世界初!キリンと東京大学が、ヒトiPS細胞由来小腸オルガノイドを用いた老化抑制素材の有効性確認に成功

2025.03.03 11:00
キリンホールディングス株式会社
~先進的なオルガノイド技術を活用し、腸内研究での健康課題解決を目指す~

 キリンホールディングス株式会社(社長 COO 南方健志、以下キリン)のヘルスサイエンス研究所(所長 藤原大介)と東京大学大学院農学生命科学研究科(総長 藤井輝夫、以下東京大学)佐藤隆一郎教授の研究グループは、共同研究の結果、世界で初めて※1ヒトiPS細胞由来小腸オルガノイド※2を用いた老化抑制素材の有効性確認に成功しました。本研究では、シスプラチン※3を用いて小腸オルガノイドの細胞老化モデルを構築し、そのモデルを使用してヒトミルクオリゴ糖(Human milk oligosaccharide; 以下HMO)での有効性を確認しました。当研究成果は、北海道で開催される「日本農芸化学会2025年度札幌大会」(2025年3月4日(火)~3月8日(土))で発表します。
 超高齢社会を背景に「老化」に関する研究の重要性は高まっています。本研究は、老化における健康課題の一つである「腸の老化」をテーマに、キリンと東京大学が2022年より開始しました。「腸の老化」は、ヒトでの評価が難しく、基礎研究や解明が進んでいないことから、さまざまな手法が探索されています。本研究の成果となる、老化の特徴を再現したヒトiPS細胞由来小腸オルガノイドのモデル構築の成功、および本モデルにおける機能素材の有効性確認は、未病領域でのオルガノイド活用の先進的な事例として意義あるものと考えます。
※1 PubMed、医中誌WEBに掲載された原著論文に基づく(2025年2月20日(木)調査実施 ナレッジワイヤ調べ)
※2 オルガノイドとは臓器・組織を模倣した3次元構造体であり「人工臓器」とも呼ばれている
※3 DNAなどの生体成分と結合して抗がん効果を発揮する抗がん剤

■研究成果(概要)
- ヒトiPS細胞由来小腸オルガノイドを用いて、老化の特徴である細胞の老化と、それに伴う炎症反応、バリア機能の低下などを再現したモデルの構築に成功しました。(図1)
- 作製したモデルを用いて、腸の炎症抑制やバリア改善効果が知られている機能素材としてHMOを活用し、評価を行ったところ、老化による影響の有意な改善が確認できました。本試験方法を用いた、老化抑制素材の有効性の確認は、世界で初めてとなります。(図2)
図1.細胞老化誘導した小腸オルガノイド
図2.HMOによる老化の影響の抑制

■得られた示唆
 これらの研究結果により、従来評価が難しかったヒトの「腸の老化」を細胞実験で評価できる可能性が示され、腸の老化抑制方法の確立が進むことが期待されます。


 キリングループは自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、心豊かな社会に貢献します。

ヒトiPS細胞由来小腸オルガノイドを用いた老化抑制方法の研究成果について
■小腸オルガノイドとは
 腸の幹細胞および、幹細胞から分化した腸の多様な細胞種からなる細胞集団で、小腸に類似した構造、機能を有することが報告されています※4。特にヒトiPS細胞から分化誘導した小腸オルガノイドは、腸の研究において一般的に使われている培養細胞では評価できなかった小腸の機能を評価することができるなど、よりヒトの生体に近い評価が可能であることが示されています※5。さらに東京大学では培養コストを大幅に下げることに成功し、大量培養することで効率的に新規評価モデルの構築が可能となりました※6。
※4 Sato T et al., Nature, 2009, 14;459(7244):262-5
※5 Takahashi Y et al., iScience, 2022, 7;25(7):104542.
※6 Takahashi Y et al., Scientific Reports, 2023, 3;13(1):5407
小腸オルガノイド

研究成果1.:シスプラチンの処理により小腸オルガノイドの細胞老化を誘導できることを確認
 単層培養した小腸オルガノイドにシスプラチンを5日間処理することで、細胞老化の検出方法であるSA β-gal染色により染色される細胞の数が増加したことを確認しました(図1)。また、遺伝子発現量を評価したところ、シスプラチンの処理により細胞老化や炎症に関する遺伝子の発現量が増加したことを確認しました(図2)。
図1.シスプラチンによるSA β-gal染色陽性細胞の増加
図2.シスプラチンによる細胞老化、炎症関連遺伝子発現量の増加

研究成果2.:HMOが細胞老化モデル小腸オルガノイドにおいて有効性を示すことを確認
上記1.で構築した細胞老化モデル小腸オルガノイドにおいてHMOの影響を評価したところ、HMOを処理していない群と比較してHMOを処理した群では、細胞老化や炎症に関する遺伝子発現量が抑制されたことが確認されました。(図3)
図3.細胞老化モデル小腸オルガノイドにおけるHMOの細胞老化抑制、炎症抑制効果

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