教育支援プログラム「南極クラス」、全国47都道府県での開催を達成

2025.02.27 14:00
ミサワホーム株式会社
東日本大震災発生以降、子どもたちに夢と希望を持つきっかけを提供

○ 全国47都道府県で累計2,514件を開催し、243,505人※1の子どもたちが参加
○ 2011年に東日本大震災を体験した子どもたちに夢を持ってもらうため宮城県で初開催、2012年から全国展開
○ 子どもたちに地球環境に関する学びを提供しつつ、未来や夢、希望について考えるきっかけになるよう今後も活動
佐賀県の認定こども園「鳳鳴乃里幼稚舎(ほうめいのさとようちしゃ)」での集合写真

 ミサワホーム株式会社(代表取締役社長執行役員 作尾徹也)、および株式会社ミサワホーム総合研究所(代表取締役社長 千原勝幸)が全国の小中学校などを対象に実施する教育支援プログラム「南極クラス」は、2月10日、認定こども園「鳳鳴乃里幼稚舎(佐賀県佐賀市)」での講演をもって、全国47都道府県での開催を達成しました。初開催から約14年を経て、これまでに2,514件の講演を実施し、243,505人の子どもたちが参加しました。

 ミサワホームは、1968年に受注した第10居住棟をはじめ、南極地域観測隊員の観測活動や生活を支える建物を累計37棟受注しています。1975年からは、南極地域観測隊員のなかでは数少ない建築の専門家として、南極地域観測隊に社員を派遣し、延べ29名※1が建設のサポートに携わっています。

 このような中、2011年3月に発生した東日本大震災は、特に津波襲来地域に壊滅的な被害をもたらしました。私たちは、東日本大震災を体験した子どもたちが未来に向けて自らの夢を描く力を育むことが、地域の復興につながると考え、子どもたちに夢や希望について考えるきっかけを提供する方法を検討しはじめました。
 ミサワホームグループには、極限の地で培った絆と多様な経験を持ち、自らの夢を実現した元南極地域観測隊員の社員が在籍しています。彼らが講師となり、自らの言葉で南極での体験や感動、仲間との絆や厳しくも美しい自然などについて子どもたちに語りかけることで、子どもたちが自分の可能性に自信を持ってくれることを願い、2011年9月に宮城県仙台市の2つの小学校において、地域の学校生活共同組合、および大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立極地研究所(以下、「極地研」)の協力を得て、特別授業を開催しました。

 参加した子どもたちの生き生きとした笑顔から、このプログラムは子どもたちが夢と希望を持つきっかけになると確信し、極地研の協力のもと、全国の学校生活共同組合や教育関連団体と連携し、産官学および地域連携の教育支援プログラム「南極クラス」として、2012年より全国で展開しています。そして、2025年2月、「南極クラス」は全国47都道府県での開催を達成しました。

 ミサワホームグループは、「南極クラス」の活動を通じて、今後も子どもたちにとって未知の世界である南極での活動を伝え、地球環境に関する学びとともに、未来や夢、希望について考えるきっかけを提供し、未来に向けて羽ばたいていけるよう、サポートを続けてまいります。

※1︓2025年2月末時点の実績です。
■教育支援プログラム「南極クラス」概要
 「南極クラス」は、南極地域観測隊への参加経験を持つ社員が講師となり、全国の学校や病院の院内学級などに出向いて講演を行う、産官学および地域連携の教育支援プログラムです。ミサワホームの社会貢献活動の一環として取り組んでおり、2011年に初開催、2012年に全国展開、2013年には「グッドデザイン賞」、「キッズデザイン賞」を受賞しました。加えて、学校教育においては、基礎的な知識の定着やスキルの習得だけでなく、学習内容と実社会を結びつけ、自己の将来について考えるキャリア教育が推進されるなか、南極というユニークかつ魅力的なテーマ選定や、講師の質の維持向上に向けた取り組みが評価され、2022年に「キャリア教育アワード※2(主催:経済産業省)」の大企業の部において、優秀賞を受賞しました。

 開催される学校などの費用負担はなく、受講人数の制限もありません。今までに2名から千人超まで実施したことがあります。プログラムは学校の時間割に合わせ、小学校では45分+休み時間+45分とするなど、小中学校、高等学校ともに2時限で実施しています。内容は、極寒の厳しい環境、アザラシやペンギンなどの生物、美しいオーロラや星空など、講師は実体験を動画や写真を交えて解説。南極のブリザードを想定した風速60mの風を送風機で体感したり、冷感体験で断熱の仕組みを知ったり、楽しく学べる実験や体験を重視しています。また、極寒の越冬生活では、1年以上の共同生活のなかで、隊員同⼠が交流を図り、信頼して支え合うことが命を守るために大切で、講師はそうした経験を自らの言葉で子どもたちに語り、それぞれの講師が自ら感じた大切にしたいことをメッセージとして伝えています。
 「南極クラス」をきっかけに南極で気象観測の仕事をする夢を抱いた子どもが、8年後に当時講師を務めた社員のもとに気象大学校合格の報告に訪れたこともありました。

・「南極クラス」URL:
・ミサワホーム総合研究所レポートURL:
※2︓「南極クラス」は、「第12回キャリア教育アワード」を受賞しています。(
はこちら)
■南極の大自然を学べる学習ツール「南極eスクール」概要
 ミサワホームは、「南極クラス」を院内学級や特別支援学校など、一同に集合できない子どもたちにもベッドの上やパーソナルな環境で開催できるように、極地研協力のもと、2014年6月に限定公開のiPad専用アプリ「南極ウォークビュー」※3を開発。2021年1月に、科学的知見を追加してリニューアルし、「南極eスクール」として一般公開(極地研と共同制作)。2022年9月には、汎用性をより高めるために、iPad専用アプリの機能をそのままにWebサイトを公開しました。

 「南極eスクール」では、南極に関する話題を、地理・歴史・生活・生物・地学・宇宙の6分野に分けて紹介しています。それぞれの分野で紹介される360度パノラマ画像が、使用するデバイスに内蔵されるモーションセンサーと連動※4。手にしたデバイスの動きにあわせて画像が動き、まるでその場にいるかのような感覚で南極の景⾊を楽しむことができます。また、360度パノラマ画像に配置されたポイントをタップすることで、南極に生息する動物たち、太陽が沈まない⽩夜、隊員が生活する昭和基地内部の様子などに関するパネルがポップアップ。極地研の研究者が監修した解説とともに、それぞれの分野に関する貴重な映像、画像を見ることができます。
昭和基地管理棟前で撮影された360度パノラマ画像

「南極eスクール」の構成
・「南極eスクール」URL:
※3︓「南極ウォークビュー」は2014年度キッズデザイン賞を受賞しています。(
はこちら)
※4︓モーションセンサーが搭載されている端末に限ります。また諸条件により作動しない場合があります。
   なお、閲覧ブラウザは、Google クロームをお勧めします。

両者Webサイトのトップページにバナーまたは紹介ページへのリンクを掲載しています
・ミサワホーム総合研究所 URL:
(学び・お役立ち情報欄にバナーを掲載)
・極地研 URL:
(トピックス欄に紹介ページへのリンクを掲載)
■「南極クラス」の講師一覧
 南極地域観測隊への参加経験を持つ社員を「南極クラス」の講師として派遣しており、南極地域観測隊参加後の1年間は専任、その後は現職と兼務しながら講演活動を行っています。現在は12名が講師として活躍。参加する子どもたちが楽しく受け入れやすいように、南極の生き物を主なモチーフにし、各講師のオリジナルキャラクターを作成しています。
※岡本裕司は第66次隊員に参加し、現在越冬中。第65次隊の松本巧也氏は7月から新たに講師として活動予定です。

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