『のりたま』が過去最高の売り上げを記録。65年間愛され続けるその美味しさの秘密とは?

2025.04.08 10:00
過去最高水準で拡大しているとされるふりかけ市場。この好況に呼応して、丸美屋食品工業(以下、丸美屋)が展開する『のりたま』は2024年、同社が展開する他のふりかけ商品と共に過去最高の売上を記録しました。2025年で誕生65周年を迎えた『のりたま』。どのようなプロセスを経て長年愛されるロングセラー商品となり、また、その変わらぬ美味しさを維持する裏側にはどんな企業努力が隠されているのでしょうか?今回、マーケティング部ふりかけチーム主任の濱田さんに話を聞きました。


約10年間、丸美屋のふりかけカテゴリーは右肩上がりの成長を継続


原材料費やエネルギー価格の高騰に伴う値上げラッシュの影響により、消費者の買い控えおよび節約意識が加速する中、ふりかけ需要が益々拡大しています。マーケティングリサーチ会社・富士経済の「2025年 食品マーケティング便覧 No.4」によると、これまでほぼ横ばいだったふりかけ市場は2023年に577億円へ拡大し、2025年には601億円に達すると予測されます。こうした市場の活況と連動し、丸美屋のふりかけも好調な売上を記録していると、濱田さんは言います。


「丸美屋のふりかけカテゴリーは10年近く右肩上がりの成長を続けており、20年前と比べると同カテゴリーの売上は約2.5倍に拡大しています。また、昨年2024年はふりかけ市場の好況を反映し、『のりたま』をはじめとした数多くの当社ふりかけ商品が過去最高の売上を記録しました」


丸美屋のふりかけカテゴリーを牽引する『のりたま』が誕生したのは、1960年のこと。当時、ふりかけは百貨店で売られているような高級品だったため、庶民にとっては今ほど一般的なものではありませんでした。そんな中、丸美屋創業者の阿部末吉は、ふりかけを誰でも手に取りやすい存在にすること、当時は贅沢品とされた卵や海苔を食卓で手軽に味わえるようにすることを目指し、あらたなふりかけ『のりたま』を考案しました。以後、改良を重ねながらも、65年続くロングセラー商品として愛され続けています。
『のりたま』初代パッケージ


それまでふりかけといえば、魚粉を使用したものが主流でした。そのため、卵と海苔を主原料とした『のりたま』は革新的なふりかけとして発売当初から大きな注目を浴び、1962年に放送されたテレビCMで人気に火が付きます。CMの中で落語家の桂小金治が発した「面舵いっぱい、のりたまで三杯」というキャッチフレーズが子どもたちの間で流行したのです。さらに1964年、子どもたちに大人気のテレビアニメ「エイトマン」のシールをおまけとして封入したところ、空前の大ヒットを飛ばしました。


計8回のリニューアルで進化を続ける『のりたま』


市場に定着した後も、『のりたま』の進化は止まりません。1960年(初代)に始まり、1969年(2代目)、1981年(3代目)、1991年(4代目)、1996年(5代目)、2003年(6代目)、2010年(7代目)、2015年(8代目)、2020年(9代目)と、計8回、味やパッケージのリニューアルを行ってきました。
上段左側から:2代目・3代目・4代目・5代目
下段左側から:6代目・7代目・8代目・9代目(65周年限定パッケージ)


歴代リニューアルの中には、その時々の日本人の食生活を意識した改変もあり、1981年には健康ブームの到来を受けて、塩分量を約25%カット。さらに、1996年に発売された「5代目のりたま」でも約16%の減塩を実施する一方、同商品の「たまご感」を消費者に強く印象付ける新素材が加わったと、濱田さんは語ります。


「『のりたま』は初代から、素材としてたまご顆粒、海苔、胡麻、さば削り節・抹茶塩を使用してきましたが、1996年には新たに『たまごそぼろ』を追加しました。素材の中で最も大きい『たまごそぼろ』は、その鮮やかな黄色の見た目から白米の上に乗せれば華やかな印象を与えるとともに、口に入れるとふっくらとした軽い食感とたまごの優しい甘みを味わうことができます。この新素材が加わったこともあって、同年における『のりたま』の売り上げは前年比で約120%伸長しました」


時を経て2020年、現行品である9代目『のりたま』を発売しました。丸美屋において商品のリニューアルは、構想から発売まで1年足らずで済むケースがほとんどですが、9代目の改変に要した期間は約2年。8代目までの『のりたま』には、食べ始めにおけるたまご素材の口溶けが弱く、その風味や甘さを一口目からあまり感じられないという課題がありました。そこで「食べ始めから食べ終わりまで、しっかりとたまごの味わいを感じられるようにする」という目標のもと慎重に試作を繰り返し、その結果、7つ目の素材にして3つ目のたまごパーツ「ホロっとたまご顆粒」を加えるに至りました。
画像左から、のり・さば削り節・抹茶塩・胡麻
画像左から、サクサクたまご顆粒・ふっくらたまごそぼろ・ホロっとたまご顆粒


こうしたリニューアルは、会社や開発者の独断で行うわけではありません。味を改変するか否かの判断基準はあくまでも『のりたま』を購入し、食卓で食べてくださるお客様の声だと、濱田さんは説きます。


「当社には1951年の創立以来、お客様の声にひたすら耳を傾けるという伝統があります。そのため『のりたま』のリニューアルに際しても、お客様の意見を参考にして製作した試作品を一般モニターの方にご試食いただき、現行の『のりたま』と比較して「美味しくなったポイントはあるか?」「逆に、美味しさを損なっていないか?」などと質問する聞き取り調査を幾度となく実施しています。そんなふうに、お客様を置いてけぼりにしないよう、また、決して改悪することがないよう、細心の注意を払って『のりたま』の味と向き合っているのです」
65周年に際して期間限定商品を発売
2025年、『のりたま』は発売65周年を迎えました。その記念に1月から初代のりたま復刻パッケージに現在の『のりたま』小袋6袋を封入した「のりたまレトロパッケージ」と「ひよこチップ入りのりたま」を期間限定で販売しています。それぞれにどんな思いや背景から発売に至ったのでしょうか。


「『のりたまレトロパッケージ』は、ライフステージの変化で『のりたま』から離れてしまったお客様に、65周年の節目に際してもう一度注目してもらいたいとの思いから企画しました。デザインとしては、初代「のりたま」パッケージを復刻させることで懐かしく感じてもらったり、レトロ感がおしゃれだと感じてもらえるようにしました。中に入っている小袋は表面だけでなく裏面も初代『のりたま』を再現しましたので、お弁当と一緒に持ち運ぶ楽しみもございます。


一方の『ひよこチップ入りのりたま』は以前、小袋(個包装)タイプで販売していたのですが、好きな量をかけられない、一食当たりの金額が少し高くなってしまうといった課題がありました。そこで今回、自分の好きな量をたっぷりとかけられるチャック袋入りで発売したところ、反響をいただいています。Xでは『ひよこチップ入りのりたま』を紹介してくださっている方も多く、中には10万いいねを超える投稿もありました」


原材料費高騰の中でも、追求し続ける「品質」と「美味しさ」


周年を祝う一方、無視できない問題もあります。それが、原材料費の高騰とエネルギーコストの高止まりです。様々な加工食品を取り扱う丸美屋もその影響を多分に受け、諸経費削減や生産の効率化などあらゆる施策を講じてはいるものの、企業努力の範疇を遥かに超えた生産コストの上昇により、商品価格を改定せざるを得ない状況が続いています。むろん、卵と海苔を使用する『のりたま』も例外ではありません。


「しかし、だからと言って品質を下げる気はありません。『美味しさ』という大前提は決して譲らないようにしていきたいです」


どんなに困難な時代でも、65年間積み上げてきた伝統は強固であり、決して揺らぐことはありません。この先さらに時を重ね、社会情勢や日本人の味覚・食文化に何らかの変化が生じたとしても、「品質」へのこだわりは一貫してブレることはないと、濱田さんは述べます。
「お客様が想像する『のりたま』の味は、イメージとして既に確立されていると思います。この長年愛されてきた味を守り、品質を損なわないようにしつつ、いつの時代になってもお客様が美味しいと思っていただけるような味を作り上げていきたいです」


丸美屋が見据えるのは、『のりたま』や自社の趨勢だけではありません。最後にお伝えしたいのは、ふりかけ業界トップシェアメーカーとしての今後のビジョンです。


「丸美屋では消費者の多様なニーズへ対応することを目的に、ふりかけ商品だけで100種類近くのラインアップを取り揃えています。当社や他社様の様々なふりかけをストックしておけば、たとえば『のりたま』だけで週5回ご飯をいただくことは難しいかもしれませんが、毎日飽きずにふりかけで白米を食べることができるはずです。こうして、ふりかけを食べる習慣のある人が増えていけば、ゆくゆくは刺身にとっての醤油のように、ご飯にとってのふりかけは当たり前という常識が形成されるのではないかと考えています。そうなれば今後もふりかけ市場は堅調に推移していくと思いますし、そういった価値観を作る上での商品開発および情報発信をしていくことが、当社のミッションだと捉えています」

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