~多様な形で実現する社会貢献活動を紹介~
株式会社ジェーシービー(以下:JCB)は、CSR(Corporate Social Responsibility:「企業の社会的責任」)活動の一環として全役職員が参加できるボランティア活動を実施しています。自身のスキルや経験に関わらず参加できるプログラムが充実しており、社内でも年代や役職を問わず積極的に参加する従業員が多数います。
そこで今回は、広報部CSR室の三井さんと佐藤さんにボランティア活動の内容や、活動に対する想いなどについて伺いました。
「JCB社会貢献プログラム」は従業員が勤務時間内に参加できるボランティア活動
――JCBのボランティア活動の概要についてお聞かせください。
佐藤さん:私たちが実施しているボランティア活動は、役職員参加型で「JCB社会貢献プログラム」という名称です。勤務時間内に参加できるのが特徴で、役職員の都合に合わせて参加できる幅広いプログラムを通年で募集しています。
役職員専用の募集サイトを設け、毎月5〜6種類のボランティアを掲載しています。この募集を各自が確認したり、私たちの案内メールを見たりして興味を持った人が申し込む仕組みです。
――それぞれのボランティア活動の規模はどのくらいなのでしょうか。
佐藤さん:活動の規模は、5名ほどで行うものから、多いと50名ほどのものもあります。形式は実際に現場に行くものだけでなく、自宅で行うようなプログラムまでさまざまです。
――ボランティア活動を始めたきっかけは何だったのでしょうか。
佐藤さん:2011年に会社の創立50周年を迎え、その記念事業のひとつとして社会貢献プログラムを開始しました。年に一度は、当社の従業員として社会に良いことをしようという発想から生まれています。
――ボランティアに参加するともらえるピンバッジについてもお聞かせください。
三井さん:ピンバッジはボランティアに参加すると1回につき1個もらえます。四葉のクローバーをモチーフとし、JCBのエンブレムもデザインされています。
もちろん従業員が参加してピンバッジが増えることに達成感を感じてもらうのも良いですが、ピンバッジを通じて取り組みに興味を抱いたり、ボランティア活動を知るきっかけになればさらに嬉しいです。
スキルや生活環境に関わらず参加できるボランティアを用意
――具体的なボランティアの内容をお聞かせください。
佐藤さん:まずは社会課題の解決に取り組んでいるNPOの活動の手伝いです。例えば、セラピードッグが医療センターに訪問する際に、病気を患っている子どもへ渡すプレゼントを作るプログラムがあります。
また、国際空港の到着ロビーに設置された外貨コインの募金箱に寄付されたコインの仕分け作業もあります。回収箱に入っているドルやセント、ユーロなどを仕分けして換金するとNPOの活動資金になります。
三井さん:海外向けでは新興国の子どもが健診を受けてもらえるように、健診に来た子どもに渡すおもちゃ作りもします。私も一度参加して軍手でぬいぐるみを作ったのですが、意外と難しかったです。このように手先が器用な人や裁縫が得意な人が力を発揮できるプログラムなど、それぞれの従業員のスキルや生活環境に合ったプログラムを用意しています。
佐藤さん:我々のようなオフィスワーカーが持っているスキルを生かせるボランティアもあります。NPOなどの団体の会報誌封入作業プログラムがあるのですが、日々の業務で培った段取り調整力のおかげか、一般の方の半分ほどの時間で終わるんですよね、という話を団体の方からお聞きしたこともありました。
――幅広いプログラムを用意されているのですね。
佐藤さん:他にも入院している子どものための白いドール作りもあります。医師が子どもに患部を示しながら、これから受ける治療や手術の説明に使ったり、子どもが親の顔を書いて入院中の枕元に置いたりするなどの目的で使われるものです。
団体の役に立つものや活動資金の獲得につながるものなど、多様なプログラムを用意しています。
――自宅でできるボランティア活動についても伺えますでしょうか。
佐藤さん:自宅で行うプログラムには、絵本に翻訳シールを貼る活動があります。東南アジアの新興国では絵本作家が少ないため、日本語の絵本に現地語の翻訳シールを貼って団体さんに渡し、現地へ送ってもらいます。
三井さん:翻訳シール貼りは50人単位で募集するのですが、毎回、募集を開始するとあっという間に満席になりますね。中には自宅で子どもと一緒に取り組んでくれる従業員もいます。コロナ禍を経て、集まって実施するボランティアだけでなく、自宅で社会に貢献できるプログラムも増えてきました。
――プログラムを増やすときの基準などはあるのでしょうか。
佐藤さん:JCBだけではプログラムの開発が難しいので、公益社団法人と協力してプログラムを選定しています。また、従業員の声から生まれることもありますね。まさに自宅に持ち帰って親子でできるプログラムは従業員の声から生まれました。
年代や役職関係なくボランティア活動に参加する環境を保ち続けたい
――実際にどのくらいの人がボランティア活動に参加しているのでしょうか。
佐藤さん:毎年の延べ人数で2,000〜2,500人ほどが参加しています。2024年3月時点でJCBの従業員数が4,379人なので、多くの従業員が参加しているとわかります。社内でも「社会貢献プログラム」の認知は高く、ボランティア活動をすることが当たり前になっている部分もありますね。
三井さん:嬉しいのは若手からベテランまで幅広くボランティア活動に興味を持っていることです。「こういった活動はできないですか」と提案のメールを若手社員からもらうこともあり、非常に素晴らしい環境になっていると感じます。
――実際に参加された人の声をお聞かせください。
佐藤さん:活動を通じて団体の取り組みや背景、社会課題などを知ることができるとの声をもらっています。日々の業務に追われていると、なかなか社会に目を向ける機会は取れないので、ボランティア活動に参加すると、興味関心の幅を広げることが可能です。
――最後に、ボランティア活動に込める想いをお聞かせください。
三井さん:業務が忙しい中で、それぞれが自分の時間を作って参加する意義はとても大きいと感じています。役員も積極的に参加していたり、年代や役職に関わらずボランティア活動が活発に行われています。社会貢献の大切さを伝えることはもちろん、従業員が自分の時間を割いてボランティア活動に参加する環境も保ち続けていきたいです。
佐藤さん:ボランティア活動に参加すると自己肯定感が増す効果もあります。社会貢献したという充実感も得られますし、ボランティア活動を通じて、「自分の持っているスキルで人から感謝されることもできるんだ」と感じてほしいですね。
※2024年9月にインタビュー実施。情報はインタビュー当時のもの。