華やかなオープニングレセプションで幕開け Yuya Saito、Shinji Murakami、Hiroshi Masudaがニューヨークから問いかける「開かれた未来」

2025.08.05 15:00
株式会社GARDE
グループ展「Stand clear of the closing doors, Please」をGOCA by Gardeで開催 会期:2025年7月10日(木)~8月27日(水)

 インテリアデザイン、コンサルティング、コーディネーションのトータルサービスをグローバルに展開する株式会社GARDE(本社:東京都港区 代表取締役社長 室賢治)は、GARDEが手掛けるアートギャラリーGOCA by Gardeにて、グループ展「Stand clear of the closing doors, Please」を2025年7月10日(木)から8月27日(水)まで開催中です。
 GOCA by Gardeは、日本およびアジアのアーティストを世界へ紹介する拠点として、絵画、彫刻、陶芸など多彩な作品を展示するGARDE初の海外アートギャラリーです。日本およびアジアの現代アートをグローバルに発信する役割を担う、新たな文化発信の場を目指しています。

 本展のタイトルは、ニューヨークの地下鉄で日常的に流れるアナウンス「Stand clear of the closing doors, Please(閉まるドアから離れてください)」に由来します。国境や文化、価値観といったさまざまな境界が閉ざされつつある現代において、ニューヨークを拠点に国際的に活動する日本人アーティストYuya Saito、Shinji Murakami、Hiroshi Masudaの3名は、この都市を舞台に「再びドアを開く」ための視座を提示します。グローバルな分断、文化的排他性、ヒト・モノ・情報の移動制限が進行する社会では、目に見えない“ドア”が私たちを幾重にも隔てています。本展は、アートを通してその境界を問い直し、閉じゆく世界における多様性と対話の可能性を探る試みです。

■作品の見どころ
・Yuya Saito
 Yuya Saitoは、スケートボードの「ランプ」が持つ非階層的で民主的な構造に着目し、それを都市批評的な視点で再構築した彫刻作品を展開します。
2011年の東日本大震災による被災経験を契機に「人間と都市の関わり」を探究し続ける彼は、伝統的な曲木技法を用いて「流れ」と「構造」を融合させ、都市に内在する流動的な精神性を可視化します。
本作は、堅牢な制度の中で生きる私たちに、遊ぶ身体を伴いながら自由な空間にアクセスする可能性を示唆します。グラフィティをはじめとするストリートカルチャーが美術史に流入したことで、「高尚なアート」と「大衆文化」の境界は揺らぎました。
Saito氏が提唱する、非階層的かつ非権威的な空間に関する現代的実践「flow-chitecture(フロウキテクチャ)」は、身体的で時空的な「反復」を通じて、美術史に新たな変革をもたらすでしょう。
・Shinji Murakami
 Shinji Murakamiは、8ビットゲーム文化を基盤とした新しいランドスケープ絵画の開拓者です。
誰もがアクセス可能なビジュアル言語とAtari 2600を駆使し、懐かしさと最先端が交錯する独自の世界観を構築します。鑑賞と参加が共存し、世代や国境を超えて共有される「懐かしさ」と「遊び心」を足がかりに、ポスト・ポップ時代における「普遍性」を問い直します。
 今回のモチーフは歌川広重の『名所江戸百景』。ジャポニスムを象徴するこの作品は、西洋の画家たち-ゴッホやホイッスラー-に大きな影響を与えました。
 Murakami氏は、この歴史的作品と8ビットゲームを融合させ、ビデオゲームをアートのメディウムへと押し上げながら、新たな風景と体験を創出します。
・Hiroshi Masuda
Hiroshi Masudaは、東洋思想とポップカルチャーを融合させ、「人間とは何か」という根源的な問いに愛らしい造形表現で挑むビジュアル・アーティストです。
76カ国を巡った経験を背景に、文化・政治・社会を横断する視点から「人間性」に迫ります。
物理学や哲学を起点に生命を思索する作品は、私たちの身体が分子の絶え間ない入れ替わりで成り立つことを示唆し、仏教的な「無我」「諸行無常」を想起させます。
喜劇と悲劇、正義と不正義などの二項対立を俯瞰的にとらえ、統合を目指す作風は、仏教の「無分別」の精神を視覚化する試みです。
 遊び心ある発想の転換から生まれるユーモアは、社会を痛烈に批判しながらも、私たちの立ち位置を揺さぶります。
 3人のアーティストはそれぞれ異なる背景とメディアを持ちながら、老若男女が自由にアクセスできる空間、そして避けがたい出入り・流動・接続といった視点に強く共鳴しています。閉鎖的で不寛容になりがちな社会に対し、彼らの作品は静かな警鐘を鳴らします。
 Saito氏のランプは都市の中に開かれた構造を象徴し、Masuda氏の作品は生命を構成する分子の絶え間ない循環を描き出します。Murakami氏は、誰にでも開かれた技術と思考法を通じて、新たな視座を提示します。これらは、今日の状況に対し「再びドアを開く」ことを想像させる、柔らかな抵抗のかたちといえるでしょう。
 「Stand clear of the closing doors, Please」は、閉じゆく時代において、移動・接続・対話の可能性を取り戻す視座を提供します。絵画・彫刻・デジタルメディアを横断する本展は、視覚体験を超え、私たちが保持してきた世界観そのものを問い直す機会となるでしょう。

■オープニングレセプション開催
 7月9日(水)・10日(木)には、オープニングレセプションが開催されました。当日は、出展アーティスト3名による挨拶と作品解説が行われ、それぞれの創作に込められた情熱や、作品世界の背景にあるストーリーが来場者と直接共有されました。会場にはアートコレクターやデザイン業界関係者、ニューヨーク在住のクリエイティブ層など約200名の多彩なゲストが集い、洗練されたラグジュアリーな空間に熱気と期待が溢れました。
 ケータリングは、日本の食文化を世界に発信する「OYAMADA JAPAN」が担当。創作おにぎりを中心としたメニューが振る舞われ、ニューヨークのアートシーンと日本の食文化が融合する特別なひとときとなりました。
 GOCA by Gardeならではの国際的でクールな雰囲気と、作品を間近に体感できる特別な機会は、若手アーティストにとっての憧れの舞台であり、コレクターにとっても投資価値ある作品と出会える注目の場となりました。本展を通じて、ニューヨークで今まさに生まれている文化と表現の最前線を、現地の空気感とともにダイレクトに体感していただけます。
オープニングレセプションの様子は、GARDE公式YouTubeチャンネルでも公開しています。
GARDE公式YouTube:
■展覧会開催概要
タイトル :グループ展「Stand clear of the closing doors, Please」
期間   :2025年7月10日(木)~8月27日(水)
住所   :GOCA by Garde 515 W 23rd St, New York, NY 10011
入場料  :無料
公式サイト:
■アーティストプロフィール
・Yuya Saito
日本出身、ニューヨーク在住のアーティスト。
14歳でスケートボードと出会い、音楽・デザイン・ファッションを含むストリートカルチャーや都市文化に傾倒。スケートボードランプに着想を得た曲線的な造形を特徴とし、都市とストリートが持つ混沌性や無常性を抽象的なフォルムとして表現する。伝統的な曲木家具の技法や建築構造を組み合わせることで、アート史やストリートカルチャーの延長に留まらない、新たな都市表現のヴィジュアル・ランゲージを模索している。
公式サイト:
・Shinji Murakami
日本出身、ニューヨーク在住のアーティスト。
任天堂「ゲーム&ウォッチ」や「ゲームボーイ」を生んだ横井軍平の哲学「枯れた技術の水平思考」に着想を得て、8ビットゲームに見られるピクセル表現を出発点とした作品制作を行っている。2021年にはAtari 2600用のオリジナルゲームを自ら開発し、そのゲームを起点に彫刻・絵画・LEDライト作品を制作。AR技術を用いて作品上にポータルを開き、鑑賞者自身を作品世界に巻き込む展示体験を実現している。また、SalesforceやThe Standard Hotelなど、世界20か国以上でパブリックと直接関わるインスタレーションを展開。普遍的なモチーフと文化的文脈に応答する要素を、ミニマルかつポストポップな手法で再解釈し、現代アートにおけるアーティストの役割を再考している。
公式サイト:
・Hiroshi Masuda
日本出身、ニューヨーク在住のアーティスト。
広告業界からウォータースポーツ業界へ転身し、その後、人間への興味から2017 年に世界一周の旅を開始。1カ国目で睡眠薬強盗により100万円失ったことからストリート・ポートレートを描き始め、それがアーティスト活動の原点となる。2018 年にはドローイングを通じて 76 か国を巡り、帰国後は MAGNET by SHIBUYA109 の巨大ビジュアル制作や原宿での個展「Water」を開催。作品はシンガーソングライターSia のコレクションにも収蔵された。2021 年には adidas Originals とのコラボレーションや UNIQLO×MoMAのUTGP2020 での受賞など、国際的評価を得ている。現在はニューヨークを拠点に、「人間とは何か」という根源的な問いを作品を通じて探求し続けている。
公式サイト:
GOCA by Garde
GARDEが手掛けるアートギャラリーであるGOCA by Gardeは、ニューヨーク・チェルシー地区に位置する日本およびアジアの現代アートに特化したギャラリー。絵画、彫刻、陶芸を通じて新進気鋭から著名なアーティストを紹介し、文化交流と対話を促進する場としての活用を目指しています。

チェルシー地区は、世界有数のアートとカルチャーの中心地として知られ、現在では約200のギャラリーが集まり、著名アーティストの展示から若手による実験的な作品まで、幅広いアートが展開されています。
そのようなチェルシーという舞台において、GARDEはこれまで築き上げてきた空間デザインのノウハウと、アーティストとのネットワークを最大限に活かし、アートを愛する人々が集い、交流する場を創出します。そして、GOCA by Gardeが生み出す新たなインスピレーションと可能性が、アートを通じて社会にポジティブな影響をもたらすことを期待しています。


GARDE(ギャルド)について
ブランディング・デザイン会社として、ラグジュアリーを中心としたリテール、オフィス、レジデンス、ホテルや飲食、またこれらの複合施設等、様々な分野の空間をデザイン。グローバルネットワークを駆使し、コンサルティング、デザイン、コーディネーションという 3つの柱とする各分野でクライアントのビジョンを具現化し、卓越したデザインと機能性が結び付く空間を創造する。東京本社の他、ミラノ、パリ、香港、上海、シンガポール、クアラルンプール、ジャカルタ、ドバイ、ニューヨーク、ロサンゼルスと世界各地に拠点を持つ。
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※本プレスリリースに掲載されている作品画像のクレジットは 「MC3 Photo」 です。掲載の際には必ずクレジットをご記載ください。

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