まほうのだがしやチロル堂の「まほう」を全国に広める「まほうの書」をつくりたい!

2024.10.02 05:04
3周年を迎えた「まほうのだがしやチロル堂」。その軌跡、思想、モデルをまとめた書籍「チロル堂のまほうの書」(仮)の自費出版を目指し、クラファンに挑戦します。第2フェーズの挑戦は「オープンソース化」。チロル堂的な場づくりの新たな可能性を探ります。2025年春出版目標。予約販売と製作費支援を呼び掛けます。「まほうのだがしや チロル堂」とは?
生駒駅からほど近い場所、ビルの1階に「まほうのだがしや チロル堂」はあります。子どもたちは店に入るとガチャガチャの機械に100円を入れて、出てきたチロル札(1枚100円相当)で駄菓子を買います。時にチロル札が2枚や3枚出てくるため、100円以上の価値となることがあります。
さらに、そのチロル札1枚で子どもたちは通常500円の価値があるカレーが食べれたり、300円のポテトフライを食べることができます。
このガチャガチャから出てきたチロル札にまほうがかかっていて、そのまほうのおかげで子どもたちは安心してここで食事をすることができます。
さらに駄菓子屋の奥は自由に使えるスペースになっていて、おもちゃや絵本が並びます。そのスペースでは子どもたちが宿題をしたり、本を読んだり、ゲームをしたり…と、思い思いに過ごします。
ここは学校でも家でもなく、子どもたちだけで気軽に立ち寄れて、親でも先生でもない大人たちがいる場所で自分らしく、自由に振る舞える場所になっています。

チロル堂立ち上げの背景
チロル堂を立ち上げたのは、奈良に関わる3人の大人。奈良で福祉事業所を経営していた石田慶子が、福祉の枠を越えた場をつくるため、クリエイターの吉田田タカシ、坂本大祐をチームに誘ったのがプロジェクトの始まり。
ⓒ京都芸術大学通信教育部「アネモメトリ」、成田舞(Neki inc.)
日本では、子どもの約7人に一人が貧困状態にあるといわれています。そんな子ども達や保護者に、無料や安価で栄養のある食事や団欒を提供する「子ども食堂」が全国的に広がってはいるものの、孤独や貧困に苦しむ子ども達が利用しやすい場所なのかという疑問を感じていました。知らない人に「困っている」「お腹がすいた」と助けを求めることを恥ずかしく思う子や、いつどこで子ども食堂が開かれているのか調べられない子もいるはずだからです。
この問題を解決するために、「困っている子ども達の居場所」といった直接的・限定的な表現ではなく、どんな子ども達も集まりたくなる目的を別につくり、支援が必要な子ども達が気軽に利用しやすい場所にすること。さらに活動を持続させるためには、行政等からの補助金等ではなく、子ども達を想う大人たちの想いが寄附という形で寄せられる仕組みが必要だと考え、現在のチロル堂の形が組み立てられていきました。
2021年8月から営業開始。現場で数々の試行錯誤を重ねながら、「子ども達を、地域みんなで支える」場づくりを進めてまいりました。2022年には、その仕組みとあり方を評価いただき、グッドデザイン大賞を受賞させていただきました。
4年目からの挑戦。チロル堂の「オープンソース化」。
今回、クラウドファンディングを立ち上げた背景に、チロル堂の「オープンソース化」への挑戦があります。
グッドデザイン大賞の受賞を機に、見学や視察が相次ぎ、「自地域で同じような活動を行いたい!」というご要望をいただく機会が増えました。そのお声を嬉しく思う一方、本丸の経営がまだまだ発展途上の中で広げていいのだろうか?また、チロル堂にとってふさわしい広げ方ってなんだろうか?という葛藤がありました。
ですが、活動が3年を迎えた今年、チロル堂の中でどんなことが行われ、どんな思想が目を結んでいったのかがようやく言語化できるようになってきたこのタイミングで、チロル堂が育ててきたノウハウと考えをまとめ、それを広く公開することに踏み出すことといたしました。
2つの願いを込めてオープンソース化を進めます。1つは、全国で子どもの居場所や地域コミュニティを営む個人・団体にとって私たちの活動内容がヒントやエッセンスになればという願い。そしてもう1つが、全国の仲間と協働してチロル堂の新しい可能性が開かれていきますようにという願い。今のチロル堂は完成形でもなんでもなく、「地域の大人が子どもを支える」形にはもっと様々なあり方/やり方があるはず。それを担う土地や人によってもあり方は多様に違いありません。オープンソース化を通じて、私たちも可能性を一緒に探求させてください。

目指すは書籍の自費出版。題して「チロル堂のまほうの書」(仮)
具体的には書籍「まほうの書」をつくっていきます。「実践編」と「思想編」の2部構成の予定です。
「実践編」には、チロル堂という場の根幹をまとめた「まほうのしくみ」、および、場の立ち上げから日々の運営まで必要となる実務のエッセンスをまとめます。「実践編」を一通りお読みいただければ、チロル堂のような場を「外見上では」つくっていただけることを目指します。
ですが、「仏作って魂入れず」では、チロル堂のような場を成立させるのは難しいです。運営者のあり方、それを取り巻く地域の大人のあり方が何よりも大切です。チロル堂メンバーやそれを取り巻く社会が、何をどう考えてチロル堂に向き合ってきたのか、これから場をつくる方に必要な姿勢は何なのか、それを記した「思想編」も同時にお届けします。
「つくり方」と「届け方」にもこだわります。出版社/一般流通は通さず、自分たちで企画・編集し、自分たちで書き、自分たちで製本し、自分たちで届けることを目指します。チロル堂が何よりも手づくりの場でありますし、それに共鳴してくださる仲間とは直接コミュニケーションを取りたいという想いから、自費出版に挑戦します。

キックオフの様子とスケジュール
9月中旬、オープンソース化に向けたキックオフイベントを生駒市にて行いました。100名を超える方に参加いただき、各地でチロル堂的な場をつくっていくことに関して、熱いトークを展開することができました。また、「まほうの書」についても期待の声をたくさんいただき、みなさんに届けていけるよう熱が高まったところです。
10月から本格的に原稿を執筆し、4月中にはみなさまの手元に届けられることを目指していきます!

ご支援内容
初版として「1000部」の制作を目指します。このクラウドファンディングでは
・初版の先行予約
・初版にかかる必要経費の支援(ブックデザイン&製作費など)
をお願いいたします。

書籍購入/リターンについて
書籍は2部構成で6000円前後で販売予定です。
完成後はECなどを通じて販売予定ですが、本プロジェクトを通じて書籍を事前予約していただけるととても嬉しいです。書籍代+支援代で1万円のメニューをご用意します。
もちろん、書籍には興味がなくても、チロル堂のような場を全国に広げていくことを応援いただければ嬉しいです。支援だけを目的としたリターンとして下記をご用意しております。
・ただただ支援(5000円、10000円)
・チロル堂店主体験
・チロル酒場貸切営業

最後に
私たちが試行錯誤で行ってきた「まほうのだがしやチロル堂」のしくみづくりが一つの形になります。
全国の皆さんにチロル堂とは何か?と、問われ続けていただいたことで、私たちも常にチロル堂とは何かを問い続けて参りました。チロル堂という場所は、その場を開いた私たちにさえも多くの奇跡を見せてくれ、多くのストーリーの出発点にもなりました。その想像もしていなかったような数々の物語を「まほうの書」として一つの形にしてみたいと思います。決してその表現されたものが目的や結果やゴールになり得るものではありません。唯一無二の出来事として私たちはただ、起こったことと発見したことを言葉にして表現してみます。
ただ、大事なことは全国のどんな地域にも、必ず人と人とが交わる場所が必要だということです。できるなら子どもの頃にその場所に出会ってほしいし、その子どもたちにその場所に出会ってほしいと願える大人が増えてほしいと切に願います。分断されて、合理化された現代社会の中で、子どもも大人も孤独に陥っています。そのひかれすぎた境界線を一つづつ緩めたり、解きほぐしたり、無くしたり、越えたりしていく活動を通じて、ようやく私たちは本来繋がっていたんだっていうことを思い出すのです。

私たち大人が、今その行動を始めていくきっかけの一押しになればと、そんな思いでこのプロジェクトを実行して参ります。

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