技術とヘリテージの融合 ルノー「5ターボ3E」が示す電動化の到達点

2025.04.25 12:00
自動車の電動化が一般化してから、すでに10年以上が経過した。もはや“新しさ”だけでは存在意義を語れなくなった今、そのアプローチにも変化が起きている。
そんな中、ルノーとアルピーヌが次々と発表した電動モデルは、最先端技術とブランドの歴史的アイコンを見事に融合させた“電動3部作”として注目を集めている。
口火を切ったのは、2023年2月に発表されたルノー「5 E-TECHエレクトリック」。1972年登場の初代「5(サンク)」をモチーフとしたBEV(電気自動車)で、Cピラーやボンネット、ダッシュパネルなどにオリジナルの面影を残すデザインが施されていた。
続いて、同年6月のル・マン24時間レースの場でお披露目されたのが、アルピーヌ版となる「A290」。往年の「5アルピーヌ」の系譜を継ぐスポーティモデルで、モーター出力も大幅に強化された。
そして今年3月、この流れの締めくくりとして登場したのが「5ターボ3E」だ。1980年代にラリーマシンとして一世を風靡した「5ターボ」をオマージュしたフルエレクトリックモデルで、5 E-TECHエレクトリックのボディを極限まで拡幅。まるでモーターショー用のワンオフモデル(オーダーメイド)のようなアグレッシブなスタイリングを量産仕様で実現している。
特徴的なのは、駆動レイアウトまで“当時”に寄せてきた点だ。前輪駆動だった5 E-TECHやA290に対し、5ターボ3Eはリアに2基のインホイールモーターを搭載するミッドシップ仕様。モーターは左右独立して後輪を駆動し、その出力は合計で544ps。コーナリング時には左右の駆動差を制御することで、意図的にクイックな旋回性を生み出す設計だ。
プラットフォームにはアルミを採用し、ボディパネルの多くはカーボン製。1450kgという軽量ボディと高出力モーターの組み合わせが、走りへの期待を高める。これまで「メガーヌRS」などでFF(前輪駆動)最速を目指してきたルノーが、電動時代でも“走りの楽しさ”を忘れていない証左(しょうさ)といえるだろう。
5ターボ3Eの生産台数は、オリジナルが登場した1980年にちなんで1980台限定。発売時期は未定ながら、日本市場でも導入が予定されているという。
過去のアイコンをリスペクトしつつ、現代の電動技術を融合させたハイパフォーマンスBEV。駆動方式、車体構造、出力特性のすべてにおいて“走り”を追求したこの一台は、ルノーが描く次世代スポーツEVの到達点を示している。
ルノー 5ターボ3E  車両本体価格: 未定ボディサイズ | 全長 4080 X 全幅 2030 X 全高 1381 mmホイールベース | 2572 mm車両重量 | 1450 kgモーター出力 | 544 PS(インホイールモーター × 2)最大トルク | 420 N・mバッテリー容量 | 70 kWh• 一充電航続距離 | 400 Kmお問い合わせ先
www.renault.jp
Text : Takuo Yoshida

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