安土桃山時代から続く酒蔵・小嶋総本店がつくる新しいカタチの甘酒。「米糀のあまさけ」の誕生ストーリー。

2023.07.20 16:08
小嶋総本店は山形県米沢市にある酒蔵です。創業は安土桃山時代と古く、国内に1,000蔵以上存在する酒蔵の中で13番目に長い歴史を持ちます。醸造アルコール等の添加物を一切添加しない、純米酒だけを造る酒蔵です。その品質は高く評価を受けており、国内外のコンテスト受賞結果にもとづいてつくられる世界酒蔵ランキング2020で2つ星を獲得しています。
伝統的な日本酒づくりの傍ら、近年は新しいライフスタイルにあわせた新商品づくりにも挑戦しています。そのひとつが2021年に発売した新しいカタチの甘酒『米糀のあまさけ』。発酵飲料の甘酒と野菜・果実の栄養素が一緒になったあまさけスムージーです。
先行販売として実施した
では目標達成、翌年には同シリーズから新しい商品が誕生するなど力を入れて開発・販売を続けてきました。本ストーリーでは、『米糀のあまさけ』誕生の裏側と商品に込めた想いを開発担当である小嶋千夏より伝えします。
アルコールが飲めない人にも届けられる商品はないか
小嶋千夏は夫が社長を務める小嶋総本店で働く前、ベビーケア・フェミニンケアの大手メーカーに勤務していました。主に生理用品の開発担当として、生理期間中の女性特有の悩みや負担を軽減しようと取り組んでいた、と振り返ります。そのような「自分自身や家族友人が、快適で健やかに暮らせるようにしたい」という想いが、今回の甘酒の商品開発にも生かされました。


「米糀のあまさけ」開発の直接のきっかけは、自分自身が妊娠・授乳で飲酒を控えるようになったことです。もともと、日本酒を嗜むことは好きでした。そのため最初は飲めないことが辛かったものの、「身体に良く、アルコールが飲めない方や子供にも安心して口にしてもらえるもの」を作りたいと思うようになります。
仕事・家事・育児と忙しい毎日を送る女性の多くは、自分のことを後回しにしてしまいがちです。自身の経験からも「無理なくからだに良いモノを取り入れながら、心豊かで元気な毎日のお役に立ちたい」という想いがありました。


また、人口減少に加えて、アルコールを飲む人口も減っているので、会社として何かしなければいけないという思いもありました。


創業して400年以上日本酒を中心とした事業をしてきましたが、先代の時代に4,000社以上あった酒蔵は1/4に減少しました。今後は人口減少・若者のアルコール離れなど、アルコール市場にとっては厳しい未来が予想されます。継続的な事業を展開する為には、日本酒だけに囚われず、長年培ってきた発酵という切り口から、何ができるかをあらためて考え直す必要がありました。


米沢は名前に米という字が入っているように、米の生産量が多い地域です。米は日本人の古くからの主食であり、日本酒もお米から作られています。そこで「日本人に馴染みの深いお米を使った、みんなが食べられる発酵食品を何か作れないだろうか…」と考えたのが『米糀のあまさけ』開発のルーツでもあります。
そこで着目したのが日本酒を作るときに使う「米糀(こめこうじ)」。糀はお米に「こうじ菌」という菌を繁殖させたもので、日本酒造りはもちろん、味噌や醤油などの発酵食品にとって重要な原料です。


「日本酒」はお米と「米糀」と「水」を原料として、醸造されます。小嶋総本店のものづくりを「お酒」から「発酵」と、とらえ直すことで、お酒を飲めない方にも何か価値提供ができるのではないかと考えました。
甘酒を使った新たな商品づくりへの挑戦
そのような考えのもと、私たちはこの米糀を使った甘酒を造ることにします。実は甘酒は栄養価が高く「飲む点滴」と言われたり、海外では「ジャパニーズ・ヨーグルト」と言われています。「安心して飲んで欲しい」という想いから、「米糀のあまさけ」は山形県産米糀を100%使用し、自然の原材料だけで作ることにこだわっています。化学調味料、人工甘味料は添加していません。


お酒を絞った後に出る「酒かす」で作る甘酒は砂糖が添加されていたり微量のアルコールが入っていたりする場合があるものの、「米糀」で作るこの甘酒には砂糖もアルコールも入っておらず、自然の甘さを美味しく味わえる飲み物です。実際に企画し始めたのは2020年の5月頃でした。
甘酒を発売しようと決めた時、実はそれほど難しいものとは考えていなかったと小嶋は振り返ります。むしろ、お酒よりずっと簡単だろうと考えていました。


しかし試作を始めると、お酒造りとは別物の難しさがよくわかるようになります。10℃前後で発酵するお酒と、50℃台で発酵する甘酒の違いは、お酒造りの経験とはまた異なるものでした。またアルコ―ルを含む製品とノンアルコールでは、食品としての安全性のハードルが格段に異なり、最終的に酒蔵とは別の建物に作業空間を構築することになるなど、多くの修正を行うことになったのです。


スムージーについても、初めて扱う原料が多く試行錯誤を繰り返しました。様々な原料を合わせた分だけ、スムージーは加工も保存も難しいのです。十分に加熱すれば安全性は増しますが、素材の風味や鮮やかな色合いが失われてしまう。どちらも妥協できないトレードオフに、何度も試作を繰り返して向き合ってきました。数多くの試行錯誤を繰り返す中で、「あぁ、だからあまさけとスムージーを組み合わせた商品が今まで存在しなかったのか」と妙に納得したものです。開発メンバーと試食してある方向性が決まった後、最後に自分の子供達にも試食してもらい「美味しい‼」とお墨付きを貰ったスペックを商品化しました。


試行錯誤を繰り返し、納得のできるスペックが完成したきっかけは「低温加熱」方法でした。自社の設備の中で、食品の安全性を確保しながらも風味・色合いを損なわぬよう、目指す殺菌効率と同じ効果を出せる方法を模索。専門家の方から教えを受けるなどし、チームでテストを繰り返していきました。ようやく美味しく、野菜や果実の色合いもキレイなスペックで食品の保存試験をクリアしたときは、「やっと満足のいくものをお客様へお届けできる」と嬉しくてたまりませんでした。


また、『米糀のあまさけ』が開発される中で、小嶋総本店が位置する山形県米沢市の歴史も取り入れました。米沢市は、飢饉(=食料が採れない災害)から復興した地域として、世界から注目を集めています。江戸時代の米沢藩の大名である上杉鷹山 (うえすぎようざん) は、大雨によって田んぼや畑が荒れ、全国的に農作物が採れなくなった時代に、身近なものを食べるように薦めて、米沢の人々を救いました。


例えば、米沢城を観賞用として泳いでいた鯉(コイ)を甘く煮て食べたり、ツクシやスギナなどの雑草をも食料にした逸話が残っています。その一つとして、現代でも米沢らしい食べものとして受け継がれているのが伝統野菜のウコギ。
江戸時代から米沢で栽培が奨励され、家の垣根として生薬の一種であるウコギが栽培されてきました。栄養があり、戦や飢饉(ききん=食糧難)でも食べられてきたものであり、『米糀のあまさけ-wake up green』に採用されています。
『うこぎ』を用いた背景には、「地域色のある伝統野菜を使用することで山形・米沢の良さを発信したい」という想いがありました。
栄養素たっぷりの「あまさけ」に野菜やフルーツをミックスしたオリジナルスムージーが完成
このような試行錯誤を経て完成したのが、野菜・フルーツの恵みと発酵の力を活かし、ナチュラルな栄養食としてリバイバルさせた『米糀のあまさけ』です。
「朝の目覚め」や「午後もうひと踏ん張りしたいとき」など、暮らしのシーンに寄り添ってココロもカラダもサポートすることをコンセプトに、山形県産米の米糀から造ったノンアルコールの甘酒と、野菜・フルーツのスムージーをブレンドしました。砂糖・香料・着色料などを一切添加せず、素材本来の味わいにこだわりました。


「飲む点滴」とも呼ばれる甘酒の持つ滋養と、野菜やフルーツの恵みを組み合わせ、毎日をおいしくサポートするため「WAKE UP(朝のすこやかな目覚めをサポート)」や「BEAUTY UP(日中の活動をしなやかにサポート)」など、生活シーンに寄り添った4種類を開発しました。素材の美味しさを活かすため、保存料・香料・着色料等、無添加で仕上げました。そのため、大人だけでなくお子様にも安心・安全で豊かな風味をお楽しみいただけます。


小嶋には3人の子供がいますが、1歳になる次男がちょうど離乳食の時期に重なり、「米糀のあまさけ」が大活躍しました。砂糖不使用なので、忙しい時の離乳食として、またおやつとしても食べさせていました。3歳までに腸内フローラ(多種多様な腸内細菌の集まり)を決める“育菌のゴールデンエイジ”と言われているので、子供の菌活としてもあまさけはおすすめです。
目的にあわせた商品ラインナップのご紹介
はじめての方でもお試しやすいトライアルセットや、腸内環境へのアプローチを実感しやすい「2weeks programs」などライフスタイルにあわせた豊富なラインナップを取り揃えています。
トライアルセットは、送料無料で全てのラインナップ4種類がお手軽にお試し頂けます。米糀のあまさけ、フルーツや野菜などナチュラルな栄養素で内側からカラダのはたらきを整える6個入です。
また、今年の6月に発売した2週間分継続できるセット「2weeks programs」(14個入り)は3種類を準備しています。
腸は数日で細胞が入れ替わり、さらに、良質な栄養素を摂り続ければ約2週間で腸内環境が変化すると言われています。それぞれのコンセプトに併せて食物繊維を多く含んだあまさけスムージーで体本来の働きを取り戻すサポートをします。4種類の味のバリエーションがあり、目的によってあまさけの種類をチョイスしているので、継続しやすいセットにしております。


また、大切な方への贈り物としてギフトのランナップも準備しています。
ノンアルコールなので、家族みんなでお楽しみいただけます。
今後は、4アイテムに加えて更にバリエーションを追加していく予定です。
「米糀のあまさけ」を通して、心豊かで元気な毎日をお届けできたら嬉しいです。
【会社概要】
会社名:株式会社 小嶋総本店
所在地:〒992-0037 山形県米沢市本町二丁目2-3
TEL 0238-23-4848 FAX 0238-23-4863
代表者:小嶋 健市郎
創業:安土桃山時代 慶長二年(西暦1597年)
設立: 昭和27年(西暦1952年)
URL:
事業内容:日本酒・リキュール・食品の製造販売

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