リノベるは「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」をミッションに掲げ、統合リノベーションプラットフォームを構築、リノベーションをスタンダードな選択肢にすべく取り組んでいます。
お客さまの住まいは、工事を担う「工事パートナー」の存在があってこそ具現化できます。リノベるでは、首都圏設計施工SV部の担当者が各工事パートナーを綿密にサポートしながら、それぞれの案件を進めています。
今回は、工事パートナーとして長年リノベるの住まいづくりを支えてくれている有限会社ディー・エス・アイの今勝紀会長と今将太代表に、工事パートナーの役割や現場での進め方、リノベるとの関係で得られるメリットや今後の展望について、また首都圏設計施工SV部施工SV課課長の渡邉俊介に、求める工事パートナー像や工事パートナーと描く未来について、話をうかがいます。
左から、有限会社ディー・エス・アイ 取締役会長 今勝紀氏、代表取締役社長 今将太氏、リノベる株式会社 施工技術部 施工SV課課長 渡邉俊介
■リノベーションの現場を施工する、なくてはならない存在
―工事パートナーとして10年来のお付き合いになるそうですね。きっかけや経緯について教えてください。
今会長 工事パートナーに加盟したのは2014年のことです。丁度10年前ですね。たまたまパートナー募集のFAXを受け取り、問い合わせたことがきっかけでした。当初は内装リフォームを中心に請け負っていた会社だったので、新しい挑戦ではありましたね。最初は不安もありましたが、1件、2件とやらせていただくうちに、少しずつ自信が持てるようになってきました。
過去のインタビュー記事:
有限会社ディー・エス・アイ 取締役会長 今勝紀氏
「リノベる。」の仕事を安定的に受けるようになったことで売上アップにつながり、従業員を増やしたり、新しいことにチャレンジすることができるようになりました。会社の成長につながっているという実感があります。現在の従業員は私を含め5人です。今年の6月には息子に代表職を引き継ぎました。
―そもそも、工事パートナーはどんな仕事を担っているのでしょうか?
渡邉 「リノベる。」をはじめとして、個人のお客さまのリノベーション工事を担当していただいています。リノベるの設計デザイナーと共に図面を形に変えていく、なくてはならない存在です。また、自社で行っている買取再販事業での施工を担当いただくこともあります。
おかげさまでディー・エス・アイ社を筆頭に、お付き合いのある工事パートナーは増えており、新規でパートナー加盟をされるパートナーも順調に増えている状態です。
―工事パートナーになってよかったことや、変化はありましたか?
今会長 リノベーションに関する知識や技術が学べたことがいちばん大きかったですね。自分たちの知識としてお客さまに提供することができるようになりました。技術や品質管理のスキルアップにもつながり、それによって自信が持てるようになり、新しい元請けとも仕事をさせていただくようになるなど、広がりが出ました。自信がついたことで、いろいろなことにチャレンジできるようになったと感じています。
売上も、この10年を振り返ってみるとグンと伸びた時期があるんですが、その相関性は明らかに「リノベる。」にあると思います。
今代表 「リノベる。」での仕事はリノベる社の社内でつくられた仕組みがしっかりしているので、仕組みに沿って施工を行えば適切な品質管理ができる仕組みになっています。「リノベる。」の現場でやっていることができていれば、どこへ行っても通用します。それがまた自信になります。
有限会社ディー・エス・アイ 代表取締役社長 今 将太
渡邉 現場での検査項目が多かったり、たとえば工事中に塞がれてしまい、住まわれてからは確認できないような隠蔽部の写真をしっかり残したり、工事進捗状況を毎週写真に撮るなど、管理項目が他社に比べると多少多いかもしれません。一つひとつのチェックを抜け・漏れなくしっかり行っていくのは大変なことではありますが、それが施工品質の向上、引いてはお客さまの安心につながっていると思います。
今会長 この10年の間で、そうしたチェックも改善され続けてきたと実感しますね。それにより、クオリティを高められているのだと感じています。
■求めるのは、リノベるのミッションに共感するパートナー
―工事パートナーの採用基準を教えてください。
渡邉 採用については、一定の品質をクリアしていることが基準になります。採用となった新規の工事パートナーに対しては継続して案件を受注して頂けるよう、さまざまな形でサポートを行っています。
具体的な案件が決まった段階で担当者を1人つけ、着工前にまずルールや決まりをレクチャーしています。その後もそれぞれの工事のポイントや、確認が必要なタイミングでレクチャーを行い、現場に入ってからも共にポイントを確認しながら工事を進めています。
―どんなパートナーを募集していますか?
リノベるのミッション「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」に共感いただけるパートナーを求めています。
また、リノベるともにお客さまの暮らしをつくっていくという考えを持ったパートナーを募集しています。
たとえばディー・エス・アイ社の場合、図面やデザインを見て、デザインの意図について質問をしてくれたり、後々の不具合につながりそうな部分があれば先回りして代替案を提案していただくこともあります。一緒に良いものをつくっていくという信念をお持ちだからできることで、そうした考えのパートナーと仕事ができるのはありがたいです。
今会長 リフォームを請け負っていた頃から今まで、ずっと変わらず、お客さまをちゃんと見て、お客さまに喜んでいただくことが会社の利益よりずっと大事なことだと思ってきました。お客さまの幸せや思いを具現化するというところは、リノベるのミッションに近いですし、向いている方向は同じだと思っています。
―どんな企業からの応募が多いですか?
渡邉 問い合わせは主にリノベーション工事に関わっている工務店や建設会社からが多いですね。また、業界や自社の成長を目指す、成長意欲が高い企業が多いとも感じています。
「リノベーションをスタンダードな選択肢にしたい」という、リノベると同じ志を持っていたり、建設業界の古き習慣を変えていこうと思っているような企業を求めています。お互いに自立・独立しながらノウハウを共有し、良い関係性を構築しながら成長していけたらと思っています。
―工事パートナーになることで得られるメリットは何ですか?
渡邉 高品質を求めるリノベるの技術や品質管理の手法を身に付けてもらえることではないかと考えています。リノベるではNPSスコア(顧客推奨度)という、満足度に関するアンケートをお客さまに回答いただいているのですが、完成時点の満足度を高めるために、施工のレベルを当たり前に高水準にしたいと考えています。高いレベルを保つため、案件ごとに、独自の品質管理のチェックを行っています。
また、レーティング評価方式を取り入れていて、工事パートナーの中でも高品質の施工を行うところほど評価が高くなり、評価が上位の工事パートナーから優先的に仕事を依頼するようにしています。継続的に仕事を依頼することになるので、売上の安定につながり、それがメリットになるのではないかと考えています。
ディー・エス・アイ社は常に評価が上位の工事パートナーさんなので、私たちも安心して仕事をお願いできています。
今代表 リノベるは常にリノベーションの最先端を行っている企業だと思っていますので、リノベ-ションの流行などを取り込めるというのもメリットだと思っています。
今会長 リノベるで新しく何か始めたと聞くと、自分たちにも何かできることはないかなと考えたり、とても刺激になっています。それが一緒に仕事をする上での楽しみになっているところもありますね。
渡邉 それは嬉しいですね。こちらも、何か新しいことを動かしていこうと思ったときはディー・エス・アイ社に相談することが多いんです。長くお付き合いしていただいていますし、志が同じだと感じているからだと思います。
■新しいことに取り組める「リノベる。」の現場は楽しい
―「リノベる。」の施工現場で記憶に残るエピソードなどはありますか?
今代表 実は私たちはお客さまと直接お会いすることはほとんどないんです。だから実際の声を聴けると嬉しいですね。設計担当者がお客さまへの引き渡しの際に、こんな言葉を預かりましたと伝えてくれることがあるのですが、そうしたときは達成感を感じたり、良かったなと思えます。
渡邉 月に一度、工事パートナーを集めて「パートナー会」というものをオンラインで開催しています。案件全体を見て、ルールがどの程度守れているかを数値で共有したり、引き渡し後に起こったエラーの共有などをしています。他社で起きたエラーも自分事として受け入れて未然に防ごうと考えてくれる工事パートナーが多くて助かります。
その中で、お客さまからいただいたアンケートで、施工に関して高評価だった案件を写真付きで皆さんにお伝えしています。そこに名前が載っていると嬉しいと皆さんおっしゃいますね。
今代表 やっぱり嬉しいですよ。それにパートナー会でのエラーの共有も大切ですね。現状に満足せず、施工能力を上げていく意欲につながっています。
「リノベる。」の現場は毎回やることが違って、常に新しいことが取り入れられていたりするので、現場が楽しいんです。社員とも、ここはこうやって納めようか、いやこっちのほうがいいかな、など相談し合いながらやっています。
今会長 社内でも、月に一度か2カ月に一度の割合で完工現場の写真を全員で共有して、大変だったところや良かったところをそれぞれに説明してもらっています。
リノベーションの現場監督の仕事は、大工など職人さんに難しいことを要求しなきゃいけないときもあります。昔ながらのやり方を貫く職人さんの頭を柔らかくしていかなきゃいけないところもあるのですが、「リノベる。」の仕事を続ける中で、職人さんたちもすごく変わってきたと思います。
渡邉 ディー・エス・アイ社は社員の方だけでなく、職人さんまで、「リノベる。」のルールはもちろん、マンションで工事する際のマナーなどが行き届いていて、そうした点でも本当に感謝しています。
リノベるの表参道ショールームはディー・エス・アイ社が施工を担当。
■リノベーションのスタンダードを、パートナーとともに
―「リノベる。」の工事パートナーとしての関係を生かして、今後やってみたいことはありますか?また、未来のためにどんな挑戦をしたいですか?
今会長 私たちが「リノベる。」から学んだこと、これから学べることを、できる範囲でエンドユーザーのお客さまに届けていきたいですね。社員の中でも、もっともっと知識や技術を共有していきたいですし、皆が同じ想いで仕事をすれば、できることはもっと広がるので、そこを強化していきたいです。
今代表 向上心を忘れず、常に前を向いて会社を成長させたいと思っています。リノベーションという枠の中ではありますが、いろいろな挑戦をしていきたいです。
今会長 これからどんどん職人さんが減る中で、どうやって職人を確保していくかがとても大事になります。すでに、仕事があっても職人不足で受けられないという現実もあり、どうしたら自社が生き残っていけるか、大工さんの負担を減らしていけるかは考えていきたいなと思っています。
―同業者や職人の方、業界に向けてのメッセージがあれば教えてください。
今会長 住宅業界はまだまだ発展すると思いますが、今の知識や技術に満足してはいけないし、未来を予測することも大事です。リノベるのような企業と協業させていただいて、技術も知識も磨いていくことが必要だと思っています。
今代表 コロナ禍があり、物価高があり、職人不足があり、なかなか大変な時期だとは思いますが、一緒に業界を盛り上げていけたらと思います。
渡邉 今までの建設業界は3Kといったイメージがついて回りましたが、リノベーションではそうじゃないよとイメージの転換を図ったり、やりがいを持って働けるという点を訴求していったりと、入ってくる方の数を増やせたらいいなと私たちも考えています。つくり手がいないと届けることができなくなりますからね。ものづくりの楽しさを伝え、ものをつくる方の地位を上げていく。業界全体としての課題だと思います。
―工事パートナーさんとの今後の未来について、リノベるではどう考えていますか?
渡邉 ディー・エス・アイ社のように「リノベる。」を古くから支えていただいた工事パートナーの方々にはとても感謝しています。これからも関係を強化してお互いに成長できたらと思っています。
今後は、工事パートナー同士のネットワークを強化して、全体の成長につなげていければとも考えています。私たちがプラットフォームとなることで、横のつながりが生まれたり、解消される問題や課題があるのではないかと思います。
リノベーションの施工レベルを上げていくというのは私たちのなすべき責任だと考えていますが、品質向上はもちろん、ノウハウやナレッジの共有により、強みがつくれたり、より利益を残せるようになったり、ビジネスとして成長することで、つくり手の地位の向上にも繋がっていく、そうした好循環を生み出していきたいです。それによって、お客さまにも安心感を提供できます。リノベーションの施工のスタンダードを、工事パートナーとともに成長しながらつくっていきたいと思います。
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