積水化学の歩みは、SDGsそのもの。独自のユニークな取組み「サステナビリティ貢献製品」

2024.04.02 11:00
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(写真)積水化学工業株式会社 環境・ライフラインカンパニー プレジデント 平居 義幸


(以下、動画の文字起こし)


平居「──利用する自然資本、あるいは社会資本以上のリターンをしていく。そうでないと、持続的にものづくりはできない。サステナブルな社会を実現するためには、我々の『サステナビリティ貢献製品』だとか、社会課題の解決への貢献度が高い製品をどんどん開発していって、『LIFEの基盤を支え、未来に続く安心』というのを創造していく……。そういう会社でありたいなと思っています」


2015年に国連で策定された『SDGs』。
“持続可能な社会の実現”のために17の目標が掲げられています。
策定から68年前の、1947年、新しい素材・プラスチックへの大きな夢を抱き創業した積水化学グループは、“持続可能な未来に向けた取り組み”を、創業当時から続けてきました。
積水化学が大切にしたい、持続可能なものづくりをご紹介します。


平居「環境・ライフラインカンパニーのプレジデントをしております、平居義幸です。積水化学は、社会の課題を解決するということを使命として事業を行っています」
<1950s> 塩ビ管:エスロンパイプ
SDGs【6】安全な水とトイレを世界中に


1952年、日本で初めて『硬質ポリ塩化ビニル管』、通称・塩ビ管の量産化に成功。
『エスロンパイプ』と名付けられたこの塩ビ管は、戦後間もない日本で、“蛇口をひねれば、清潔な水が当たり前のように手に入る”──。そんな光景が日常になることを願って、誕生しました。


平居「塩ビ管というのは腐食しない。かつ、非常に軽くて施工性が大変良いんですよね。昔は金属管しかなかった時代があり、蛇口をひねるとサビで赤い水が出たりとか、重くて(工事に)人手も必要だったということがありまして。それらの課題を全て解決したというのが塩ビ管です。70年以上たった今でも、上下水道をはじめ、さまざまな分野で貢献している製品です」
<1980s> 下水道管路更生:SPR工法
SDGs【9】産業と技術革新の基盤をつくろう/【12】つくる責任つかう責任/【13】気候変動に具体的な対策を


高度経済成長期の1950年代中ごろから1970年代前半は、まさしく『建設の時代』でした。
日本の下水道インフラはその時代に建設されたものが多く、現代では、その老朽化が深刻な社会課題になっています。


平居「80年代に入りまして、メンテナンスの時代が来ると考えたんですね。道路で陥没が時々起こっていますが、下水管が割れて、土の崩落が起こって穴が開く場合がある。東京とかは早くから下水道管が普及していましたので、その分、老朽化も非常に早くなる。……地面に埋まっている管を全部掘り返して、取り替えるというのは簡単なんですけど、その地域の住民は工事中トイレが使えないとか、騒音もね、工事中当然出ますし、また廃棄物もたくさん出ますよね。
これをどうやって解決しようかといったときに、当時、東京都下水道サービスさん、それから足立建設工業さん。そこと一体となって開発しました。──(古い下水道管の)内側に、螺旋状に帯を巻きつけていくんですよね。下水を流しながら工事ができ、ロボットで巻きつけていくので人手があまり必要ない。既設管(古い下水道管)の廃棄もない。まさにSDGsに合った工法じゃないかなと思っています。
<1990s> 耐震型ポリエチレン製水道管:エスロハイパー
SDGs【11】住み続けられるまちづくりを


阪神・淡路大震災は、都市部のライフラインの脆さを露わにしました。
約130万戸が断水し、消火活動もままならず、被害が拡大してしまいました。
積水化学は、地震によって水道管が壊れている状況を知り、かねてから研究開発を進めていたポリエチレン製水道管の正式販売を急ぎました。


平居「……これはもう、我々の使命だ、と(思った)。ガス管でポリエチレンを使う技術はもうあったので、耐震用のポリエチレン製水道管というのを開発した次第でございます。
素材として、強靱でしなやかなんですよね。クレーン車で10メートルぐらいの高さに吊って、という実験もやりましたが、非常にしなやかで、かつ管もちぎれない。東日本大震災とか熊本地震とか、大きな地震も含めて一切被害はこれまでゼロ、というふうに聞いています」


社会課題解決を使命にした会社が、環境問題にも積極的に取り組み出したきっかけは、20世紀末の経営不振だった。


さまざまな社会課題を解決し、順調に事業を拡大してきた積水化学。
しかし、20世紀の終わり、アジア通貨危機や住宅バブルの崩壊などの事業環境の悪化により、一転して苦境に陥りました。


平居「1998年から4年間ぐらい営業赤字で非常に苦しみまして。そこでもう一回、当社のグループの強み、原点に立ち返ったんですよね。……祖業がプラスチックということもありますので、公害対策やゼロ・エミッションに取り組んできた。我々は、環境とかそういった問題にこだわってきたんじゃないかと(気づいた)。
『エコロジー』と『エコノミー』というのは両立するんだという考え。環境に、より優しい製品を提供することが、ビジネスチャンスになるんだという考え方が出てきまして。
そこで『環境経営』という言葉に行き着いたんです。


その取り組みの一環が、2006年から始まった『環境貢献製品』制度。
社会課題解決への貢献度が高いだけでなく、お客様に製品を使っていただくことで、温室効果ガスの削減や資源の有効活用など、環境課題の解決も実現する製品を認定する、積水化学グループ独自の制度です。
社内委員による審査に加え、各界有識者による『社外アドバイザリーボード』の設置により、透明性を担保しています。


平居「そうでないと、手前味噌の環境貢献製品になりますので、それでは全く意味がない。第三者の有識者の方に認めてもらえることが、営業にも、製品開発にも自信になりますので、それが一番大事だなと思っています」
2020年からは『サステナビリティ貢献製品』制度へと名称を変更し、さらに進化しています。


平居「これも、社外の有識者の方からご提案いただいたんです。“環境貢献と社会貢献もあるんじゃないの?”っていう話から、その二本立てでじゃあやっていこう、となった。『サステナビリティ貢献製品』は、製品の持続可能性というところでも非常に力点を置いていますので、複数の環境課題に対してもネガティブなインパクトを及ぼしていないか、及ぼさないためにどのような策をとっているかということも確認しております。……将来は、当社の製品の全てがサステナビリティ貢献製品だと言えるぐらいにはなりたいなと思っています」


まちづくりの3分の1以上が『サステナビリティ貢献製品』。
SEKISUIの総力を結集した『あさかリードタウン』


かつての東京工場跡地に、積水化学 住宅カンパニーが手がけた、災害に強く・環境にやさしいまち『あさかリードタウン』が誕生。積水化学のグループビジョンを具現化したこのまちづくりにも、サステナビリティ貢献製品が活躍しています。
平居「環境・ライフラインカンパニーの製品を作っている工場だったんですけれども。やっぱり、朝霞市に恩返しをしたいと思いました。我々が持っている技術力でみんなが住みやすい街づくりにしようと。100以上の製品を使っているんですけど、36品目ぐらいがサステナビリティ貢献製品だと思います。『セキスイハイム』という家もたくさん建っていますので、セキスイハイム自体がサステナビリティ貢献製品なんですけれども。ソーラーパネル。発電した電気をためる蓄電池。『HEMS』と言いまして、電気がどう使っているかとか、『見える化』して、節電する努力なんかもできるようになったり……つくる・貯める・減らす。エネルギーに戸建てで取り組めることが大きな特徴。地下にも目を向けていただくと、雨水を地下に貯留する『クロスウェーブ』という製品だとか、先程言った地震に強いポリエチレン管『エスロハイパー』。そういった防災減災の技術なんかも全て満載されています」


創業からの使命である、社会課題の解決に加え、環境課題の解決もテーマに据えた、積水化学。
環境経営に取り組みはじめてから十数年余りの2015年、国連総会で『SDGs』が策定されました。


平居「……我々が目指した方向性というのは間違っていなかったな、と思いました。
昔の話で恐縮なんですけれども……道路沿いに、木製とかコンクリート製のゴミ箱が配置されていた。高度経済成長時代にゴミが増えて、道路沿いのゴミ箱がもう溢れて、すごい汚い状態だったんですね」
平居「『ポリペール』というプラスチックでできた回収容器っていうのを開発して、各家庭に置いてもらい、それと合わせて、ポリペールで集めたゴミを全部回収するというやり方を東京都と共同で仕組みとして作り上げたんです。公共的にも非常にウケて、爆発的な普及にもつながって全国に展開していきました。
プラスチックを通じて社会に貢献するといいますか、新しいあたりまえを作る。我々の会社創業以来の歩みそのもので、今のSDGsという考えにも合致していると思います。

当然、我々はものづくりとか、事業活動をするのに、自然資本だとか社会資本というのは使わないといけない。ただ、使った分だけ当然減る。だから、それ以上のものを返していく。そういう考えで今もやっています。そうでないと、持続的にものづくりはできないと思っています」


積水化学のこれまでの歩み。それは、SDGsそのもの。
私たちの、持続可能な未来への取り組みは、これからも続きます。


積水化学工業 環境・ライフラインカンパニーの「サステナビリティ貢献製品」一覧はこちら

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