Kudan、NTTインフラネットと協力して、スマートシティ実現に向けた革新的な高精度3次元点群地図作成技術を確立

2025.03.28 09:30
Kudan株式会社
Kudan株式会社(以下、Kudan)は、エヌ・ティ・ティ・インフラネット株式会社(以下、NTTインフラネット)と協力し、GPS・GNSS(以下まとめてGNSS)が使用できない都市部のビル群が密集する環境(アーバンキャニオン)において、Kudanが保有するSLAM技術とNTTインフラネットが保有する情報資産を組み合わせることで、簡易かつ高効率な手法により高精度な3D地図を作成する実証実験に成功しました。今回の技術革新により、GNSSの届かない都市部においても、従来よりも手軽に高精度な3D地図を作成できる可能性が示され、スマートシティの推進や都市インフラ管理の効率化など、社会的な貢献が期待されます。
取り組みの概要
スマートシティの実現に向けては、自律走行ロボットや自動運転車両の安全かつ精密な運用を支える高精度な点群地図が不可欠です。地図の精度が不足すると、車両の自己位置推定やナビゲーションの誤差が増大し、安全性や走行効率に深刻な影響を及ぼします。このような高精度な点群地図を作成するには、GNSS情報を補正データとして活用することが理想的ですが、都市部では高層ビルによる電波反射の影響でGNSSの位置認識がズレる「マルチパス問題」が発生し、高精度なGNSS情報を地図作成の補正データとして活用することが困難です。

その結果、高価なセンサーを搭載した計測システムの導入や、複雑なデータ取得・処理のための高度な技術統合が必要となり、技術的・コスト的なハードルが高くなっています。このような課題を解決するため、都市部においても、よりシンプルでコスト効率の高いセンサー構成と位置データを活用し、煩雑なセットアップやデータ処理を最小限に抑えながら、高精度な3D点群地図を効率的に生成する手法が求められています。こうした取り組みを通じて、デジタルインフラの整備を加速し、スマートシティの普及とコスト低減に貢献することが期待されています。
KudanとNTTインフラネットの両社は、高精度な3D地図作成技術の確立に向けた検討を進めてきており、その取り組みの一貫として、Kudanがビル群が密集する品川港南エリアを対象に高精度3D地図の作成実証実験を行いました。本実証では、Kudanの独自の人工知覚技術であるKudan 3D-Lidar SLAM (KdLidar) による地図補正技術において、NTTインフラネットが保有する高精度3D空間情報(マンホール位置情報)を活用し、GNSSに頼らないアーバンキャニオン環境下で水平位置の標準偏差12cm以内、標高点の標準偏差25cm以内の精度を持つ3次元点群地図を効率的に生成できることを実証しました。
実証された地図作成技術及び手法の優位性
本実証実験では、両社が保有する技術と情報資産を活用することにより、以下の点における優位性が確認されました。

- マンホール位置情報を活用した高精度3D空間情報の効率的な精度向上手法:
- - Kudanが独自に開発したデータ融合技術を、NTTインフラネットが保有する高精度3D空間情報(マンホール位置情報)に適用し、地図の精度を水平位置の標準偏差12cm以内、垂直位置の標準偏差25cm以内に向上できることを実証。
- - さらに、Kudanのデータ融合プロセスにGUI(Graphical User Interface)を導入することで、直感的な操作を可能にし、情報統合の作業フローを簡素化するとともに、作業効率の向上を実現。
本実証の検証点との比較結果

本取り組みの社会的意義
今回の技術革新により、GNSSの届かない都市部においても手軽に高精度な3次元点群地図を作成できるようになり、以下のような社会的な貢献が期待されます。

-スマートシティの推進
- - 自動運転やロボット技術を支える基盤として、都市のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速。
- - 交通の最適化、効率的な都市管理、公共インフラの高度化を実現。都市
-インフラ管理の効率化
- - 道路や橋梁などのインフラの3次元データをより手軽に取得できることで、維持管理業務の正確性・迅速性が向上。
- - 「デジタルライフライン全国総合整備計画」などに代表される、国レベルのデジタルインフラ整備への活用。
-防災・災害対策の強化
- - 災害時の被害予測や避難経路の最適化、迅速な復旧作業への活用が可能。
- - 特にGNSSが受信しにくい環境でも、正確な地図データを提供できる技術が災害時の情報インフラとして活用可能。
-環境負荷の低減
- - 都市部の高精度3D点群地図を活用し、効率的な都市計画や交通管理を実現。
- - CO2排出量削減やカーボンニュートラルの推進にも貢献。

今後の展望
本成果を踏まえ、Kudanは実証規模の拡大およびより複雑な環境での検証を進め、商用利用に向けた本格運用フェーズへの移行を目指してまいります。また、今後もロボティクスやデジタルツイン技術を活用し、幅広い産業分野でのオペレーション効率化を支援し、社会ニーズに応える革新的な技術の提供を推し進めてまいります。

【Kudan株式会社について】
Kudanは、モバイルマッピング、デジタルツイン、ロボティクス、自動運転における次世代ソリューションを可能にする人工知覚(AP)と人工知能(AI)技術の先進的なプロバイダーです。先進的なビジュアルナビゲーション、知覚、空間知能技術を活用し、物理空間とデジタル空間のシームレスな統合を実現することで、企業のデジタルトランスフォーメーションを最前線で支援しています。また、ダイナミックな環境においても高精度かつ高信頼性を備えた自律機械のスケーラブルな展開を実現しています。
詳細な情報は、Kudanのウェブサイト(
)をご参照ください。

■会社概要
会 社 名: Kudan株式会社
証券コード: 4425(東証グロース)
代 表 者: 代表取締役CEO 項 大雨

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