勝山ネクステージ株式会社、代表取締役社長の伊澤泰平です。
約10年前にココナッツ由来100%のMCTオイルを新規で販売したのが、弊社ブランドの「仙台勝山館MCTオイル」 です。
以来、弊社MCTオイルの累計出荷数は310万本を突破し、現在の年間売上高は12億円に達するとともに、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングなどの大手ECモールにおけるMCTオイル販売においては、国内トップシェアのブランド(※)へと成長しました。
本記事では老舗の酒造会社が健康的な食の在り方を追求し、新規事業として手掛けたMCTオイルの誕生秘話についてお話します。
※実績
楽天市場 健康油 週間ランキング1位 (2025/2/3~2/9)
Amazon ブランドシェア 48%(2024年第3四半期 MCTオイル検索時の弊社ブランドのシェア率より)
Yahoo!ショッピング MCTオイル 月間ランキング1位 (2025/1/13~2/12)
糖質制限ダイエットにおいて、良質な脂質由来のエネルギー源となる「MCTオイル」
「MCTオイルって何?」と思われる方もいるかもしれません。MCTオイルは中鎖脂肪酸油という希少な食用油で、近年注目されている糖質制限ダイエットのひとつである「ケトジェニックダイエット(略して広義でKETOとも表記する)」と深く関わっています。
具体的には糖質制限をして糖質由来のエネルギーに依存することを控える一方で、その代わりとして良質な脂質由来のエネルギーを積極的に摂取することによって、効果的なダイエットをしたり、健康的な食事法による新たなライフスタイルでもあるのですが、その際にこの「MCTオイル」が体脂肪の燃焼を効果的にサポートしたり、良質な脂質由来のエネルギー源として活躍をする、とても強い味方となるのです。
(詳しく知りたい方は
300年以上もの歴史を誇る造り酒屋と、そこから生まれた「常に洗練された美食を追求する」という確固たる信念
少し私の生い立ちなどを交えた話をさせていただきます。私の実家は仙台市内で江戸は元禄の創業という老舗の酒造会社で、私は全員男兄弟の5番目として生まれました。その造り酒屋の迎賓館である「勝山館」は、明治から大正、昭和の終戦時期まで多くの名士や文化人、宮家の方々をもてなす華やかな社交の場として親しまれて来ましたが、終戦間近の仙台空襲で全焼してしまいました。
その後、昭和から平成にかけての父親の時代には家業の酒造業に加えて、飲食店の事業を展開したり、宴会やブライダルの会館業として勝山館を再興したり、調理人を育成する調理師専門学校の経営等を手掛けたりしておりましたが、そこには常に洗練された美食を追求するという父親の確固たる信念があり、そんな環境で育った私や「仙台勝山館」のブランドにも、この理念は脈々と受け継がれております。
美酒美食を極めた先に訪れる生活習慣病とメタボリック。健康不安からの脱却が最大の関心事に
私の父親は生涯を通じて最高の美酒と美食を追求することに妥協をせず、その食に対する飽くなき情熱はまるで漫画「美味しんぼ」のキャラクター「海原雄山」そのもののような圧倒的な個性でした。
ただその結果、私には大いなる人生の気付きがありました。
美酒美食を極める事のその先にあるもの、それはズバリ、肥満とメタボリックシンドロームや生活習慣病の健康不安に悩まされる多くの中高年の方々の姿でありました。
実際の身近な話として、父親が毎日食事を作る我が家庭で育った5人の兄弟全員が、気づけば皆85キロ~100キロ超の肥満児となり、家の中はまるで相撲部屋そのものでした。(しかも身長は皆170㎝前後と決して高くはありません、涙。)
よって肥満からの脱却、瘦せる事=ダイエットをするという事は、私自身の人生において常に心から離れることのない日常最大の関心事として今日まで至っておりました。
EC事業を基盤としてからだに良い食事を追求。家族からすすめられた 「MCTオイル」が転機に。
2014年の夏頃でしたが時代はEC事業が隆盛し始めていた時期でもあり、私はECを基盤として展開可能な21世紀らしい事業の在り方を模索しておりました。
父の時代には兎にも角にも美食を極めて突き進んで来た結果が、周囲の大切な人々の肥満とメタボであったことの現実に向き合い、当社の事業領域が「食」である以上、21世紀のこの時代に相応しい、本当に身体に良い食の在り方はどのようなものか?肥満やメタボを解消しうる食の在り方・食材・食事法にはどのようなのものがあるか?を探求しているうちに、その答えは案外、身近なところに転がっていました。
ある日、4男の兄の家に遊びに行くと、100kgあった肥満の兄が90kgぐらいに減量してスッキリしていたのでその訳を本人に尋ねると、なんとMCTオイルを私に勧めて来たのでした。その当時、MCTオイルはあくまで病院内の医療用として用いられる、用途の限られた商材であり、普段の日常において一般の健常者が、美容や健康のために油を口に入れて飲むといった使用法や概念は、まだ世の中にまったく存在しない時代でした。
整形外科医の兄が実践していた、食事を通じたダイエット法。医学的見地を受け「次世代の健康法」として確信 。
4男の兄は整形外科クリニックの開業医で医学博士でもあるのですが、聞くところによると、ひざ痛や腰痛に苦しむご年配の患者さんが負担の大きな運動を必要とせずに、日々の食事によって体重を減らせるダイエッドメソッドを整形外科の医者仲間達と研究模索していたとのことで、それも筋力を落とすことなく確実に体脂肪だけを落とすダイエットが可能なのだと力強く教えてくれました。
それは私が長年探していた、まさにそのものでもあり、「灯台もと暗し」の言葉どおり、遠くに探していたものが実はすぐ身近にあって出会えた瞬間でした。これが私がMCTオイルに出会ったきっかけです。
医者である兄と私は一卵性の双子で生まれ、今でもとても仲の良い間柄なのですが、MCTオイル事業の立ち上げに際しては医学的見地から強力にサポートをしてくれました。
またMCTオイルを活用したダイエットメソッドの構築においては、兄の整形外科医の仲間の方から医学的かつ実践的な指導やアドバイスをたくさん頂くとともに、MCTオイルの体内における機序や、代謝における機能や役割をしっかりと理解して、本当に理に適った次世代の健康法になりうるものであることの確信に至りました。
ココナッツオイルやバターコーヒーの流行から後押しを受けて成長したMCTオイル事業。
そして時代に先駆けて、健康やダイエットを目的としたMCTオイルの活用方法とダイエットメソッドとしての訴求を世に問いかけて、ECを主体に一般の消費者マーケットに向けてMCTオイルの啓発活動と普及販売に邁進して行ったのですが、ちょうど同じ頃にココナッツオイルのブームや、アメリカ発のMCTバターコーヒーを扱ったベストセラー著書の大ヒットとも相まって、時代のフォローの風をタイムリーに受けた仙台勝山館のMCTオイル事業は、その後、スルスルと順調に成長を遂げて行くのでした。
「誰も知らない」がゆえの逆風。MCTオイルの可能性を信じて迷いなく事業化へ
しかしそうは言っても最初の頃は「誰も知らないMCTオイル」でしたので、当時は100人に聞いても99人は知りませんという認知のない存在でした。
事業化に関して相談を持ち掛けた複数の大手広告代理店からは、「無謀です、お金がかかります」、「2年間はずっと赤字で3年目でやっと利益が出るか否かです」、酷いものだと「この事業をこのまま進めることは絶対に止めてください。会社が潰れますよ!」と、どこへ行っても将来の展望がまったく見えないようなネガティブな反応ばかりでしたし、身内や周囲の関係者からも「なんで造り酒屋がオイルなんかを売るの?」と、かなり陰口も叩かれていたようです。
しかしながら私は直観的にこのMCTオイルの持つ無限の可能性を確信しておりましたので、周囲の反対や世間の逆風が強ければ強いほど、「MCTオイルには革新的な機能がある」、「マーケットが無いのなら自分たちがマーケットを新たに創造すればよい」と超プラス思考で考え、かえって一切の迷いなく突き進むことが出来ました。
MCTオイル事業が成果を出せた理由は、ブルーオーシャンで自身のマーケットを創造できたから。
周囲のみなが良い!というような、誰からも好意的に賛同されるようなビジネスモデルは、新規立ち上げのビジネスとしては既に時期を逸した遅いものなのかもしれません。新規立ち上げでビジネスをするのであれば、誰も手掛けていないブルーオーシャンのマーケットを掘り起こし、自身でマーケットを創造するといった気概でチャレンジする方が良いようにも感じます。
またMCTオイルの場合、時期やタイミングもとても重要でした。
もし2年早く事業に取り掛かっていたなら時代に早過ぎて失敗をしていたであろうし、事業の着手が2年遅かったら先行者としてのタイミングを逃し、後発フォロワー企業の立場に甘んじて、現在のような著しい成果には至っていなかったかもしれません。
間口は狭くとも、奥行きのある濃密な事業展開。ニーズが多様化する時代に捉えたビジネスチャンス
また中小零細企業やベンチャーのスタートアップにおいて、ECモール販売等での新規事業を行うのであれば、大手企業や上場企業が手掛けないであろうニッチで間口の狭い、独自性の高いジャンルで勝負するのも悪くないと思います。
社会が成熟して顧客のニーズが多様化している現代では、ITやECやDXの発展のお陰で地方の中小零細企業であっても、細やかな商材や独自の新たなビジネスモデルを駆使することによって、全国津々浦々のお客様と直接つながって、間口は狭いかもしれませんが奥行の深い濃密な商いを展開することが可能であり、ビジネスチャンス的にはとてもよい時代環境になったとも言えます。
MCTオイルの販売だけでなく、新しい食事法の「MCTケトン食」推進も担う
弊社では、MCTオイルそのものを単に販売するだけではなく、MCTオイルを活用した健康法やダイエット法、ひいては将来、病気で悩んだり苦しんだりすることを避けられるよう未来の健康に向けて、食と健康に関する正しい情報発信や新たな食提案を行って参りました。
そして自信をもってお薦めできる時代の最先端を行く、本当にお客様の健康にとってよい食事法の提案として、「低糖質、良脂質、高タンパク質」をベースとした「MCTケトン食」の推進を標榜しております。
ケトン食とは 、低糖質・良脂質を意識した食事法です。糖質を抑え、MCTオイルなどの良質な脂質をしっかり摂ることで、体を脂肪燃焼モード(ケトーシス)へ導きます。効率よくエネルギーを生み出し、ダイエットやパフォーマンス向上にも役立ちます。
血糖値のコントロールがこれからの健康のキーに
この「低糖質、良脂質、高タンパク質」のMCTケトン食において最も重要となる概念は、高血糖による「血糖値スパイク」という血糖値の乱高下をさせないようにする食事の在り方であり、血糖値の振れ幅をより穏やかに保つようコントロールすることにより、日々の身体のストレスや酸化を防ぎ、糖化を防ぎ、炎症を防ぎ、老化を防ぎ、そして将来の病気を予防することに繋がるものと考えております。
そして低糖質の食生活をしっかりと実現させるための代替エネルギー源こそが良質な脂質であり、その強力なサポートアイテムがMCTオイルです。
2024年秋リニューアル。MCTケトン食のさらなる普及を目指す「MCT&KETO専門店 勝山館」に
弊社は日本唯一のMCTオイル専門店として、MCTオイルに関する商品群をフルラインナップで豊富に取り揃え、皆様の健康的なMCTライフをサポートして参りましたが、昨年2024年の秋にはMCTケトン食の更なる普及を目指し、「MCT&KETO専門店 勝山館」としてブランドの一部リニューアルを実施いたしました。
ケトン体生成にフォーカスした商品を扱う新たなブランド「KETOneUP(ケトナップ)」
また来たる2025年3月10日より、「ケトン体を上げて健康に」というかなり先進的で尖ったメッセージを新たなブランド名に込めた新ブランド「KETOneUP(ケトナップ)」を立ち上げて、2025年度から順次、多数の商品群を発売して参ります。
より気軽に楽しく、脂質由来のエネルギー源である「ケトン体(Ketone)」を体内で生成させることにフォーカスした商品群で、広義でのケトジェニックなライフスタイル(通称ケトライフ)を幅広くサポートして行くという、個性的で革新的なブランドの構築を目指しております。
国民の健康福祉に寄与を。「モノ」の販売のみならず、健康的な食の在り方「コト」の普及を目指して
弊社では、これまでのMCTオイルという「モノ」を売ることから、MCTケトン食をベースとした健康的な食の在り方としての「コト」を広く普及させることを通じて、日本がより元気で健康的な社会になることを本気で目指しており、弊社事業の意義・目的として「国民の健康福祉に大きく寄与すること」である旨を、経営理念に掲げております。
まだまだ少数派の小さな存在ですが、この「MCTケトン食」と「KETOライフ」の推進は、必ずや皆さまの健康のお役に立てるものと確信しておりますので、「MCT&KETO専門店 勝山館」と「KETOneUP(ケトナップ)」の2つのブランドの今後の更なる展開に、皆さまの少なからぬ関心と期待を賜れれば幸いです。
■MCTオイルについて
MCTオイルとは、ココナッツやパームの種子など、ヤシ科の植物に含まれる天然成分「中鎖脂肪酸」のみで作られているオイルの事を言います。中鎖脂肪酸は、一般的な植物油に含まれている長鎖脂肪酸と比較して、消化・吸収がはやく、体脂肪として蓄積されにくいことが特徴です。
1.ダイエットや糖質制限中のエネルギー補給
2.疲れにくく、疲労回復しやすい体作りをサポート
3.脳のエネルギー補給