スーパーデリバリー、「2025年4月~6月 仕入れ価格動向レポート」を発表

2025.07.17 11:00
ラクーンホールディングス
~米の価格高騰止まらず、巣ごもり需要の反動と節約志向でレジャー用品やDIYなどは低下~

株式会社ラクーンコマース(本社:東京都中央区、代表取締役社長:和久井 岳)が運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」は、2025年4月~6月における商品仕入れ価格の動向をまとめた「仕入れ価格動向レポート」を発表しました。
■サマリー
・カテゴリごとの“価格二極化”が一層鮮明に
・「米」や「ケーキ・スイーツ」などの食料品は高い価格上昇率に
・「防災用品」や「オーラルケア」は前期では一時的に低下するも再び上昇
・「キャンプ・レジャー用品」や「DIY」は巣ごもり需要の反動や消費者の節約志向で下落
・価格が上昇したカテゴリの中でも、「米」は基準年である2019年から+238.9%と異常な高騰をみせている


前回の調査はこちら
「2025年4月~6月 仕入れ価格動向レポート」の背景と目的
スーパーデリバリーは、国内メーカーと小売店やサービス業などの事業者が取引する卸・仕入れサイトです。日本の事業者を対象とした国内版に加え、世界134か国への卸販売が可能な越境版も展開しています。アパレルや雑貨を中心に、家具、生活家電、食品など幅広いジャンルの商品が約199万点掲載されています。
近年は、原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇、円安の進行など、複数の要因が重なり、様々な商品の価格上昇が続いています。これは、商品を仕入れて販売する事業者にとって、利益を圧迫する大きな経営課題となっています。「スーパーデリバリー」を運営するラクーンコマースでは、こうした厳しい経営環境の中で、仕入れ価格の動向をカテゴリ別に可視化し、事業者の仕入れ判断に役立つ情報を提供することを目的に、「2025年4月~6月 仕入れ価格動向レポート」を作成しました。

本レポートでは、卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」における商品の仕入れ単価(1個あたり)の動向を、2019年を基準(=100)とした価格指数として分析したものです。2025年4月~6月のデータに基づき、主要ジャンルごとの価格変動を前期(2025年1月~3月)と比較しながら解説します。
仕入れ価格指数の動向
2025年4月~6月のデータでは、仕入れ価格は2019年比で引き続き高水準にある一方で、前期(2025年1月~3月)や前年同期(2024年4月~6月)との比較では、カテゴリごとに上昇・横ばい・低下と動きに差が生まれ、価格動向の二極化・多様化がより鮮明となりました。

カテゴリ別に見ると、価格動向は大きく「上昇」「低下」「安定」の三つに分かれました。以下は、主要カテゴリごとの平均仕入れ価格指数(2019年=100)を、前期(2025年1月~3月)および前年同期(2024年4月~6月)と比較したものです。
※本リリースでは主要カテゴリを抜粋して掲載しています。全カテゴリの指数一覧は以下をご覧ください。
→全カテゴリの価格指数一覧を見る
・前期比で上昇が目立ったカテゴリ
【米】
前期(1~3月)に「異常高騰」として突出した動きを見せた米は、今期もその上昇トレンドが全く衰えず、全カテゴリ中で最大の伸び率を記録しました。指数は300を超え、基準年である2019年からは+238.9%という水準に達しています。
【ケーキ・スイーツ】
米に次ぐ高い上昇率を記録しました。砂糖、乳製品、果物といった主原料の価格高騰が続いており、多くのメーカーで価格改定が相次いだ結果がストレートに指数に反映されています。イベントや贈答品としての需要は根強いものの、原材料コストの上昇分を価格に転嫁せざるを得ない状況が続いています。
【防災用品】
前期は一時的に低下していましたが、今期は再び力強い上昇を見せました。近年、地震や水害など自然災害が頻発していることを背景に、企業・個人ともに防災意識は継続的に高まっています。単なる備蓄品としてだけでなく、より高機能・高品質な製品への需要が価格指数を押し上げており、安定した需要が見込めるカテゴリとなっています。
【オーラルケア】
前期は-5.2%と低下していましたが、今期は大きく上昇に転じました。健康・美容意識の高まりを背景に、高機能歯ブラシや薬用成分を配合した歯磨き粉、ホワイトニング関連商品など、高付加価値商品の人気が継続しています。消費者が日々のケアに対して投資を惜しまない傾向が、仕入れ単価の上昇を支えています。


・前期比で低下が目立ったカテゴリ
【ホビー】
フィギュアなどの価格上昇のあおりが昨年度はありましたが、2025年に入り徐々に価格が減少しました。4~6月にはいり、価格は以前までの水準に戻ったと考えられます。
【調理器具、文具・事務用品】
1~3月は新生活への向けた仕入れが活況だったためか4~6月は落ち着き、価格に反映された可能性があり、需要が一巡したことが最大の要因と考えられます。
【キャンプ・レジャー用品】
4月5月の行楽シーズンでの販売に向けた仕入れが落ち着き、市場の在庫調整が価格に反映されている可能性があります。

・横ばい~小幅変動のカテゴリ
 「タオル」(-0.2%) と 「スマホケース」(+0.9%)などは、大きな変動は見られませんでした。
「タオル」は、日用品としての需要が常に安定している一方で、市場での競争も激しいため、価格が硬直化しやすい典型的なカテゴリです。仕入れ価格は前期からほぼ変動なく推移しました。また、「スマホケース」は、今期ほぼ横ばいとなり、下げ止まりの様相を呈しています。市場が完全に成熟し、価格も底値圏で安定しているため、大きな変動が起きにくい状況にあると考えられます。

各カテゴリの価格変動は、単一の要因ではなく複数の経済的・構造的要素が複雑に絡んでいるため、今後も継続的な観測と柔軟な対応が求められます。

まとめ:変動する価格や消費者行動に合わせた“仕入れの最適化”が重要に
2025年4月~6月のデータからは、米の価格暴騰を筆頭に多くのカテゴリで依然として2019年比のコスト上昇が続く一方で、巣ごもり需要の反動や節約志向により、価格が横ばい・低下しているカテゴリも複数見られます。価格動向の二極化がより鮮明になってきているなか、価格競争のみならず消費者のニーズや購買行動を理解し、仕入れの最適化を図ることがますます重要になっています。

「米」や食料品など、価格上昇が続くカテゴリでは、安定した仕入れ先の確保と、顧客の理解を得られる範囲での慎重な価格転嫁、利益率の管理が最重要課題となります。
一方で価格が安定・低下しているカテゴリでは、これを好機と捉えたセールやキャンペーンの実施、まとめ買いの促進など、販売数量を増やすための施策が有効と考えられます。

ラクーンコマースでは、今後も定期的に仕入れ価格指数の観測を続け、データに基づいた経営判断をサポートする情報提供に努めてまいります。


■調査概要
・分析対象データ: 卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」における商品取引データ
・指標: ジャンル別 仕入れ価格指数(2019年の平均価格を100とする)
・分析対象期間: 2025年4月1日~6月30日
※本レポートの価格指数は、スーパーデリバリーにおける実際の取引データに基づき、各カテゴリ内の商品単価(1個あたり)を加重平均して算出しています。基準年は2019年(1月~12月平均)=100です。
※これは卸売段階での価格動向を示すものであり、消費者物価指数(CPI)や企業物価指数(CGPI)とは異なります。
※指数はカテゴリ全体の平均的な動向を示すものであり、個別の商品価格の変動とは必ずしも一致しません。


■参照
スーパーデリバリー 
メーカーと小売店やサービス業などの事業者が取引する卸・仕入れサイトです。商品掲載数は約199万点。メーカーにとっては、地域を超えた46万店舗への販路拡大ツールとして効果を発揮し、小売店にとっては3,200社を超える出展企業とインターネットを通して取引でき、仕入先を大幅に拡大することが可能です。またコストや手間、リスク等を解消し効率的な取引を実現します。第1回日本サービス大賞にて地方創生大臣賞を受賞。(数字は全て2025年4月末時点)

■会社概要
株式会社ラクーンコマース 
代表者:代表取締役社長 和久井 岳
所在地:東京都中央区日本橋蛎殻町1丁目14番14号
設立:2018年11月
資本金:300,000千円
株主:株式会社ラクーンホールディングス100%

株式会社ラクーンホールディングス 
代表者:代表取締役社長 小方 功
所在地:東京都中央区日本橋蛎殻町1丁目14番14号
設立:1995年9月
資本金:1,877,096千円(2025年4月末現在)
株式:東京証券取引所プライム市場上場 証券コード3031

■報道関係者からのお問合せ先
株式会社ラクーンホールディングス
広報 大久保・矢次
pr@raccoon.ne.jp

■サービスに関するお問合せ先
スーパーデリバリーサポートデスク

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