなってしまうのでこの作業は欠かせませんが、刈ったそばからどんどん生えてくるので例年よりも回数を増やし、大変な作業となりました。
いよいよ栗が落ち始め収穫の時期を迎えます。
栗は皮がかたいので水分が蒸発しにくいように見えますが、実が落ちて時間が経つほど鮮度が低下していきます。新鮮な栗を届けるため、毎日山へ出向き収穫作業が行われます。
栗は自家不和合性といい、同じ品種の受粉ではほとんど結実しない性質です。そのため、違う品種を混植する必要があります。三井さんの農園でも、「筑波(つくば)」「利平(りへい)」「ぽろたん」など複数の品種を混植しています。
イガに包まれ落ちた実の品種は見分けがつかないため、一度持ち帰り、イガを外し手作業で選別します。選別の目利きも職人技です。
その後、サイズ別に仕分けられます。今回使用する栗は、特大の2Lサイズで、3.5cm以上3.9cm未満という基準を満たすもののみを使用します。
栗の木は一度植えると50~60年の寿命があるため、農家の高齢化が進み、せっかく生えている栗の木を手放す人も増えているといいます。
歴史ある栗の産地を絶やしたくないという想いから、三井さんはそんな栗の木のお世話も請け負っています。
「次の世代が「次、やるわ」と言うかもしれない。それまで自分が繋いでいければいいと思っている。」と話します。
今回の栗ごはんの素は、食材・調味料・栗の粒の大きさにまでこだわり、贅沢に仕上げました。使用する「筑波栗」は、香りと甘みが強く、ほっくりとした食感が特長です。生育状況に合わせ、いちばん美味しいとされる時期に収獲し、農園に一番近い石井食品の自社工場である京丹波工場でひとつひとつ丁寧に皮むきから加工し、風味を損なわないよう、無漂白・無着色で仕上げています。
サイズにもこだわり、特大の2Lサイズで、3.5cm以上3.9cm未満という基準を満たすもののみを選別し使用しました。
通常版の栗ごはんの素との比較画像をご覧いただくと栗の大きさが実感いただけます。(画像左:プレミアム栗ごはん、画像右:通常版栗ごはん)
調味料は、栗本来の風味を活かすため、砂糖は使わず岐阜県の地酒である「淡墨長寿桜(うすずみちょうじゅざくら)」と粗塩のみで仕上げました。
炊飯器で2合のお米と一緒に炊くだけで、ご自宅で旬な素材を活かした本格的な炊き込みごはんができあがります。
本商品に使用する栗の収獲時期
収穫:2024年9月下旬(岐阜県山県市産)
加工:2024年10月上旬(京都府京丹波工場)
【数量限定】
※限定店舗での販売となります。
【販売店舗】神楽坂店、NEWoMan新宿店、東急プラザ渋谷店、横浜ポルタ店、阪急西宮ガーデンズ店、
三井さんが栗について話す時、栗が可愛くて仕方がない。というような笑顔がとても印象的でした。
AKOMEYA TOKYOが目指すのは「みんなで一緒に、“おいしい”の循環型社会をつくっていく。」こと。
日本の食が持つ無限の可能性を拡げるには、私たちAKOMEYA TOKYOだけでは、もちろんできません。作り手や、使い手、みんながつながるから実現できることです。
”こだわりの素材”。そのこだわりとは、素材そのものはもちろん、それらを作る生産者の方の想いや、その地域の風土や文化も込められています。
そんなこだわりを、日本各地の美味しさを通じて伝えていくため、AKOMEYA TOKYOは歩み続けます。
【会社概要】
株式会社AKOMEYA TOKYO
代表取締役社長:山本浩丈
本店所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷 2-11-1
事業内容:食品・生活雑貨・服飾雑貨の販売および飲食業
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