書評:戦後日本美術をグローバル美術史から記述する。富井玲子『オペレーションの思想 戦後日本美術史における見えない手』

2025.06.18 07:00
戦後日本美術をグローバル美術史から記述する 21世紀に入り、戦後日本美術は国際的な存在感を増している。「東京 1955–1970」(ニューヨーク近代美術館、2012)や「具体:素晴らしい遊び場所」(グッゲンハイム美術館、2013)といった展覧会の開催、「具体」や「もの派」の作家の市場価値の高騰がその背景にある。さらに、こうした動向を、研究が下支えしているといえる。 英語圏における戦後日本美術の研究…

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