医師2500人調査で判明 8割強が患者のデジタル健康記録活用に前向き

2025.02.14 15:30
株式会社 日経BP
ウェアラブルやスマホによる健康管理の新たな可能性

 株式会社 日経BP(本社:東京都港区、社長CEO:井口哲也)の調査・研究・コンサルティング部門である日経BP 総合研究所は、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED。本部:東京都千代田区、理事長:三島良直)の委託事業の一環として、AMEDと共同で、医師2500人を対象に、予防・健康づくりに関するヘルスケアサービスの活用状況や利用意向について尋ねる調査を実施しました。その結果、医師の8割以上が、患者が所有するデジタルデバイスで収集される健康データの活用に前向きであることが明らかになりました。

 現在、さまざまなヘルスケア関連製品やサービスが普及していますが、医薬品や治療・診断等の医療機器に比べると科学的エビデンスに基づいたヘルスケアサービスはまだ少ないのが実情です。そこでAMEDは、経済産業省と連携し、ヘルスケアサービスの信頼性確保を目指して、2022年度より「予防・健康づくりの社会実装に向けた研究開発基盤整備事業(ヘルスケア社会実装基盤整備事業)」を開始し、取り組みを進めています。その一環として、医学会を中心にエビデンスを整理し、サービス開発に役立つ「指針」を策定しています。本調査からは、医師たちがこの医学会発の「指針」に基づくヘルスケアサービスの開発に期待を寄せており、ウェアラブルデバイスやスマートフォンを活用した健康管理の新たな可能性が広がることが分かりました。

 同時期に、一般生活者を対象にした調査も実施しました。その結果、生活者のヘルスケアサービスの利用率は依然として低く、限られた水準にとどまっていることが分かりました。しかし、調査結果からは、「指針」がヘルスケアサービスの利用促進に寄与する可能性も明らかになっています。

◆医師向け調査
【実施概要】
調査タイトル:「ヘルスケアサービスの利用と課題に関する調査 2024」
調査対象:日経メディカル Onlineに会員登録している医師
調査手法:Web調査
実査期間:2025年1月8~9日
有効票: 2573件
調査主体:AMED、日経BP 総合研究所

【調査概要】(ダイジェスト)
医師の8割強が、患者が電子媒体を使って収集したデータを診療や治療へ活用する意向を持つ
Q あなたは、患者が自身のウェアラブルデバイスやスマートフォンなどの電子媒体を用いて、保有する健康記録を診療や治療の補助として活用したことはありますか。

出所:AMED・日経BP 総合研究所「ヘルスケアサービスの利用と課題に関する調査 2024」(2025年1月実施)
医師の6割が「指針」に基づいて開発されたデジタルヘルスケアサービスの活用に前向き
Q 医学会が作成した「指針」に基づいて開発された「デジタル技術を活用した、予防・健康づくりのためのヘルスケアサービス」であれば、診察や治療の補助として活用する可能性が高まると思いますか。

出所:AMED・日経BP 総合研究所「ヘルスケアサービスの利用と課題に関する調査 2024」(2025年1月実施)
◆生活者向け調査
【実施概要】
調査タイトル:「デジタルヘルスケアサービスに関するアンケート」
調査対象:調査会社の登録モニター(一般生活者)
調査手法:Web調査
実査期間:2025年1月6~7日
有効票: 2000件
     ※20代~60代(10歳刻み)×男女で10セル、各セル200件、総計2000件
調査主体:AMED、日経BP 総合研究所

【調査概要】(ダイジェスト)
調査時点でデジタルヘルスケアサービスを利用している回答者は1割に満たない。
デジタルヘルスケアサービスの利用意向・可能性がある層は、現利用者を含めて約4割
Q あなたは普段、デジタル技術(IT)を活用した予防・健康づくりのためのヘルスケアサービスを利用していますか。(複数回答可)

出所: AMED・日経BP 総合研究所「デジタルヘルスケアサービスに関するアンケート」(2025年1月実施)

AMED医療機器・ヘルスケア事業部 ヘルスケア研究開発課 主幹 阿野泰久からのコメント
今回の調査を通じて、医療現場において大勢の医師の方々が、デジタル技術を活用したヘルスケアサービスに期待されていることが分かり、大きな手ごたえを感じています。この分野の健全な市場育成を目的に、AMEDは2022年度から、関係する医学会と連携し、医学的な観点からエビデンスを整理した「指針」づくりを進めています。各分野の「指針」は今年度から順次公表してく予定です。「指針」にはサービス開発に向けた様々なヒントが含まれています。産業界の皆さんと連携して、新たなヘルスケアサービスの開発を支援していきたいと思います。

【お問い合わせ先】
本リリースに関する内容についてのお問合せは、日経BP総合研究所の問い合わせフォーム(https://project.nikkeibp.co.jp/bpi/form/)からお願いいたします。取材のお申し込みは、日経BPのコーポレートサイトお問い合わせページ(https://www.nikkeibp.co.jp/faq/)からお願いいたします。
【メディアセミナーのご案内】
主催: 国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)
事務局:日経BP 総合研究所

AMEDは、医学会と連携して、予防・健康づくりの非薬物的介入手法を整理した「指針」の策定を各疾患領域で進めています。今回、本「指針」の活用が想定される医師向け、一般生活者向け、サービスの開発や提供を行う事業者、自治体、企業、健保組合などのサービス利用者向けに、予防・健康づくりに関するヘルスケアサービスの利用意向およびそれに関連した「指針」に対する調査を実施し、興味深い結果が出てきています。メディアセミナーでは、そのうち医師向け、一般生活者向け調査結果を報告し、参加された方には、調査結果のサマリーレポートを提供いたします。また、医学会が策定する「指針」の活用について、AMED「予防・健康づくりの社会実装に向けた研究開発基盤整備事業(ヘルスケア社会実装基盤整備事業)」のプログラムスーパーバイザーを務める、京都大学大学院医学研究科、中山健夫教授に解説いただきます。皆様のご参加をお待ちしております。

<日 時> 2025年2月19日(水) 13:30~15:00
      ※現地開催のみですが、ご希望者は後日アーカイブ動画が視聴できます。
<会 場> トラストシティカンファレンス・神谷町 カンファレンスルーム2
      〒105-6902 東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー 2階
<申し込み用URL>
<プログラム> 
1)医師2500人・生活者2000人調査から見えてきたデジタルヘルスサービスへの関心と
活用意向のギャップ ~調査結果サマリーのご説明~
2)京都大学大学院 中山健夫教授による医学会発「指針」の中味とその活用ポイント
3)質疑応答
※イベント終了後、本セミナーに関連した内容のみ、登壇者への追加質問、取材にも対応させていただきます。

●京都大学大学院医学研究科(健康情報学) 中山健夫教授 
AMED「予防・健康づくりの社会実装に向けた研究開発基盤整備事業(ヘルスケア社会実装基盤整備事業)」
プログラムスーパーバイザー
プロフィール
東京医科歯科大学医学部卒。国立がんセンター研究所がん情報研究部室長などを経て、2000年京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻助教授、2006年から現職。厚生労働省e-ヘルスネット情報評価委員(2011年~座長)、日本医療研究開発機構ヘルスケア社会実装基盤整備事業プログラムスーパーバイザー(PS)、日本医療機能評価機構EBM医療情報事業(Minds)運営委員会委員長などを務め、日本の医療情報分野で多大な貢献を果たす。

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