フランスで長く取り組まれている、こどもの関心やニーズを満たすための大人とこどものマッチング「パレナージュ・ド・プロキシミテ」を日本でも広めるため、2024年から「エブリリーフ」事業をスタートしました。現在モニターケースをおこなっている東京・千葉の次は、埼玉・神奈川、そして全国に広げたい!
NPO法人ウィーズ、理事長の光本です。このページに来てくださったあなたに、伝えたいことがあります。貴重なお時間を5分、いただきたいです。どうか最後まで、このページを読んでください。
●いま、こどもたちは“心を開きにくい”時代に生きている
学校にも、家庭にも、相談できない。SNSでつながることができても、本当のことは言えない。 そんなこどもたちが、とても多くなっています。
一見元気に見えるけれど、心の中に「誰にも言えない本音」を抱えたまま、日々を過ごしているこどもはたくさんいます。
そんなふうに、私たちの前で少し寂し気につぶやいた彼らは“問題のある子”でも、“特別な支援が必要な子”でもありません。
ちょっとだけ認めてほしい。
ちょっとだけ自分のやりたいことがやれる時間が欲しい。
そんな“ちょっと”に応えられることが、こどもたちの心を満たし、成長を後押ししていくはずなのに、今の社会はその“ちょっと”にさえ応えにくくなりました。
こどもを愛している親も、余裕がなくてこどもに思うように向き合えない。
顔見知りでない人からは挨拶でさえ、されたら不安になる。
そういった社会の中で、こどもの“ちょっとだけ”を、受け止められる大人が増えたら――。
●エブリリーフとは
私たちは、地域の中で、こどもたちが安心してつながれる大人を増やすしくみをつくりました。
フランスの仕組み「パレナージュ・ド・プロキシミテ」に学び、 日本版として作った新しい支援のかたちが、エブリリーフです。
こども一人ひとりに、「地域の頼れる大人=リーフメイト」がつきます。 月に1~2回程度、リーフメイトはこどもと1対1で過ごしながら、こどもの気持ちに耳を傾け、「やってみたい」を一緒に形にしていきます。
エブリリーフはすべてのこどもたち(EVERY)に安心(RELIEF)できるリーフメイト(LEAF)を届け、あたたかいまなざしが行き交う社会をつくるためのプロジェクトです。
●フランスの「パレナージュ・ド・プロキシミテ」
フランスでは、この取り組みが1960年から行われています。10年前にTVでこの仕組みに出会ったとき、「これを日本でも絶対にやりたい」と思いました。私もこども時代に「地域の頼れる大人」に救われたからこそ、今を生きるこどもたちにも、そういった大人との出逢いを多く体験してほしいと思ったのです。
しかし、そのときは、形にする力が足りずに頓挫。
それでもずっと心の中に残り続けていて、今回ようやく再度チャレンジできることになりました。
2024年にはフランスに視察にも行きました。フランスでは、こどもや若者に地域の頼れる大人「パラン」「マラン」がマッチングされることで、こどもたちの活動意欲が増したり、世界が広がったりしていました。
トゥス・パランのHP
実際に現地で活動している方々の話をたくさん聞いて、私の心にも一層火がつきました。何十年も続いてきたこの仕組みが、国からも認められて制度化され、地域にしっかり根づいていることに、心から感動したのです。
パレナージュ・ド・プロキシミテを実施する団体が手を取り、全国組織「トゥス・パラン(
)」も立ち上がっていました。その公式サイトにはこのように書かれています。
「パレナージュ・ド・プロキシミテは、もはや自然には起こらない「共生」という社会的絆をどのように生み出すことができるかを示す具体的な例です。」
日本でも、少し前まではこども会やお祭りなどのイベントが盛んにおこなわれていて、自然発生的に「こどもたちが地域の大人を知る機会」がうまれていました。しかし、核家族化、コロナ禍を経て、そういった機会は激減。日本もフランスと同じように『社会的絆』を仕組みで取り戻していくことが、今こそ必要なのではないかと思ったのです。
日本でも、できる。こどもの権利は、笑顔は、希望は守ることができる。そう思いました。
●モニターケースのこどもと保護者様の声
月に数度、数時間。こどもたちは「リーフメイト」と呼ばれる大人と会い、一緒に過ごします。行きたかった場所に行く。話したいことを話す。チャレンジしたいことをやってみる。それだけで、自分を大切に思える時間になります。
2025年2月から開始したモニターケースのみなさんの声を少しご紹介します。思い思いの交流が日本でも既に始まっています!
現在、東京都23区と千葉県松戸市でモデル実施をしています。 でも、まだまだ地域が限られていて、参加できるこどもはごく一部。
「うちの地域でもやってほしい」という声に応えるには、 新しい地域でのリーフメイト研修やケースモニタリング、サポート体制づくりが必要です。
●どのように運営しているか
こどもの安心・安全を最優先に1対1の関わりを育むために、リーフメイトには最低80時間の研修受講を義務付けています。多面的な検討を重ねてマッチングが叶った後も、事務局のスーパーバイザーが付き添いながら、交流を深めていきます。
こどもたちにはひとりひとりにGPS端末を貸与し、事務局も保護者様も、リアルタイムにこどもの位置を把握することができます。端末にはボタンがついていて、「何かこまったことがあったときにはこのボタンを押してね」とこどもたちに最初に伝えています。こどもたちがボタンを押すと、事務局と保護者様にすぐに通知が行き、状況確認ができる仕組みです。
この仕組みを利用するこどもたち、そして保護者様からは一切の費用はいただいていません。
こどもたちに「自分のために時間を使ってくれる大人がいる」ということを感じてもらいたいからです。
フランスでも利用料無料のこの仕組みは、半分が行政からの補助金、半分が寄付金で運営されています。
安心・安全のための取り組みにしっかりコストをかけつつも、助成金や寄付に支えられ、みんなの力で発展していく仕組みなのです。
●次に広げたいのは、1都3県の全域!
1地域で10ケースの実施を始めるのにかかる予算は約125万円。リーフメイトの対面研修のための交通費や、初期段階のケースの付き添いを含むモニタリングやフォローアップ、貸与するGPS端末の購入などが含まれます。
西東京、千葉県全域、神奈川・埼玉の4地域に広げるために、125万円×4地域=500万円の目標をたてています。これが達成できたら、またその他の地域にも広げていきたいのです。
どうでしょう。みなさんに私たちの思いは伝わっていますでしょうか。
もし、みなさんの地域にもエブリリーフがあればいいなと思っていただけたら、応援してほしいです。
●最後に
私たちはこれまで1万人を超える「おうちがしんどいこどもたち」の支援に携わってきました。
相談できないことを相談してもらううちに、“相談されること”がゴールじゃない。こどもが「こうしたい」と思ったときに、一緒に動いてくれる、笑ってくれる、考えてくれる大人がそばにいること。それこそが、その子の“生きる力”を育てるのだと感じました。
そして、こどもの頃の私たちも、そうだったなと――。
これはクラウドファンディングです。たしかに、お金は必要ですが、それ以上に「こんな仕組みがあるんだ」と知っていただいて、ひとりでも多くの方に「これは必要な取り組みだ」と感じてもらうことに一番の価値があると思っています。
そうすれば、おのずと目標金額が達成され、この輪が広がっていくのかなと思っています。
エブリリーフは、共感してくださる方が増えてこその取り組みです。
目標金額に届かなければ、今以上に広めることはできません。
私たちは、この取り組みが必要だと確信し、この取り組みに人生をかけています。
みなさんにも必要だと思っていただけるように、頑張りたいと思っています。
どうか一緒に、こどもたちの未来に灯りをともすことができるよう、ご支援はもちろん、このページをお知り合いにお知らせいただく、SNSで拡散していただくなど「できる範囲のご協力」をお願いできましたら幸いです。
このページを最後まで読んでくれたあなたは、それだけでもう私たちの仲間です。
貴重なお時間をありがとうございました。