高齢化や人手不足、そして得られる利益の少なさなど全国の個人農家が抱える課題は少なくありません。大分県の中山間地域で米農家を営む私も現在、その厳しさに直面しています。しかし、農地や地域の農業文化を守るためにも、廃業するわけにはいきません。今年も良いお米をお届けするために、ぜひお力をお貸しください!
はじめまして。九州大分県の中山間地域でヒノヒカリという品種を中心にお米の生産・販売をしている後藤と申します。私はいわゆる「個人農家」として基本的には一人で、時には家族や友人の手を借りながら、皆様に安心して召し上がっていただけるお米を作っています。
元々は会社員として農業と無縁の生活をしていた私が米農家になったのは5年前。父親から農地を引き継いだことがきっかけでした。
「代々受け継いできた農地を守りたい」そんな思いで個人農家としての一歩を踏み出しましたが、これまで個人農家の厳しい現状に度々直面してきました。
そのうちの一つが資金不足です。大規模農家とは違い、人員も農地も限られている私たちでは毎年生産できる米の量にも限界があるため、利益として経費に回せるお金はそう多くありません。しかし、機械の維持費といった必要経費は近年さらに高額になり、まかなうのが大変な状況に。
実際私も今回農作業の要とも言える「トラクター」が故障。新たに買い換えるにはまず500万円が必要な状況ですが、その資金がなくこのままでは個人農家を続けることができなくなってしまう危機的状況です。
これは私だけの問題でなく、日本全国の個人農家が抱える課題でもあります。どの個人農家たちも「受け継いだ農地を守りたい」「良い農作物を届けたい」という思いで、このような厳しい環境ながらも助け合いながら日々農業と向き合っているのです。
今回は、皆さんにそんな個人農家の現状をぜひ知っていただきたい。そして実際に農業を続けられるかどうかの危機に直面している私にもお力を貸していただきたい。そう思いクラウドファンディングをすることを決意しました。
受け継いだ農地を守り、これからも皆さまに良いお米をお届けするために、ぜひお力をお貸しください。
・お米の品種:ヒノヒカリ
「ヒノヒカリ」は九州地方で広く栽培されているお米で、特に大分・熊本・福岡などで多く作られている品種。粒はやや小ぶりながら、炊き上がるとふっくらとした弾力があり、程よい粘りと上品な甘みが口に広がります。冷めても硬くなりにくく、おにぎりやお弁当にもぴったりなため、家庭の食卓でも親しまれています。
九州の自然の恵みが詰まった、味わい深いお米をぜひお楽しみください!
★その他にも農業体験をしていただけるリターンなどもご用意しています
私が今回ぶつかっているような課題は、実は私に限らず全国の個人農家全体の課題でもあります。資金や人手の問題で農業を諦めてしまう人も少なく無いのです。このままでは地域に荒れた農地が増え、食料自給率や農村文化の喪失に繋がってしまいます。
平地で自分の農地が一ヶ所にあり全ての農作業を一気に行うことができますが、私のように田舎の山間部で農業を行っている地域では広い土地を確保することができず、農地が点在しています。
そのため農作業一つをとってもその都度機械を移動させたり、必要な荷物を運んだりしなければいけませんし、場所によって微妙に変化する環境に合わせて作物の育て方も変える必要があるため管理が非常に難しく手間がかかります。
現在日本の農家の平均年齢は70歳。私の地域でも80代・90代の個人農家もたくさんいらっしゃいます。ただでさえ体力が必要な農作業ですが今のような夏場は草刈りの時期。炎天下の中草刈りをするのは私の年齢でもかなりこたえます。
高齢の方がご自身の健康と向き合いながら農家として生業を築くことは簡単ではなく、年齢を理由に廃業される方も多いのが現状です。
もう一つ、個人農家が廃業する理由の一つが資金不足です。今回私も直面している問題ですが、個人農家では生産量に限りがあるため経費として使用できる利益はそう多くありません。その上近年ではコスト自体も上がっておりさらに苦しくなっています。
壊れた機械の買い替えやメンテナンスが行うための資金がなく、廃業という苦渋の決断をする個人農家が後を立ちません。
今回皆さまから支援は、トラクターの買い替え費用に当てさせていただきます。トラクターは現在完全に故障し廃車状態。買い替えることができなければ今年お米は一粒も収穫できなくなってしまいます。
また、トラクターを無事に新調し農業を続けられたとしても、すぐにビニールハウスや貯蔵庫といった他設備の整備も必要になります。無事目標とする300万円を突破した暁には、ネクストゴールを500万円とし、これらの追加設備の整備費用にも充てたいと考えています。
プロジェクト開始:7月14日
プロジェクト終了:8月31日
リターン発送:8月より順次
※リターン内容に応じて発送時期は異なります
改めまして、プロジェクトページをご覧いただきありがとうございます。
ページ内にも記載させていただきましたが、個人で農業を営む農家たちは多くの課題を抱えながらなんとか皆さんに良いものを届けようと助け合いながら日々農作物と向き合っています。
特に私が農業を営む地域では、他の農家さんたちは平均80歳と日本平均を上回る高齢者ばかりです。私も農業のイロハを教わりつつ、お互い助け合いながら農業を続けていますが、それだけでは現状は変わりません。
そこで、少しでもこの現状を知ってほしいと3年前にYouTubeチャンネルを立ち上げ、農業のリアルを発信。視聴者の方にもお米を購入いただきながら農業を続けてきました。
そんな個人販売は、当初1トンほどの出荷だったものが、今ではトータルの出荷量は10トンにまで増加。しかし、それでもトラクター1台を購入できるほどの利益は手元には残っておらず、クラウドファンディングでお力を借りなければ米農家を続けることができません。
今年も皆さまに良いお米を届けるために、そして代々続く農地を守り地域を守るために、ぜひお力をお貸しください。
そして今回のプロジェクトが、個人農家の現状について皆様に知っていただくきっかけになることを願っております。