WHILL社、「津和野会議2024」で誰もが移動しやすい「包摂的かつウォーカブルなまち」をテーマに登壇

2024.12.12 11:00
WHILL株式会社
~近距離モビリティで城下町散策。参加者皆「ウィルはまち歩きや近距離移動に便利」~
 WHILL株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長 CEO:杉江理、以下「WHILL社」)は、一般社団法人津和野まちとぶんか創造センター(以下「TMC」)が主催する「津和野会議2024」において、誰もが散策しやすい「包摂的かつウォーカブルなまち」をテーマに登壇したことを発表いたします。高齢化や過疎化により公共交通の運営や地域社会自体の維持が一部で難しくなりつつある中、持続可能で住みやすいまちづくりが急務となっています。本会議では、免許不要で歩行領域を走行できる近距離モビリティWHILL(ウィル)で津和野の城下町を実際に散策後、セッションに参加いただくことで自分ごと化を促し、将来の日本において誰もが当たり前に近距離移動できるまちについて考え、向き合う機会を設けました。

 WHILL社は、東京2020パラリンピック開会式におけるDE&Iを監修し、自身もウィルを利用する栗栖良依氏とともに、2日目となる2024年12月7日(土)のセッションにおいて登壇しました。2部構成で、前半は津和野のまち全体が本会議の会場となる特徴を活かし、参加者らにプレミアムモデル「WHILL Model C2」とスマートになった歩道のスクーター「WHILL Model R」で散策を楽しんでいただきながらランチ会場へ移動する機会を用意。ランチではグループで1.まちを移動して気がついたこと、2.ウィルで移動することにより感じたバリア、などについて意見を挙げていきました。後半のセッションではTMC中西氏がファシリテーターとなり、栗栖氏がウィルでの日々の移動エピソードを交えながら、今回のフラヌリーについてコメント。WHILL社日本事業部を統括する池田からは既存の車椅子がはらむネガティブなイメージを変える取り組みとともに、まちなかにおけるウィルなどパーソナルモビリティの可能性について紹介しました。

◼️前半:ウィルでの城下町フラヌリーとランチ会議
 参加者らは20人1グループとして3手に分かれ、会場からランチ場所となるレストランまでの道のり片道約10分(600m程度)をウィルで街歩きをしながら向かいました。普段だと車で通り過ぎてしまう光景も、ウィルに乗ると「徒歩と同じくらいのスピードでじっくり楽しめた」「いつもと異なる目線で、違う発見があった」などのコメントがあったことに加え、大半から聞かれたのが「楽しい」という声でした。
 ランチからの帰りも、参加者は入れ替わり立ち替わりウィルに乗って、寄り道をしたり少し止まって景色を見たりと楽しんでいる様子でした。シンプルながらも洗練されたデザイン性も城下町らしい町家や商店の雰囲気に違和感なく溶け込んでいるのも印象的でした。


◼️後半:「包摂的かつウォーカブルなまち」をテーマとするセッション
 中西氏は冒頭、自身も関わる2025年秋開催予定の「東京ビエンナーレ2025」(注1)において次なるテーマとして掲げられている「いっしょに散歩しませんか?」を引き合いに出しながら「散歩する・放浪する」重要性に言及。昨今、街歩きやウォーカブルな地域を楽しむようなコンテンツや機運が社会全体として広がりつつあることからメインスピーカーの2者に話題を振りました。
 栗栖氏は自身について、歩けないわけではないけれど長距離になるとつらいとし、自分が当事者となって初めて気づいた経験を踏まえ、栗栖氏の専門領域である芸術や文化が誰にとってもアクセスできる世界を目指していると自己紹介。東京パラリンピックでもあらゆる人が参画しやすい形態での開会式の演出で指揮をとっています。
自身は好奇心が旺盛で、美術館巡りはもちろん散歩も好きだと言いますが「途中で足が痛くなったり体力のことを考えたりすると十分に楽しめず、どうしてもセーブしてしまうこともある」とコメント。「ウィルの有無で楽しめるかどうかが決まり、津和野会議の参加やまち歩きもウィルがあったから満喫度も数倍に高まっている」と話しました。また、障害は特別ではなく身近なことであり、歳をとると誰もが歩行に課題を感じるはずだとした上で、行きたいところに行けることは人間すべての尊厳であると締めくくっています。
次に池田は、電動車椅子という既存イメージとウィルの役割について紹介しました。電話は今ではスマートフォンに進化し、さまざまな機能が拡張されている一方で、車椅子は開発されてから100年以上デザインも機能もさほど変わっていないと指摘。故に、いろんなモビリティが出回る中で、乗りたい楽しい乗り物は多い中で、車椅子だけに関しては自分から乗りたいと思わないと解説し、その中で免許不要で歩行領域をカバーするウィルは「テクノロジーとデザインの力で、心理的ハードルも物理的なバリアも乗り越え、誰もがスムーズに乗れるようにしたい」と述べています。
津和野というまちについては、昔から受け継いできたものと新しいものの文化がうまく混じり合い、コンパクトに両立されているとコメント。五感を通じて楽しむのに適したまちだとし、ちょっとしたつらさやしんどさをウィルでカバーすることでもっと散歩を満喫してもらえたら嬉しいと呼びかけました。

WHILL社が実施した参加者向けアンケートによると、ウィルを実際に操作してみた感想について「移動が楽だった、快適に移動できた」が最も多く、続いて「乗っていて楽しかった」「簡単に操作できた」との回答が続きました。また、歩行能力に関係なく(注2)回答者全員が「ウィルでのまち歩きや近距離移動は便利」としたほか、9割が「ウィルをはじめ歩行領域をカバーする近距離モビリティが社会や施設などに普及することに賛成」すると答えています。近距離モビリティのまちなかへの浸透について「ウィルで移動しやすい街というのはブランディングになる」「自転車などとは異なり、歩く速度程度なので街歩きに向いている」との声も聞かれた一方で、路面インフラの課題なども挙がり、1社だけでなく地域ぐるみ、関連する事業者・団体らと連携を進める必要性が改めて提示されました。
 WHILL社は2012年創業以来、一貫して近距離移動の中でも歩行領域のプロダクトとサービスをグローバルで展開しています。日常だけでなくあらゆるシーンで誰しもが快適かつ気軽に近距離移動を享受できるよう、WHILLモビリティサービス事業を通じて一時的にウィルを利用できる移動環境づくりも進めています。すべての人が過ごしやすいまちづくりもその一つで、先には丸の内エリアのイルミネーションをウィルで楽しむ機会も創出しました。WHILL社は引き続き、さまざまなステークホルダーと密に連携しながら、将来当たり前に近距離モビリティがまちなかに実装されている世界を構築すべく取り組んでまいります。


津和野会議2024 参画に関するプレスリリース:
ウィルでの丸の内イルミネーション鑑賞に関するプレスリリース:
注1:東京ビエンナーレは、2年に1度火災される国際芸術祭。2025年は「いっしょに散歩しませんか?」をテーマに、都内に点在するアートを通じて心と身体でいっしょに散歩する新しい「鑑賞」が提示される。HP:
注2:回答者9割が「1km以上休みなく歩ける」、1割が「500~1kmは休みなく歩ける」


<登壇者プロフィール>
栗栖 良依 (SLOW LABEL芸術監督 東京2020パラリンピック開閉会式ステージアドバイザー)
アート・デザイン・エンターテイメントの世界を横断しながら、異文化の人やコミュニティをつなげ、対話や協働のプロセスで社会変革を試みる市民参加型のプロジェクトを多く手がける。認定NPO法人スローレーベル芸術監督、ヨコハマ・パラトリエンナーレ(2014-2020)総合ディレクター、リオ~東京2020パラリンピック開閉会式ステージアドバイザー、東京芸術劇場 社会共生委員、TBS「ひるおび」木曜コメンテーターなど。
池田 朋宏 (WHILL株式会社 日本事業部 上級執行役員 事業部長)
大手印刷会社の企画営業を担当。スポーツ商材の輸出入で世界各国を回る。2017年WHILL社入社後、西日本拠点の立ち上げや販売網の拡大に携わり、日本事業部のモビリティ販売事業を中心に統括。2023年10月上級執行役員 SVP of Japan Regionに就任。誰もが快適な近距離移動を当たり前に享受できる世界を支えるエコシステム構築を進めている。



■ウィルについて
ウィルは免許不要で歩行領域を走行できる近距離モビリティです。Model C2は高いデザイン性と5cmの段差乗り越え、後輪を軸にその場で一回転できる小回り能力、リアサスペンションを採用した滑らかな乗り心地などを特長とし、Model Fは軽量化を実現した折りたためるモデルです。Model Sは歩道を走れるスクーター型で、ハンドルがあることで屋外を安定して長く走ることができます。2024年9月に発表したModel Rはスクーター型のハイパフォーマンスモデル。その場旋回やバッテリー着脱などが可能となったことで住環境を選ばず生活に一層取り入れやすいのが特徴です。
製品について:
■WHILLモビリティサービスについて
安心安全設計の近距離モビリティを施設内外に導入できる法人向けサービスです。保険/メンテナンス・機体管理システムをパッケージ化することで、運営者様の導入負担を軽減するとともに、導入先の環境にも柔軟に対応した体制を整えています。導入法人側は安心快適に機体管理や安定運用ができ、お客様の滞在体験を向上できます。
詳細:
フォームでの問い合わせ:
<津和野会議について>
“長い、歩く、垣根がない”の3つの特徴を持つ津和野会議は、生活、文化、農と食、観光、福祉、交通、教育など地域の諸問題に関する対話の場で、一般社団法人津和野まちとぶんか創造センター(TMC)が主催しています。高齢化や過疎化が進むとともに都市一極集中的な傾向が依然として強い中、全国からその道の精通者らが集い「地域は可能か」の問いに向き合います。城下町であった津和野全体を会場と捉え、参加者は立場や業界の垣根を越えて時に歩きながら、食事や火を囲みながら、さまざまな企画コンテンツに参画しながら、議論を重ねます。あらゆるバックグラウンドを有する参加者らが一緒に、日本が抱える難題である「地域」を考えることで、地域にイノベーションを導き出す新しいアイデアの創出を目指します。


<WHILL社について>
WHILL社は、2012年5月に日本で創業し、「すべての人の移動を楽しくスマートにする」をミッションとして、約30の国と地域で近距離移動のプロダクトとサービスを展開しています。主な事業は、高いデザイン性や操作性などが特徴の近距離モビリティ ウィルの開発・販売、およびウィルを活用して気軽な移動体験を提供するモビリティサービス(法人レンタル/自動運転)です。WHILL社は2事業を柱に、近距離の中でも、他の移動手段では行けなかった、歩行領域(歩道・屋内外)の移動をカバーすることで、誰もがどんな場所にもつながる世界を構築します。

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