JBCCアカデミー、IT企業として社会に貢献。障がいをお持ちの方にもIT企業で就労・活躍するきっかけを

2025.04.24 16:27
2024年10月より運用を開始したJBCCアカデミーは、JBCCグループの人材育成・キャリア形成のための新たなフレームワーク。3カ年の中期経営計画「CHALLENGE 2026」の中でも重要な施策と位置づけ、社員の育成に加えて社外の希望者にもIT講座を提供することで、IT企業として社会貢献にも寄与したいと考えています。スタートして半年、複数の就労移行支援事業所で講座を実施し、これまで約140名が受講しています。


2024年度にIT講座を実施した就労移行支援事業所 atGPジョブトレIT・Webを運営されている株式会社ゼネラルパートナーズの根本要さんと、JBCCアカデミーを推進するJBCCグループの人事 人材組織開発部 竹田浩美が対談しました。
知識もツテもなし。あるのは社会貢献への想いだけ
竹田:JBCCアカデミーの目的は大きく3つあります。専門性を高め、キャリア形成につなげること。また、その成果を社外のDX人材育成に活用し、ブランディングや採用力強化につなげること。そして、若者の就労支援などを通じて社会貢献することです。この3つ目の目的に沿った取り組みとして、就労支援を必要とされている方向けにIT・Web専門就労移行支援サービスを展開する株式会社ゼネラルパートナーズさんとの提携がスタートしました。本日は講座提供のきっかけから講義当日の様子、今後の展望までお話しできたらと思います。
根本:福祉業界や就労移行支援サービスは、多くの方にとって馴染みがありません。そこに一歩を踏み出されたわけですが、かなり新鮮だったのではないかと推察します。実際、いかがでしたか?


竹田:あまりに知らないことだらけで、最初は本当に苦労しました(笑)。何らかの事情で就労支援を必要とされている方にIT講座を提供する構想のもと動きはじめましたが、具体的にどこにどうアプローチすればいいかが分からない。とにかく体当たりで調べ回りました。役所に行ってみたり、障がい者の支援センターに飛び込んでみたり。すると、しだいに支援の枠組みが見えてきて、ITに特化した就労移行支援サービスを提供する団体が全国に30団体ほどあることがわかりました。あれこれ考えてもしょうがないので、リストの上から順に電話やメールで問い合わせを開始します。「社会貢献のため、無償でIT技術をお届けしたいんです」「話を聞くだけでいいので、一度お会いできませんか?」と。そんな唐突な申し出に「ぜひお越しください」とお返事をくださったのが、ゼネラルパートナーズさんでした。


根本:私たちゼネラルパートナーズは、障がいをお持ちの方等を対象に幅広く事業展開している会社です。障がいをお持ちの方への求職や転職を支援する人材紹介サービス、就職するためのトレーニングを行う就労移行支援事業、雇用し共に働きながら支援する就労継続支援A型事業の大きく3つを運営しています。そのうちの就労移行支援事業では、大きく障害コース別(うつ症状、発達障害、統合失調症、聴覚障害、難病)にトレーニングを行う事業所と ITWebデザイン、エンジニアの知識や技術をトレーニングしながら学ぶ事業所に分かれ、後者のサービスを「atGPジョブトレIT・Web」といいます。法律により、支援期間は最大で2年間。その間に、働くうえで必要な知識・技能の習得と職場探しをサポートします。事務系と比べてIT系は専門性が高く、当社の中でも後発のサービス。ちょうどパートナーとなっていただける企業様が必要だなと感じていたタイミングでした。


竹田:とはいえ、いきなりの問い合わせに驚きましたよね?(笑)


根本:はい。あまり前例のないお問い合わせだったので、「これは何だろう?」と(笑)。でもお会いしてみると、「社会貢献」という点で当社と非常にマッチしていると感じました。それで意気投合し、お願いすることに決めました。
スキル以上に、“仕事のリアル”を伝えたい
竹田:講座の実施にあたり、レベル感の設定には細心の注意を払いました。JBCCアカデミーの教育プログラムはEntry、Basic、Advanced、Expertという4段階のスキルレベルに分かれています。このうち入門編のEntryは、新入社員や未経験者が受講する想定です。どんな方にも取り掛かりやすいだろうと考え、まずはEntryに相当する講座をゼネラルパートナーズさんにご提案しました。


根本:Entryの研修サンプル資料を実際に見て、ちょうどいいレベル感だと感じました。もともと「atGPジョブトレIT・Web」にも動画教材はあります。ただ、技術は習得できるのですが仕事のイメージが湧くような内容ではなく、就労とのギャップに課題がありました。一方、JBCCアカデミーさんは実務に即したプログラムなので、そのギャップも埋められるんじゃないかと直感しました。


竹田:こうして講座の内容を詰めていき、当日は90分のオンライン配信で実施、日々、実際のお客様への提案やプロジェクトに携わる実務経験豊富な社員がJBCCアカデミー講師として、ワークショップ形式で講義を行いました。講座のテーマは、ビジネスとして提供するクラウドについて。クラウドエンジニアとはどういう人たちなのか、そもそもクラウドはどういう仕組みで動いているのか、どのような流れで構築するのか、仕事紹介の形式で実施しました。


根本:全国に5つある「atGPジョブトレIT・Web」の施設から約20名ずつ、計100名くらいの利用者様が参加しました。


竹田:理解度の高い方からは、思っていた以上にレベルの高い質問をいただいたのが印象的でしたね。


根本:受講後のアンケートやヒアリングによると、参加者のうち8割の方は満足できたようです。実務に即したリアルな話が参考になったというお声をいくつかいただきました。一方で2割の方は内容が難しかった、ついていけなかったことが分かりました。この点に関しては講座が難しすぎたというよりも、IT業界に対して抱いていたイメージとのギャップに困惑した方が多かったようです。私としては、それで問題ないと思っています。講義を通して、IT企業は自分に向いていないという気付き、または、思ったより出来そうといった気付きは、どちらもご本人にとっては大きな前進なので。今回の講座は、就職に向けて必要なこと、自分が本当にやりたいことを見つめる絶好の機会となりました。
就労支援の一助となり、その先の幸せにコミットする
根本:今後については、年間を通して実施したいですね。今回はクラウドエンジニアの仕事が中心でしたが、他の職種に関する講座もニーズに応じて展開していけたらと考えています。


竹田:あとは、利用者様に職場を見学いただく「オフィスツアー」の開催も予定しています。


根本:はい。利用者様に少しでも働くイメージを持ってもらいたいので、オフィスツアーはぜひお願いしたいです。JBCCさんの本社オフィスは洗練された空間デザインで、きっとものすごく好評だと思います(笑)。一方で、フリースペースを使いこなせるのか、にぎやかなオフィス空間の中で大丈夫かなど不安要素もあります。どんな環境なら無理なく働けるかを確認いただく機会にしたいですね。


竹田:ところで、今回のJBCCアカデミーとの提携で、新しい発見などはありましたか?


根本:働くイメージを持ってもらうことが非常に大切なのだと、今回改めて感じました。利用者様の中には、SE職がものすごくキラキラした職業なんじゃないかと、過度な期待を抱いている方もいらっしゃいます。そのイメージのまま就職してしまうと、リアルな姿に戸惑ってしまい、長続きしないこともあるかもしれません。夢を見せるだけでなく、「現実」を感じてもらうことも支援する側の務めです。JBCCアカデミーさんとの提携は、そうしたミスマッチを防ぐことにつながります。
私たちが目指すゴールは、「就職」ではありません。弊社の企業理念である「誰もが自分らしくワクワクする人生」を関わる全ての方に叶えて頂きたいと思っていますし、そのために、障がいのある方が就労を通して活躍し、自立し、生活を豊かにして頂きたいと思っています。企業様と二人三脚で取り組まないと、そこにはたどり着けません。御社のようなパートナーと連携していくことがとても重要であると、今回の取り組みを通して再認識しました。


竹田:私にとって今回の取り組みは、どうしても他人事とは思えませんでした。実際、娘の通う保育園にも障がいをお持ちのお子さんがいました。その子のお母さんの口にした「将来が不安」という言葉は、今でも胸のうちにあります。自分が亡くなった後、残された子どもの人生はどうなってしまうのか。不安でしょうがないのが親心です。
そんな中、もしITの技術を身に着けることで、生き生きと働けたら。きっと本人もご家族も、すごく安心できると思うのです。もちろん、選ぶのが他の仕事であっても構いません。大切なのは、一般企業に就職するチャンスが少しでも増えること。障がいがあるないに関わらず、人生の選択肢をたくさん持ってもらいたいんです。JBCCアカデミーがその一助になれば、これほどうれしいことはありません。そしてご縁があれば、一緒にお仕事ができたらと思っています。




JBCCアカデミー プレスリリース(2024/11/25)
新たな社員向け教育フレームワーク「JBCCアカデミー」を創設
■ atGPジョブトレIT・Webについて
IT・Web制作スキルを身につけて活躍したい障がいのある方向けの就職支援サービスを提供。豊富な職業準備性カリキュラムと、atGP転職による就職サポートで、“安定就労”と“活躍する”ためのトレーニングと就職支援を行っています。


■ JBCCホールディングス株式会社(JBCCグループ)について
企業のDXを実現するITサービス企業グループ。2024年4月創立60周年を迎え、JBCC株式会社を中心に国内外に約50拠点を展開。マルチクラウド環境に対応したクラウド、セキュリティのサービスを取り揃え、お客様の安全かつ長期的なクラウド活用を促進しています。また、基幹システムの超高速開発を特長として、お客様の経営課題を技術力とスピードで解決します。

(2025年3月期~2027年3月期)

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