株式会社昭栄美術(本社:東京都中央区 代表取締役社長:小林大輝)は、国内トップクラスのディスプレイ総合企業として、展示会・イベントの企画立案から設計、製作、施工、そして運営管理まで、「製販一体」のワンストップ体制で担っています。
小林社長自らの足跡や事業への想いを聞いた前回、それに続いて今回は、年間3000件を超える展示会・イベントなどを手掛ける昭栄美術が、どのようにして多くの人々の新たなコミュニケーションを生み出しているのか、小林社長が語ります。
企画立案・設計・施工・運営管理を内製化した「製販一体」体制
当社の仕事は同業他社と同様、展示会やイベントなどの会場をつくることです。しかし、業界内ではアウトソーシングの手法を取り入れている会社も多いのが実情です。当社は、企画立案・設計・施工・運営管理をすべて内製化していることが強みで、お客様に安定した品質・サービスを提供できています。
画期的な「テンションファブリック」導入で国内業界に新風
もう1つ、当社が誇る強みは、壁一面に貼ったファブリック(生地)に訴求力の高い大型のグラフィックを直接印刷し、しわなくきれいに見せることができる当社製品の「テンションファブリック(商標登録)」です。
ファブリックを貼る場合、通常なら熟達した専門技術を持つ職人の力を借りなければなりません。しかし、当社のファブリックは、誰もがスピーディかつローコストで貼れるものです。
私たちは、日本より先進的な欧州のディスプレイ業界を隔年で視察に訪れ、最新のトレンドを学んでいます。ファブリックのサインシステムもその1つで、アクリルのディスプレイばかりが使われていた頃の日本の業界でファブリックを取り入れたのは、昭栄美術だけでした。
欧州の業界では人手不足による人件費の上昇がすでに顕著になっており、当社は日本でも熟練職人が足りなくなっていくと見越しました。ファブリックはアクリルに比べて環境に優しい素材であることも、導入を決断させた要因です。
互いに助け合い、常に笑顔でいられる集団を形成
社員が同じ方向に向かって一致団結しているのも当社の強みです。デザイナーが所属するクリエイティブ部の課長を任されたときは、デザイナーの業務に対する評価方法をより一層整えるべく工夫し、評価制度の運用も透明化しました。その結果、デザイナーたちは、これまで以上に意欲的な姿勢で仕事に取り組んでくれるようになりました。
私が社長になってからも、社内にはフラットでフレンドリーな雰囲気が定着しています。日常的に「製販一体」の体制で仕事をしているので、社員同士の人間関係は非常に良好です。何か問題が起こったとしても全員で協力して解決し、互いに笑顔でいられる集団を形成しています。
逆境に立たされたときほど、楽しんで仕事をできる社員が多いのは大変嬉しいことです。私自身も、一人ひとりと常に笑顔で接することを意識しています。
社員の健康増進を意識した健康経営にも注力
経営者としては、「社員のしあわせが得られる会社を目指す」という当社の基本理念を具現化するため、健康経営にも力を入れています。社員の健康増進を意識して、製作部のメンバーに朝食を無償提供し、社内では運動器具や健康器具などを常設した健康推進ルームを開放しています。
また、終業から始業までの間に一定時間以上の休憩を設ける勤務間インターバルの制度を導入し、運動や食事、睡眠といった健康動画の配信や体力年齢測定、昼休みの時間を使った短時間仮眠の推奨などに取り組んでいます。
その他、健康診断は女性特有の疾病を早期発見するメニューを導入しています。社員を支えてくださっているご家族も大切にしたいという想いから、45歳以上の配偶者の健康診断費用も補助しています。
社員の年間休日数は年120日間で、会社が後押ししている男性社員の育児休暇取得率は100%です。ワーク・ライフ・バランスの実現に向けたフレックスタイム制や裁量労働制、在宅勤務制度も整えるなど、仕事とプライベートの両立を促進しています。
求めるのは「挨拶や協調性を大切にし、人の心を豊かにできる人」
当社が求めているのは、挨拶や協調性を大切にし、人の心を豊かにできる人物です。仕事上の成果を出そうと思ったとき、多くの人は売り上げや利益といった数字ありきの行動に走りがちです。
しかし、社員には人としての心を何よりも大切にしてほしいと考えています。数字というものは、お客様や仲間の想いにもしっかりと向き合ってこそ上がってくるからです。
私たちの仕事の原点には、常に「人の想い」があります。当社がつくり出しているのは、人の想いが込もった物語の始まりです。そのことが世の中の常識や、国境を越えた世界を変えていく可能性もあると考えています。
営業部では企画立案からイベント後のアフターフォローまで、一貫して関わることができます。プロジェクトのリーダー役として、さまざまな調整や確認も行い、成果へと繋げる仕事に携わることが可能です。お客様のご要望をヒアリングし、チームで力を合わせて課題解決に向けて取り組みます。
「お客様の課題を解決するディスプレイを作り上げたときの達成感は格別」
社内外を問わず、多くの人と意思疎通を図る場面も多く、営業部のメンバーからは「お客様の課題を解決するディスプレイを作り上げたときの達成感は格別」「あらゆる感覚を使って空間をデザインし、カタチにできる」「東京ビッグサイトや幕張メッセなどで行われる有名な展示会・イベントに携わることができる」といった口コミ評判が上がっています。
今はまだ、代理店経由の案件の割合が多いことは事実ですが、直営業による新規イベントなどの獲得にも力を入れています。これからは企画から事後施策まで、お客様との共創で課題解決を図る、より大きな働きがいを感じられる業務が増える見通しです。
自分たちが作り上げたディスプレイがメディアで紹介されることも
また、製作部ではデザイナーが作った図面を使い、実際の現場に出て製作物の造作の立ち上げまでを指揮します。仮設のイベントが多い中では短期間のうちにディスプレイが完成する流れに立ち会えるのも醍醐味で、来場されたお客様が楽しんでくださっている様子を目の当たりにできることも喜びです。
特にBtoCのイベントなどは、自分たちが作り上げたディスプレイがメディアで紹介され、大きな話題になることもあります。自分の手を動かすことで製作物に関する幅広い知識・技術を身につけられるほか、社内の資格取得支援制度を活用し、業務全般に関わる実務的な資格を取得できる環境があることも大きな魅力です。
世の中にまだ存在していない新たなビジネスをつくる仕事
お客様に心を傾けて自らの手と頭を惜しみなく使い、無限に広がるイメージを有限のスペースに凝縮した製作物が、そのままの姿を留めているのは一瞬だけかもしれません。しかし、だからこそ1つずつの仕事に意味や意図という想いを込め、お客様の想いにもしっかり応えていかなければならないと考えています。
お客様との共創により、世の中にまだ存在していない新たなビジネスをつくる仕事に挑戦したいという志をお持ちの方が、私たちと一緒に働く仲間になってくださることを心から期待しています。