日常も非日常も満たす、BEVポルシェの完成形「タイカン ターボ クロスツーリスモ」

2025.04.05 01:29
2023年6月、ポルシェは「タイカンシリーズ」の改良型を発表した。そのなかでも、クルマ好きゴルファーにとってベストな一台と言えるのが「タイカン ターボ クロスツーリスモ」だ。今回、その最新モデルを試乗する機会に恵まれた。
今回のアップデートで、まず目を引くのはフロントフェイス。従来型は横長のヘッドランプと縦型のエアインテークが逆L字に繋がっていたが、新型ではバンパーとヘッドライトが刷新され、より端正で引き締まった印象に変わった。
パワートレインも進化。最高出力は680psから884psへと大幅に向上し、一充電航続距離は従来の452kmから最大597km(WLTCモード)にまで伸びた。バッテリーの冷却プログラムや回生システムの改良が、BEV(電気自動車)としての完成度をさらに引き上げている。
運転席に乗り込んだ瞬間、まず感じたのは「凝縮感」だ。全幅1967mmと数字だけ見ればワイドだが、ボディ全体がグッと引き締まり、実際の取り回しでは大柄さをまったく感じさせない。リアアクスルステアリングの恩恵もあり、街中での小回りも非常にスムーズ。狭い住宅街の角も、ほとんど切り返しなしでこなせるほどだった。
さらに印象的だったのは乗り心地の質感だ。今回から全グレードに標準装備されたアダプティブエアサスペンションは、従来どおりの“ヌルッ”とした滑らかな動きを健在のままに、さらにしなやかさを増している。硬質なボディと滑らかなステアリングフィールが織りなすドライブ体験は、まさにポルシェらしさの真骨頂。ステアリングのモードダイヤルで「Normal」を選べば、すべての挙動がしっとりと穏やかになり、長距離ドライブ──たとえばゴルフ場までの道のり──にはこれ以上ない相棒になる。
パワーは圧倒的。とはいえ、848psという数字に身構える必要はない。BEVゆえのリニアなスロットルレスポンスにより、加減速は驚くほどスムーズで扱いやすい。一般道でも高速でも、ストレスを感じることは皆無だった。パフォーマンスの幅が広く、走り方次第でラグジュアリーカーにも、スポーツカーにも、ツアラーにもなりうる懐の深さがある。
また、ステアリングコラムに設けられた独立型のスイッチで操作するアダプティブクルーズ&レーンキープも使いやすく、高速道路では手を添えているだけで安心して任せられる制御性能を確認できた。渋滞時も、イライラすることなく淡々と流れに乗れるのは、移動そのものが「快適な時間」になる証拠だ。
荷室についても触れておきたい。リアオーバーハング(後車軸より後ろの寸法)が短いため奥行きには限りがあるが、4:2:4分割の可倒式シートを倒せばキャディバッグを2本縦に積載可能。床面積自体は「タイカン」と大きく変わらないが、ワゴンならではの大開口リアゲートにより、アクセス性と積みやすさは大きく向上している。
EVという未来性と、ポルシェらしい走りの哲学、そして実用性。タイカン ターボ クロスツーリスモは、ゴルファーの“今”と“これから”に最もフィットする選択肢かもしれない。
ポルシェ タイカン ターボ クロスツーリスモ  車両本体価格: 2308万円(税込)ボディサイズ | 全長 4974 X 全幅 1967 X 全高 1412 mmホイールベース | 2904 mm車両重量 | 2320 kgシステム最高出力 | 890 PS(650 kW、ローンチコントロール時オーバーブースト出力)モーター最大トルク | 890 N・m(ローンチコントロール時オーバーブースト出力)一充電走行距離 | 515〜597 km(WLTCモード)お問い合わせ先
www.porsche.com
Text : Takuo Yoshida

あわせて読みたい

電動化で”熟成”の域に ランドローバー「レンジローバー スポーツPHEV」
BRUDER
メルセデスAMG E53ハイブリッド4MATIC+(4WD/9AT)【試乗記】
webCG
添加物をできるだけ使用せず、素材のおいしさを活かした「米粉と豆乳の濃厚ジェラートサンド」
PR TIMES Topics
ジェントルな走りとスポーティネスを高次元で両立。ル・ボラン編集部が選ぶ! 「EVアワード」BMW i5
CARSMEET WEB
王侯貴族の移動空間 メルセデス・マイバッハ「EQS680 SUV」の贅沢とは
BRUDER
洋菓子世界大会1位の駒居シェフが手掛ける毎夏の人気商品“テリーヌ・ドゥ・フリュイ”を新発売
PR TIMES Topics
オールマイティなサイズ感としなやかな走り ポルシェ「マカン4エレクトリック」
BRUDER
「タイカン ターボS」は600A、「タイカン ターボGT」は? GTが最もパワフルな量産ポルシェである理由
CARSMEET WEB
TOMOMI YOKOYAMA DESIGNと初コラボ、ワーキングウーマン向けトートバッグ「SUPERA」
PR TIMES Topics
またも新ラップ記録樹立! 「ポルシェ・タイカン ターボGT」がインテルラゴスで快挙
CARSMEET WEB
ポルシェ・タイカン4/タイカンGTS すべての分野で先代を凌駕 左ハンドルも用意
RESENSE
母の日限定シフォンケーキと犬用ケーキがセットになった『Family【mother’s day】』の販売開始
PR TIMES Topics
後期型、純ガソリンエンジンモデルに込められた進化 ポルシェ「911カレラ」
BRUDER
名称は新しく、仕上がりは熟成の域に VOLVO「EX40 ウルトラツインモーター」
BRUDER
サステナビリティ「BAKE SUSTAINABLE PROJECT」より「植物うまれのSOYタルト」発売開始
PR TIMES Topics
BEV化され、より静かに高級になった「MINIクーパー3ドアSE」
BRUDER
音楽プロデューサー デヴィッド・ゲッタによる「スピード・オブ・ライト」、衝撃的なスペクタクル
CARSMEET WEB
オリジナル宝石石鹸ギフトボックス予約販売開始
PR TIMES Topics
目指せ、世界最北の急速充電ステーション! ポルシェで行く、極寒の電動ロードトリップ
CARSMEET WEB
走りも時代も、余裕で超えていく ベントレー新型「コンチネンタルGTスピード」の真価
BRUDER
常温でいつでも楽しめる“新しいレアチーズ”「生しぼりレアチーズタルト」新登場
PR TIMES Topics