お風呂場のヒートショックで亡くなる方が後を絶ちません。私自身、祖父母をヒートショックで亡くし、この現実を変えるために大学を休学し起業しました。命を守るには、お風呂場の安全を確保する仕組みが必要です。誰もが安心して入浴できる社会を目指し、IoTデバイスの開発に挑戦しています。
私自身がこのプロジェクトを始めたきっかけは2022年2月に受け取った「祖父が亡くなった」という連絡でした。原因は自宅のお風呂場での「ヒートショック」でした。
まさか身内が浴室で息を引き取るとは想像もしていませんでしたし、初めての葬儀参列でもあったので、普段あまり感情を表に出さない父が目を潤ませていた姿に驚いたのを覚えています。
遺骨を拾いながら泣き崩れている祖母の姿を見て、「ああ、本当に祖父はいなくなってしまったんだな」と痛感しました。
私の祖父母(2019年8月14日撮影)祖父の死から少し時間が経ち‥ちょうど1年後の2月頃私は大学二年生になった頃。高校時代の友人と札幌へスキー旅行を計画し、久しぶりの旅行にわくわくした気持ちで過ごしていた矢先です。
父がふと、「おばあちゃんから3日間、返信がないんだ。明日、大阪(祖父母宅)に行ってみる」と呟きました。
その一言を聞いたとき、私は強い不安を抱きました。父も同じ気持ちだったのではと思います。
正直、この時点でどこか予感があって。父からの連絡を待つ時間は、じっと覚悟を決める時間でもありました。
そして父から事情を聞いた後、私も大阪へ向かうことに。父の心情が心配で、LINEをひたすら送り続けました。もし自分がこの立場だったら壊れてしまいそうで。結局、その日は父と同じホテルに泊まりました
父が団地(祖父母宅)に到着したときは、外から部屋の明かりが見えたので少しほっとしたそうです。けれどインターホンを押しても反応はなく、鍵を開けて中に入っても誰の姿もない。
最後に浴室を確認したところ、湯船に顔を沈めたままの祖母を見つけたといいます。
お湯はすでに冷えきっており、父が必死に祖母を抱き上げようとしたものの、手遅れでした。
実の母を浴槽から引き上げようとした父の姿を思い浮かべると、どれほど無念だったろうかと胸が締めつけられる思いです。これ以上見つけるのが遅くなっていたらと、想像したくもありません。
祖父が亡くなってから丸1年間、祖母は一人で暮らしていました。体調ももちろんだけど、「独りきり」というのが精神的にこたえていたんじゃないかと思って。仕事はとうに辞めているし、この1年間ずっと孤独を抱えながら生きてきたんじゃないか?と思ってしまいます。もっと会いに行けばよかったなと
ホテルで、父はあまり多くを語りませんでしたが、祖母を見つけたときの状況を無理に笑顔を作りながら話してくれたのを忘れられずにいます。
家族が突然いなくなる、あの無念を、次の誰かに絶対に味わわせたくない。だからこそ私は、誰かがではなく、“私が”この問題を解決すると決めました。どれだけ時間がかかろうと、どれだけ困難な道であっても、この課題に真正面から挑み続けます。
ここからは、現在までの取り組みについてお話させていただきます。
この状況をなくすためにはまだほとんど整備されていない「お風呂場の安全対策」をしっかりと普及させることが必要だと考えております。
昨年11月から大学を休学し、上京。エンジニアの友田とともに、東京の起業家シェアハウスに拠点を移し、「入浴事故を防ぐためのデバイス」開発に本格的に取り組み始めました。
就職という安定を手放してでも挑戦したかったのは、この課題を本気で解決したいという強い想いがあったからです。圧倒的な熱量で事業を進める先輩起業家に囲まれながら私自身も、いまだかつてないスピードで成長できています。本当に刺激的で最高な環境です。
エンジニアの友田さんと私現在はプロトタイプが完成し(デバイス詳細はページ下部にて説明します)、各種ピッチイベントへ登壇するほか、ユーザーへのヒアリングや関連企業、研究機関との連携を進めながら、投資機関(VC)から1,200万円の資金を確保している状況です。
「では、既に資金を調達しているのに、なぜ今さらクラウドファンディングをするのか?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。正直に申し上げると、私たちは開発費をさまざまな手段で集めています。出資や借り入れ、補助金など、可能な選択肢を模索しながら資金を確保してきました。
正直、出資だけや、それすらもなく、自己資本でやっている会社の方がスマートかもしれません。
しかし、それでもなお資金は潤沢ではありませんし、私たちが目指しているのは「スマートな運営」ではなく、「どんな形であれ社会に必要な仕組みを実現する」ことです。上手にやって倒産するくらいなら、格好悪くても地を這ってでもこの取り組みをやり遂げたいですしその覚悟を決めています。
応援してくださる皆様のためにも、祖父母との約束としても、何が何でも「ヒートショックゼロ」を実現し、社会に実装したい。それが私たちの揺るぎない想いです。たとえ「今さらクラファンなんて」と言われても、あらゆる方法を駆使して前に進むことを決意しました。
どうか少しでもご共感いただけましたら、ぜひお力添えをいただけると嬉しいです。私たちは、祖父母の死をきっかけに生まれた想いを胸に、ヒートショックによる入浴事故を徹底的になくすための取り組みを続けてまいります。今後、どのような批判があろうとも、実現のためにやれることは全てやるつもりです。
これは宣言です。
そして、皆様にお願いです。
クラファンにご協力お願いします。
これまでも多くの方々に支えていただきながら、ここまで事業を進めてきました。
ですが、本来であれば国や大企業が何十年という時間をかけて整備するような「新しいインフラ」を、私たちスタートアップが実現しようとするのは、決して簡単な挑戦ではありません。
だからこそ、皆さん一人ひとりの応援とご協力が必要です。
クラウドファンディングで資金が集まれば、デバイスの量産体制だけでなく、実証実験に必要な周辺環境の整備も加速させることができ、「ヒートショックゼロ」実現の可能性が大きく高まります。
このプロジェクトを通じて、皆さんと一緒に“未来のインフラ”を形にしたい。そして支援してくださった皆さんに、将来「このデバイスで命が守られたんだ」と実感していただけることこそ、私たちの願いです。
ご用意しているリターン品はもちろんですが、私たちが本当にお届けしたい“お返し”は──楽しくてワクワクする未来を、皆さんと共につくり上げること。
それこそが、このプロジェクトに込めた私たちの想いです。
そもそもヒートショックとは、寒暖差によって血圧が急変し、体調不良を起こすことを指します。
その中でも、、「意識を失い溺れて、亡くなる方」
が最も多いと言われています。
日本では、年間約19,000人がヒートショックが原因で命を落としているとされており、その数は交通事故死の約7倍にものぼります。その多くが、自宅で、そして入浴中に発生しています。
みなさんも……
・お風呂に入っていた家族に声をかけたのに、返事がなくて不安になった
・入浴後にふらついた経験がある
・実家のお風呂場が古く、脱衣所との寒暖差が大きい
こうした経験はありませんか?何気ない日常の中に、実は深刻なリスクが潜んでいます。
カーラーの救命曲線よりさらに、ヒートショックが発生した後の生存率は、発症から3分後を境に急激に低下します。
「お父さん、お風呂から出てこないな…」と気づいたときには、すでに手遅れというケースも少なくありません。
つまり、「その3分間でいかに対応するか」が、生死を分ける鍵なのです。
この状況を変えるために、私たちが開発しているのが、「ヒートショックゼロ」です。
ヒートショック対策に必要不可欠な、「予防&検知」「お湯抜き」「通報」をオールインワンでサポートすることができるシステムです。
それではヒートショックを防ぐ!三つの仕組みをご紹介します。①心拍数と血中酸素濃度を活用しヒートショックを検知
入浴中、もし心拍や酸素濃度に異変が起きたとしても誰にも見られず、声も出せず、発見も遅れてしまう。
この現実を変えるのが、身体に直接装着するウェアラブルデバイスです。
ヒートショックの兆候となる「バイタルの急変」を検知し、危険信号を判断。
赤色LEDと振動アラートで、その場の本人に異常を伝えることで、次のアクションへとつなぎます。
②後付け可能なガジェットでお湯を自動排水
検知だけで終わらせない。“助かる”可能性を、1%でも上げるために。
お風呂で意識を失ったとき、最も危険なのは“湯に沈むこと”。だからこそ必要なのが、お湯を抜くという行動です。
私たちのシステムは、ウェアラブルが異常を感知すると、即座に栓を開放し、浴槽の湯を排出。もしも意識を失ってしまっても、溺れるリスクを下げ、一命を取り留める時間をつくります。
③家族に自動で緊急連絡!
ヒートショックを検知できても、“伝わらなければ” 助けられない命があります。
だからこそ、私たちは「周りに伝える仕組み」を重視しました。
異常をすぐに家族や緊急連絡先に知らせることで、「発見 → 介入 → 救命」へとつながる“バトン”を手渡せるように。
ご家族が同居していれば、すぐに駆けつけることができる。お一人暮らしの場合でも、周囲や救急とつながる手段がある。
“知らせること”が、命をつなぐ第一歩になると信じています。
ヒートショックは、ほんのわずかなタイミングのズレが、生死を分けてしまう現象です。だからこそ私たちは、「気づく」「対応する」「知らせる」という3つの連携にこだわりました。
この三つの仕組みで、救える未来を少しずつ広げていきます。
設立:2024年
拠点:静岡県浜松市・東京都
代表:泉本 悠受賞歴・実績
・▼「
かつて、日本では年間12,000人以上が交通事故で命を落としていました。
しかし、シートベルトの義務化をはじめとする安全対策の強化によって、現在ではその数は2,600人程度まで減少しました。シートベルトが、命を守るための「当たり前」になったからです。
適切な対策を講じれば、人の命を守ることはできるのです。
現在、日本ではヒートショックによる死亡者数は交通事故の7倍近くにのぼります。しかし、私たちが、交通事故対策と同じように、科学的根拠に基づいた予防策を社会全体で導入すれば、ヒートショックで家族を失う人を大幅に削減できるはずです。
私たちの開発するヒートショック対策デバイスは、まさにその一歩となります。 シートベルトが交通事故の死亡率を劇的に下げたように、ヒートショックゼロが浴槽での死亡事故をゼロにする未来を全力で実現してまいります。
もし、「少しでも共感した」「この取り組み、応援してもいいかも」そう思っていただけたら、
ぜひ支援をお願いします!
一緒に、新しいインフラを作りましょう。
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■注意事項
※本プロジェクトは、まだ試作・検証段階にあります。そのため、今回のクラウドファンディングでは、製品の販売や確約された提供を目的としておりません。
いただいたご支援は、あくまでも「この仕組みを社会に届けたい」という私たちの活動に共感・応援してくださるお気持ちの寄付として、大切に活用させていただきます。
少しでも多くの命を救う仕組みを、皆さんと一緒に育てていけたら幸いです。
・製品の仕様・機能・デザインなどは、開発・量産過程で予告なく変更となる場合があります。あらかじめご了承ください。※開発や製造工程で予期せぬ遅延が発生する可能性もございます。その際は随時活動報告にて状況をご報告いたします。
・目標達成後も、やむを得ない事情で計画が変更・中止となる場合がございます。その際は速やかにご報告し、可能な限り誠実に対応いたします。
・オンライン・オフライン問わず、イベント実施については日程や方法を調整させていただく場合がございます。体調不良や社会情勢の変化により、中止または形式を変更することがあります。何卒ご了承ください。
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■お問い合わせ先
実行者:ヒートショックゼロ
メール:rru9712@gmail.com
Web:https://heatshock.studio.site/
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