「日本草木研究所」と業務連携を発表、お茶の製法や技術をもちいて、嗜好品の研究開発を加速

2024.12.16 14:00
株式会社TeaRoom
日本の山林資源の価値化、ひいては日本独自の嗜好体験の創造を目指し、日本茶やその製法を掛け合わせた商品を発表
株式会社TeaRoom(本社:東京都渋谷区 / 代表取締役:岩本 涼 / 以下 TeaRoom)、およびその技術開発・製造・流通機能を担う、関連会社・株式会社THE CRAFT FARM(本社:静岡県静岡市 / 代表取締役:水野嘉彦 / 以下 THE CRAFT FARM)は、日本の山林資源の価値化を目指す、日本草木研究所/株式会社山伏(本社:東京都目黒区 / 以下 日本草木研究所)との業務連携と、取り組みについてお知らせいたします。

TeaRoomは、2018年の創業より静岡県に日本茶工場を承継し、2020年には農地所有適格法人のTHE CRAFT FARMを設立をし自らも生産者になることで、お茶という産業、茶の湯という文化の架け橋となる事業を行ってまいりました。
今回の協業により、チャノキからつくられる日本茶のみならず、コーヒーやワイン、みそなど他業界のクラフトの知恵を活用し、日本から嗜好度の高いお茶が生まれていくことを目指します。その上で、他業界から取り入れる知恵や技術を、さらに他業界に対しても還元をすることに繋げてまいります。
TeaRoomの目指す、クラフトの知恵や技術の還元の姿


■ 協業背景
日本の国土の7割を占める山林。その広大な土地には日本独自の形で進化を遂げる多くの植物が眠っていますが、それらの資源は中々価値化の機会を得ずポテンシャルを秘めたままの状況にあります。
日本の山林資源を食の切り口で価値化することを目指してきた日本草木研究所が、更なる開拓のために、技術背景と文化に対する高い視座をもち志を同じにできる、パートナーを得ることになりました。
いままでの時代は安かろうよかろうの時代でした。海外から安いスパイス・ハーブを輸入し、大量生産と大量消費。しかしこれからの時代は、流通におけるカーボン量の測定をするフードマイレージに代表されるように、地産地消や地域独自の産品に光をあてていくことが、それぞれの地域が地域らしくあるために必要な運動であると信じています。年々食料自給率は低下。山々は荒廃。耕作放棄地の課題や従事者の減少など多くの課題が残っています。いまを生きる私たちだからこそできる取り組みを互いのアセットを活用しながら、進めてまいります。

■ 協業内容
日本草木研究所は、古くから伝わる日本茶の加工技術を基盤に、多くの産業と横断し技術開発のオープンイノベーションを進めるTeaRoomとの協業によって、自生植物の嗜好性を引き出し、特用林産物市場の活性化を試みます。山間部に自生する野草や草木を用いた「野草茶」は日本各地で見られるものの、現状は産業として成熟したものはほとんどなく、シンプルに乾燥しただけの製法のものなど、その素材の価値を引き上げるための技術開発が行われてこなかったことが課題の一つにあります。そのために野草のえぐみや渋みが残ることもあり、それが消費者への価値訴求の弊害となっていた事実もあると考えています。一方日本茶の製造技術には萎凋や酸化、熟成、菌発酵に至るまで多くのプロセスが存在し、その技術は長い年月をかけて、蓄積してまいりました。そうした日本茶の技術を山林資源に対して転用していくことで、それぞれの植物が持つユニークネスな香りや味はしっかりと残しながら、嗜好的に価値を高める技術の開発を始めています。


■ 製品紹介
草木チャ 発酵モクレン紅茶モクレンの仲間の香り高い「タムシバ」の葉を丁寧に一枚ずつ採取し、その葉に紅茶の製法を掛け合わせることで、爽やかさとフルーティーさをもつ特別な発酵野草茶に仕上げました。タムシバはあまり群生しない希少性のある植物ですが、放置された山の奥に生えていることが多いです。まだメジャーではありませんが、その香りの良さに最近では注目度が高まってきています。

販売サイト:
草木チャ 発酵黒文字白茶丁寧に天然クロモジの葉だけを集め、白茶の製法で微発酵。まったくえぐみのない、爽やかですっきりして気品のある発酵野草茶。近年お茶や精油のシーンで見かけることが増えてきた黒文字。市販の黒文字茶は枝部位を活用することが多いですが、よりクリアで爽やかな香りをお楽しみいただくために、今回は贅沢に葉のみを使用しました。日本を代表する新しい素材として黒文字が育っていくことを願ったプロダクト。

販売サイト:
■「TeaRoom」×「日本草木研究所」の今後の取り組み
長期的な展望として、日本の在来・固有の草木や、果実の発掘、加工技術開発、量産製造技術開発に取り組み、日本の山林資源の価値化に取り組んでまいります。今までになかった日本独自の嗜好体験の創造や、フードマイレージ等の環境配慮、食料自給率に始まる食料安全保障等の課題解決のため、清涼飲料化など、多くの選択肢を検討しながら、より多くの方々へお届けができるよう取り組みを進めてまいります。また、食育や地域を感じることのできるプロダクトとして、地域行政機関との連携も努めてまいります。


■ TeaRoom 代表 岩本涼 コメント
日本に眠る潜在的な価値を掘り起こし、世界に届けていきたい。そんな信念を持って活動してきた私たちは、この度日本草木研究所との協業により、山林に眠る資源の価値化に取り組ませていただくことになりました。世界で抹茶や柚子に始まった嗜好のムーブメントが、最近では日本の在来柑橘やハーブにまで届きつつあります。喫緊で取り組まねばならない環境への課題に対する目線も合わせていきながら、見えていなかった資源に光を当てていけるよう、精進してまいります。


■ 日本草木研究所 古谷知華 コメント
約150年前の文明開化以来、西洋化の流れの中で地域固有の食材の活用が失われることが多々ありました。しかし昨今では日本独自の食資源や食文化を見直し、国内外への発信を志す企業が増えており、その代表格であるTeaRoomさんとの協業に大変意義を感じます。今回の共同開発は、日本の失われた山林資源の価値化に焦点を当てる取り組みの一つです。そしてその先には「ジャパニーズネイティブ・スパイス&ハーブ」という食文化の広がりを見据えております。



■ 日本草木研究所について
「日本の山を宝の山に」を掲げ、日々日本の山に生える原生植物の活用法を「食の切り口」で追求する研究所ブランド。 独自に全国の林業従事者ネットワーク「相棒山制度」を構築し、それをサプライチェーンとして日本各地の山からスパイスやハーブとなる高付加価値な素材を、世界有数のガストロノミーレストランや国内大手メーカー等へ卸す。研究の一環で自社製品販売も行い、杉やヒノキの間伐材を活用した「フォレストジン」は農林水産省主催ウッドデザイン賞受賞。日本の山林資源の価値化によって、地域産業の活性化・持続可能な食材供給・新しい国際競争力の創造を目指す。それらを実現するために今日も全国の山に入っては、研究・事業開発を繰り返す。

社名:株式会社山伏
コーポレイトサイト:
所在地:東京都目黒区下目黒3-7-32
設立日:2021年11月
事業内容:日本自生スパイスの研究/採集/商品開発/森林関連の観光プロデュース
国土面積の7割を占める日本の山を宝の山にすることを目指し、林業従事者と共に日本の森から美味しい可食植物を採取・栽培・加工し市場流通させていくことを掲げる。


■ 株式会社TeaRoomについて
2018年の創業より静岡県本山地域に日本茶工場を承継。サステイナブルな生産体制や茶業界の構造的課題に対して向き合うべく、2020年には農地所有適格法人の株式会社THE CRAFT FARMを設立。サプライチェーンの上流から販売までを一貫して担うことで、循環経済を意識した生産・日本茶の製法をもとにした嗜好品の開発及び販売・茶の湯関連の事業プロデュースなど、東京を中心に新しいお茶の需要創造を展開している。
1997年生まれの代表 岩本は、幼少期より裏千家で茶道経験を積み、21歳で株式会社TeaRoomを創業。裏千家より茶名を拝命し、岩本宗涼(準教授)として "茶の湯の思想 × 日本茶産業"に対する独自の視点で活動。世界を変える30歳未満30人の日本人「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2022」や「Forbes 30 Under 30 Asia 2023」への選出、ダボス会議グローバルシェイパーズのメンバーなど、グローバルでの様々な実績を持つ他、株式会社中川政七商店の社外取締役を務める。

代表取締役:岩本涼
所在地:151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷三丁目38番14号 STANTION kitasando 5F
工場:421-2304 静岡県静岡市葵区渡1449
創業:2018年
事業:日本茶の生産/販売/コンサルティング業/茶道・日本茶を中心とした文化関連事業
コーポレートサイト:
採用サイト:
Instagram:
X:
■農地所有適格法人 株式会社THE CRAFT FARM
静岡県中部の山間部にある茶工場を継承、お茶の栽培・生産を中心とし、伝統的な本山茶の生産に向き合いながらも、個性豊かなクラフトのお茶作り、新たなお茶の需要を開拓するためのブレンドティー開発にも取り組んでいる。「暮らしの、次の1ページを創る」を理念に掲げ、発酵・熟成・乾燥といった先人の知恵から学び、技術や伝統を次世代へと繋げる農地所有適格法人。

代表取締役:水野嘉彦
所在地:静岡県静岡市葵区渡1448-6
創業:2020年
事業:日本茶の生産/企画/開発
コーポレートサイト:
Instagram:
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社TeaRoom:高木
E-mail:pr@tearoom.co.jp

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