足立ブランド
優れた製品・技術を持つ事業者を広く認定し区内外へPRする「足立ブランド」。認定企業である株式会社祥力がオリジナルブランド革職人の大人気シリーズ「Dualline」が2025年3月から再販!!
創業50年を迎える革小物製造業『祥力』が、日本のものづくりの未来を見据えた挑戦を継続。バブル崩壊後の「量から質へ」の転換を経て、職人の技と誇りを次世代に継承することに取り組んでいます。大量生産・大量消費が進むグローバル経済の中で、昔から変わらぬハンドメイドの魅力を発信し、その活動が注目を集めています。
<祥力のオリジナルブランド「革職人 LEATHER FACTORY」自社WebShopの他、Amazon、楽天市場などでも購入が可能>
株式会社祥力(東京都足立区椿、代表取締役:小林祥⼆)は、2010年に「足立ブランド」への参加を決意。「地域との繋がりを深め、新たな可能性を見出したかった」と専務取締役の小林正二郎さんは微笑みます。参加後は区内の学校からの注文が増加し、ハンディキャップのある方向けの商品製作など、社会貢献にも繋がる機会に恵まれました。この経験は『祥力』の事業に新たな視点と活力をもたらしました。
▎半世紀にわたる革小物製造の歩み。変化の時代を生き抜く知恵
『祥力』の歴史は、『小林製作所』という個人事業から始まりました。1973年に法人化し、現在の『祥力』となって以来、高級革小物の製造で知られる企業として歩んできました。
バブル崩壊後、『祥力』は大きな転換期を迎えます。小林正二郎氏は、父である代表小林祥二氏の背中と、会社の変遷を誰よりも近くで見てきました。当時を振り返りこう語ります。
「多くの同業者が中国製品に押されて苦境に立たされました。しかし、私たちは日本製にこだわり続けることを選択しました。それは単なる原産地表示の問題ではなく、ものづくりの本質を守る決意表明でした」
<『祥力』と共に生きてきた、専務取締役の小林正二郎氏>
この決断は『祥力』にとって量から質への大きな転換点となりました。薄利多売のビジネスモデルから脱却し、職人の技術と品質にこだわった製品作りへと方針を転換したのです。質を追求する姿勢への転換は、職人たちの意識改革も必要としました。小林氏は、この過程での苦労をこう語ります。
「高品質な製品を作るためには、これまでの作業方法や考え方を今一度、見直す必要がありました。例えば、より精密な測定が必要になり、慣例的に使用していた尺貫法からメートル単位へと変更しました。最初は現場に戸惑いもありましたが、さらなる高みを目指すには必要不可⽋なことでした」
<窓際に並ぶ大型ミシン。工業用は本体が設置してある台の下に、大きなモーターが別付けされているのが特徴です>
<モーターが大きい分、スピードも貫通力も家庭用のはるかに上。使いこなすには熟練の技が必要なのです>
一方で、職人の高齢化と後継者不足は今なお大きな課題となっています。
「現在、多くの職人が70代前後。最も若い層でも30代後半から40代前半です。若手の育成は急務であり、技術の継承に全力を注いでいます」
そこで『祥力』では、通常の業務日以外にも、若手職人向けの技術講習会を開催。
「休日返上でベテラン職人に来てもらい、若い人たちに技術を教えてもらっています。職人の手仕事の文化を丁寧に受け継いでいくことが、私たちの使命なのですから」
と、小林氏は真摯な眼差しで語ります。
▎日本の職人精神。それは現状に満足せず、高みを目指す謙虚な姿勢
「次はもっといいものを作る。満足したらおしまい。」この言葉は、日本の職人たちが自然と身につける高い志を表しています。小林氏は、次のように語ります。
「常に改善を求める精神が、私たちの製品の品質と精度を支えています。技術だけでなく、 このような心構えも若い世代に継承していきたいと考えています」
また『祥力』の商品には、日本製ならではの強みが凝縮されています。
「まず、ひとりの職人が全工程を担当することで、一貫した品質管理が可能になります。そして細部へのこだわりは私たちの誇りです。例えば縫製のひと針一針、革の裁断の精度など、目に見えない部分にも最大限の注意を払っています。さらに日本人特有の繊細さと気配りが、使い勝手の良い製品設計に繋がっています」
製品開発において、薄さと使い心地の両立は重要なテーマとなっています。『祥力』では複数のデザインから最適なものを選び、細部まで考え抜いた設計を行っています。またひとつの製品をひとりの職人が担当することで、職人は製品に対する強い責任感と納得感を持つことができるそうです。
<へりの余分な部分を断つために使う「へり断ち棒」>
<机の角を利用して接着剤を塗る。細かな作業です>
職人の作業を間近で見られるyoutubeチャンネルも運営しています。ぜひご覧ください。
▎革職人 Dualline(デュアルライン)フラグメントケース
こうした取り組みの集大成として、『祥力』は「革職人 Dualline(デュアルライン)フラグメントケース」を開発しました。この製品は、伝統的な職人技術と現代のライフスタイルのニーズを融合させた革新的な財布です。
「この財布は、私たちの技術の結晶です。薄さと機能性を両立させるため、職人たちが何度も試作を重ねました。現代のライフスタイルに合わせながらも、手作りの温もりを感じられる製品に仕上がったと自負しています」
<革職人 Dualline(デュアルライン)フラグメントケース>
- 価格:1万4740円(税込)
- サイズ:横13cm × 縦8cm × 厚さ1.5cm
- 重量:42g
- 素材:栃木レザー社製「ガバナーレザー」(牛革)
- カラー:キャメル、カフェブラウン、ネオブラック(全3⾊)
- 特徴:
1. 薄型でスタイリッシュなデザイン
2. カード5枚、お札(4つ折り)、小銭、レシート(2つ折り)収納可能
3. 表面のカード段で、財布を開かずにカードの出し入れが可能
4. 背面のポケットでレシートをサッと収納
5. ファスナーポケット内に小銭や使用頻度の低いカードを収納
Dualline(デュアルライン)シリーズは祥力のオリジナルブランド「革職人 LEATHER FACTORY」の中でも特に人気で、品切れの商品も多数ありました。お客様の声を受け2025年2月下旬から順次再販されています。2025年3月には「BOX型小銭入れ付き二つ折り財布」と「BOX型小銭入れ付き札ばさみ」が仕上がりました。
祥力が運営するWebショップ(
)をはじめ、Amazon、楽天などオンラインで販売しています。この機会にぜひ祥力のこだわりを手にとってみてください。
<この春再販されたボックス小銭入れ付き二つ折り財布>
▎『祥力』の約束。日本のものづくりの価値を世界へ
『祥力』は今後、グローバル市場への展開も視野に入れています。
<日本のもの作りを守り育てたい>
「日本のものづくりの素晴らしさを、世界中の人々に知ってもらいたい。そのために、オンラインでの直接販売やソーシャルメディアを活用した情報発信にも力を入れていきます。伝統的な技術と現代のニーズを融合させた製品で、グローバル市場でも競争力を持てると確信しています」
また『祥力』のものづくりの本質について、小林氏はこう締めくくりました。
「私たちは、職人の精神性や想いが製品の質に大きく影響すると信じています。ライフスタイルが目まぐるしく変化する中で、人間の手作業によってしか生み出すことのできないもの作りの重要性は変わりません。これからも、職人の手仕事と現代のニーズを融合させた製品づくりに挑戦し続けます。同時に、職人の高齢化と後継者不足という課題に真摯に向き合い、 日本のものづくりの未来を守り育てていきたいと考えています」
『株式会社祥力』は、これからも職人の技術と誇りを大切にしつつ、時代のニーズに応える 革小物を提供し続けます。半世紀の歴史を礎に、日本のものづくりの未来を切り拓く『祥力』 の挑戦に、どうぞご注目ください。
■ 足立ブランド認定企業紹介冊子・送付希望の方へ
足立ブランド認定企業である株式会社祥力も掲載される「足立ブランド認定企業紹介冊子」を10名様に送付させていただきます。送付ご希望の方は下記の応募フォームをご利用ください。
※ 部数に限りがございますので、ご希望者多数の場合はPDF送付になる旨をご了承ください。
足立ブランド認定企業紹介冊子 / 応募フォーム
会社名:株式会社祥力
代表者:代表取締役 小林祥⼆
所在地:東京都足立区椿2-1-3
TEL:03-3890-6025
設立:1973年
事業内容:高級革小物製造卸
オンラインショップ
「足立ブランド」は、区内企業の優れた製品・技術を認定して、その素晴らしさを全国に広く発信することで、区内産業のより一層の発展と足立区のイメージアップを図ることを目的とした事業です。
『株式会社祥力』は、この「足立ブランド」認定企業です。
取材など掲載情報に関するお問い合わせは、「足立ブランド」の運営事務局でもある足立区役所産業経済部産業振興課ものづくり振興係でも受け付けております。
足立区役所産業経済部 産業振興課 ものづくり振興係
電話番号:03-3880-5869
ファクス:03-3880-5605
足立ブランド公式Webサイト