「レクサス」……にあやかった「マクサス」なるブランドがイタリアのショーに出展! 中国の謎のトラックメーカーの正体とは

2024.09.25 20:00
この記事をまとめると
■イタリア・ミラノで「TRANSPOTEC LOGITEC2024」が開催
■日本では馴染みのないブランドのトラックも展示されていた
■今回は「MAXUS(マクサス)」について詳しく解説
マクサスは上海汽車集団のブランド
  イタリア・ミラノで開催された欧州最大の商用車の見本市、「TRANSPOTEC LOGITEC2024(通称トランスポテック2024)」には、日本で聞いたこともないようなブランドのトラックもお目見えしている。
  ドイツのMANやオランダのDAFはトラック好きなら聞いたことのあるブランドだが、MAXUS(マクサス)なんて初耳、という人も多いのではないだろうか。LEXUSならわかるが、MAXUSとは一体……。
  察しのいい人ならわかるかもしれないが、このマクサスは中国の3大メーカーのひとつである上海汽車集団のブランドだ。上海汽車は1958年に創業された老舗の中国自動車メーカーであり、VWと合弁会社を作って、日産も販売したサンタナを生産販売(現在も継続!)したり、GMとも合弁会社を作ってGM車をライセンス生産した経歴をもっている。
  また、日本ではかつて人気の英国車だった「MG」ブランドも南京汽車ごと買収して取得。いまではおもに東南アジア向けのブランドとして海外展開している。
  MAXUSは2011年に上海汽車が設立したブランドで、LEXUSの知名度、高級感にあやかって名付けられたことは想像に難くない。しかし、このMAXUS、高級車向けのブランドではなく、商用車ブランドなのだから中国っぽいというかなんというか。
  そのMAXUSが「トランスポテック2024」にひっそりとブースを出展していたのだ。そこにはセミボンネット型の商用バンとピックアップトラックが展示されていた。
EVの商用バンやピックアップを展示
  3台の商用バンのうち1台はEVで、ピックアップのT90もEVが用意されている。今回展示されたのもEVモデルだったようだ。
  しかし、欧州でもEVにはさまざまな優遇措置があり、英国ではVAT(付加価値税)が免除される場合もある。そのために設定されたようだが、あれやこれやと無理がある仕様のようだ。
  4WDのような見た目だが、実際には車重を軽くするためRWDとなっていたり、カタログデータでは345kmの巡航距離を誇るようだが、実際にはかなり短くなりそうだ。車重が2.3tもある割には、リヤのベッドにかなりの荷物(最大積載量1t)を載せないとリヤサスが跳ねまくったりするだろうし、乗り心地もよくないなど、あまり評判はよくない。
  とはいえデザインは悪くないので、ディーゼルエンジン仕様はそれなりに売れるのかもしれない。しかし、内装の仕上げなどは日本車とは比べられない(とくに樹脂部品の質感が低いようだ)ので、日本で販売しても売れるかは微妙なところ。
  SUT(SUVのピックアップ版)は一部のマニアに人気だが、それは日本車やアメ車のブランドや品質があってこそ。
  中国で生産されるクルマは日本にも続々と上陸しているが、それは日本の自動車メーカーやエンジニアリング企業が品質を管理しているもののみ。中国メーカーのクルマが日本で通用するようになるには、まだまだ時間がかかりそうだ。

あわせて読みたい

ワンボックスカーってどんなクルマ? 定義やミニバンとの違い、メリットなどを解説
WEB CARTOP
いったいなぜ…「トヨタに学ぼう」日本車を絶賛する“ドイツのニュース番組”の不気味さ
現代ビジネス
戸籍を調べて驚愕! 実際にあった相続トラブル
antenna
東風日産、新型EVセダン「N7」を公開!中国・都市部の先進的なユーザーに向けて2025年上半期に発売へ
CARSMEET WEB
出遅れた日本EV「中国技術の活用」で巻き返しへ
東洋経済オンライン
ヒルトン京都「ストロベリーハーベスト デザートビュッフェ」開催
PR TIMES Topics
一見地味だが光るとスゴイ! トラックの世界でじわり広がるカスタム「ユーロトラック」とは
WEB CARTOP
第882回:「パリモーターショー2024」見聞録 これはヨーロッパの白旗か、新時代の「のろし」か[マッキナ あらモーダ!]
webCG
3種類のショコラタブレット新発売
PR TIMES Topics
中国BYD、月間販売台数が初の「50万台超え」達成
東洋経済オンライン
なんとその差は6.5倍! 営業マン御用達の商用バンは「トヨタ・プロボックス」が「日産ADバン」より圧倒的に売れるワケ
WEB CARTOP
ポップアップイベント 丸山百景 KEITA MARUYAMA 30TH ANNIVERSARY「丸山敬太の縁起物市 in 銀座三越」開催
PR TIMES Topics
25年上陸、中国EV「ZEEKR」が脅威と言われる理由
東洋経済オンライン
中国のEV上陸を牽制すべくカナダもアメリカもEUも凄まじい関税を課す! そうなると中国が次に狙うのは「政府が弱腰」な日本市場
WEB CARTOP
【ラ・メゾン・デュ・ショコラ】バレンタインコレクション「パリ サンヴォール」発売予定
PR TIMES Topics
2000馬力超えのバンをメーカーが作るとか正気か! パイクスピークで1位に輝くフォードの「魔改造バン」がガチすぎて笑う
WEB CARTOP
「レクサスブランド再定義」「低価格EVで市場席巻」…トヨタが“生き残る”ために必要な戦略とは?
集英社オンライン
【八天堂】初の「2025お年賀ギフト」八天堂オンラインショップで販売開始
PR TIMES Topics
「ありかも!」長澤まさみのCMで認知度爆上がりの中国の電気自動車「BYD」 高性能なのに日本で苦戦している理由とは?
集英社オンライン
中国自動車市場「底なし価格競争」の苛酷な実態
東洋経済オンライン