白藍塾(本社:東京都新宿区、法人代表:和田圭史)では、小学生を対象とした作文専門の通信講座「白藍塾 小学生作文教室」を開講しています。白藍塾が小学生作文指導の講座に込めた「3つの思い」について、白藍塾の経営法人、株式会社はくらん代表取締役の和田圭史がお伝えします。
1.「活用」と「発信」が未来の教育のキーワード
2020年からの教育改革のキーワードを、私どもは「発信」と「活用」と捉えました。グローバル化、情報化の進展に伴い、世の中は目まぐるしく変化しています。AI、ロボット技術の発展により、変化のスピードはさらに速まるでしょう。急速な変化に対応するには、受け身の姿勢では対応できません。知識、情報、他者の力を活用しつつ、自ら問題を発見し、正解のない答えを導き出す力が必要です。与えられた知識を吸収するだけでなく、吸収した知識をどう活用し、どう発信するかを同時に学ぶ必要が出てきました。だからこそ「発信」「活用」を教育改革のカギと捉えたのです。
白藍塾は作文・小論文指導「専門店」です。発信力を伸ばす教育は、設立以来一貫して実践してきました。そのため、多くのノウハウを蓄積しています。小学生作文教室の指導も例外ではありません。開講以来今日まで「作文はエンターテイメント」という理念のもと、想像作文の指導を行なってまいりました。子どもは空想物語を考えるのが大好きです。好きであることを活用し、発信力を伸ばす教育手法はこれまで通り取り組みながらも、教育の転換期である今、それだけで満足しているわけにはいかなくなりました。教育改革のもう一つのカギである「活用する力」を伸ばす教育を、ぜひ作文講座に取り入れたいと考えました。
「何」を活用するか、これを小学生にもわかるように示すことが極めて重要です。塾長樋口裕一ほか、精鋭講師とともに十分に検討した結果、「知識」「体験」のフィールドに仕分けして提示することが最も効果的であるとの結論に至りました。フィールドを意識することで「知識」「体験」をどう活用するのかを自然に考えられるようになり、その積み重ねによって確かな力になると確信した次第です。
さらに「知識」「体験」のフィールドと交わるように「想像」のフィールドも示しながら、やはりおもしろい作文を書く土台は想像の力であることを再認識しました。
2.「運動会」「社会科見学」を楽しく書くコツを提案したい
教育改革の目指すべきところを吟味し、これからの小学生作文教育のあるべき理想形として考えたのが「3つのフィールドで、ホップ・ステップ・ジャンプ・着地!」を理念とする作文指導です。しかし、構想のヒントになったことがもう一つあります。長年行ってきた物語づくりを主とする作文講座は好評ではありましたが、一方で、こんな声も時々頂いておりました。
「白藍塾ではいつも褒めてもらい高い評価をもらうのだが、学校で書く作文ではなかなかよい評価をしてもらえない」
もちろん逆の声も頂いています。「学校の作文もすらすら書けるようになった」「クラスの代表として学級通信で紹介された」というように、想像作文で培った発信力を自然に生かして、学校の作文をうまく書いているお子さまもいたのですが、なかなか皆にできる芸当ではなかったようです。
そのことから「活用」の力を伸ばす教育の必要性を感じました。運動会や遠足などの体験をどう活用するか、あるいは昔話、伝記、図鑑、地図帳といった本や、昆虫や植物、星の観察、社会科見学などの実習で得た知識をどう活用するかを、想像作文を書く中で教えたいと考えました。それができれば、どのお子さんも学校の作文も楽しく書けます。いや、それどころか、学校の先生に「へえー、おもしろくまとめたね」と感心されるのではないか、ひいては小学校における作文のあり方を良い方向に変えられるのではないかと考えました。このような思いから「知識」「体験」を活用する作文を小学生に教えたいという構想と結びつきました。
3.『クリティカル・シンキング』の研究・実績を活かしたい
目まぐるしく変わる世の中に対応するには、知識、情報、他者の力を活用しつつ、自ら問題を発見し「正解のない答えを導き出す力」が必要と先にお伝えしました。とは言っても、答えは何でもよい、ということではありません。やはり論理的に筋道立てて考えないと妥当な答えを導き出すことはできません。私どもは正解のない答えを導き出す力を「クリティカル・シンキング」と呼んでいます。
クリティカル・シンキングは、批判的思考と訳されるのが一般的ですが、単に批判的な視点を持つという意味でなく、多角的な視点で考えながら妥当な答えを導き出す力と捉えるのが、より的を射た解釈であると考えました。白藍塾では、2013年にクリティカル・シンキングとロジカル・シンキング(論理的思考力)を育てるユニークな日本語ドリル問題集(学校採択教材)を株式会社Gakkenとともに企画開発しました。現在、全国多数の中学校・高等学校に採用していただき、学校教育の中で役立ててもらっています。採用校の評判は上々で、私ども白藍塾の作問力の高さに改めて自信を深めました。と同時に、この教材づくりで得たノウハウを小学生作文指導にも活かしたいと考えました。
Gakken参考書『作文力ドリル』シリーズ・樋口裕一著『頭がいい人、悪い人の話し方』
クリティカル・シンキングの学習のコツは「活用」「発信」を楽しむことにあります。答えを導き出すヒントや道筋を発見するために、知識、体験、情報(本、新聞、ネット、他人の意見)を活用します。さらに導き出した答えを、説得力があるように発信するのです。
こういったことを教室で取り組みながら、正解のない答えを導き出すのがクリティカル・シンキングです。これを家庭での作文学習に活かすには「今回はどのフィールドを意識すればよいのか」と、「活用」「発信」の足場を明確にするとよいのではないかと考えました。そうすれば、親御さんもサポートしやすく、家庭で取り組みやすくなると確信した次第です。
和田代表(左)と樋口塾長(右)
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白藍塾の作文とは -レギュラー講座3つの理念-
作文はエンターテイメント!
作文とはおもしろく書くものです。粘土遊びをするように、言葉をこねくり回して、まずは作文を楽しみましょう。楽しみながら書いているうちに作文力も自然に身に付きます。作文を楽しめると本を読むのも好きになります。本から「楽しみ」のエキスを吸収しようと本の虫になります。そうなると作文力はグンとアップします。作文と読書を好きになれば、国語全般の土台が出来上がります。
ホップ・ステップ・ジャンプ・着地でまとめよう!
作文は構成が大事です。構成を意識しながら作文を書くことで、論理力がつきます。論理的にまとまりのある文章が書けるようになれば、読み手に伝わりやすい文章が書けるようになります。
知識・体験を活用しよう!
知識や体験の「活用」を覚えると作文の実力はさらに向上します。今思いつく想像だけで空想物語を書くのももちろん楽しいのですが、コツさえつかめば、想像の世界がさらに広がり、書くことがもっと楽しくなります。書く力も大きく伸びるでしょう。「知識」「体験」を活用しながら、想像作文を書いてみましょう。上手な活用の仕方は、お子さま一人ひとりの作文に対し、添削の先生がわかりやすく具体的に指導します。
<関連情報>
●白藍塾 小学生作文教室