仕事に悶々とするデザイナーにもう一度、「デザインする楽しさ」を届けたい

2025.01.28 20:12
表現する楽しさを追い求めたくてデザイナーになったはずなのに、仕事で作るのは型にハマったデザインばかり。これを読んでいるあなたも、もしかしてそんな“量産型デザイナー”の一人になってしまっていませんか?「純粋なデザインの楽しさを取り戻そう」。私たちはそんな想いで活動し、一冊の雑誌を作りました。
はじめまして、マエデ(前田デザイン室)と申します。
私たちはデザイナー・前田高志が主催するオンラインコミュニティで、日々「おもろ!たのし!いいな!」を軸に活動しています。
いきなりですが、デザイナーのみなさんに質問です。
みなさんは、本当に自分が作りたいものを、日々作れているでしょうか。
本当に純粋な楽しさをもって、デザインに向き合えているでしょうか。
クライアントや上司の意見を聞き入れるうち、知らず知らず、どこかで見たような型にハマったデザインばかりしてしまう。
もちろんビジネス的なデザインは、デザイナーの自己表現の舞台ではないけど、駆け出しの頃の強い気持ちや冒険心を少しずつ失ってしまい、そんな日常をどこか諦めたような気持ちで「こういうものだ」と割り切っている自分がいる。
そうしていつの間にか、「表現の楽しさ」忘れてしまったデザイナーの一人になってしまってはいないでしょうか?
これは、私たち自身をはじめ、そんな日々の仕事に悶々としているデザイナーの方々に、もう一度「デザインする楽しさ」を取り戻してもらうためのプロジェクトであり、活動、そしてデザイン社会実験です。
では、「デザインをもっと楽しむ」ためには何をしたらいいのか。
答えは意外と単純です。
「自分が作りたいものを、作りたいように作る」
要はこれだけです。でも、仕事にはしがらみがあるし、自分が作りたいようになんて作れませんよね。
だったら、仕事じゃない場所でクリエイティブをすればいい。 「仕事ではできないデザイン」をする機会を、自分たちで作っていくのです。
そこで、まず私たち自身が先陣を切ってそれらを体現するために、私たちはある一つの雑誌を作りました。
Grapheck 本誌誌面一部
この雑誌をつくるにあたっては、「仕事でできないクリエイティブ」を徹底的に追求しました。
普通の商業誌であればボツになるような企画、アイデア、デザイン、テキストをこれでもかと表現しています。
ビジネス的な成立をめざしていないから成立する雑誌であり、だからこそ「仕事でできないクリエイティブ」を徹底的しながら制作することができた雑誌でもあります。
ただただ自分たちが作りたい欲求に素直に従いつつ、視覚的な快感と、いい意味で「日本にはないデザインクオリティ」を目指して、ページを組み上げていきました。
圧倒的にエゴイスティックにものづくりを楽しんで作った結果、読んでくれる方にとっても「デザインってこんなに自由でいいんだ」「私もこんなデザインがしてみたい」と思ってもらえるような地点を目指しました。
今までの話を簡単にまとめてみます。
・このプロジェクト・活動は、「楽しくデザインする」を広げる社会実験である
・その想いを広げるためには、まず私たち自身が楽しんでデザインしなければいけない
・その結果として、自分たちが作りたい雑誌を作った
・ビジネスではないからこそできる表現を、徹底的に追求した
雑誌をつくるにあたってはまずプロジェクトの狙いに沿って、コンセプトとテーマを定めていきました。
そこで決まった目指すべきコンセプトが「ただかっこいいだけの雑誌」というものでした。
視覚的な快感や高揚感を目指し、目にした方にも思わず「うらやましい!」「自分もこんなデザインがしたい」と感じてもらえるようなビジュアル先行の雑誌。
結果的に「ただかっこいい」というコンセプトは、シンプルでありながら、私たち自身が抱える日々のクリエイティブストレスをぶつけるのにもふさわしい、懐の深いコンセプトになったと思います。
同時に、このプロジェクトは社会実験なので、新しい試みや「どうなるかわからない」という要素も必要です。
目指すべきは「ただかっこいいだけ」、そのコンセプトをより際立たせ、かつ実験的な試みのテーマ。
そこから私たちが導き出したのは、「おなら」でした。
「かっこよさ」とは対極にありながら、ほとんどの人にとって当事者ごとになりうる。
その生理的な欲求、外部への放出、発散の仕方が、いかにも抑圧された「クリエイターストレス」と非常に似ていることも、この理由の一つです。
例えば、以下の見開きページを見てみてください。
一見すると、さまざまなフォントのアスタリスク(*の記号)を集めた図鑑のようなページで、シンプルながらもスタイリッシュなかっこよさがあります……っていうか、フォントによってアスタリスクの形がこんなに違うなんて知りませんでしたが、かわいいですよね。


でも、もうちょっと目線を変えて……例えば、画面と目の距離を少し離したりしてみて、よーく見てみてください。
何か別のものに見えてきませんか?


一度、真正面からも見てみましょう。
こう……膨らんだ丸みのあるものが左右に、一つずつあって……
ページの境目がちょうど割れ目のように見える……
ちょうどその割れ目の下方に、アスタリスクみたいな穴が空いているような……
もう、みなさんおわかりですね。


そう、正解は「お尻」。オナラが出るところです。


このページをはじめ、一見、ただかっこいいページに見えるものも「モチーフがおならになっている」という視点を加えることで、まったく違ったデザインに見えてくる。
この雑誌には、そんな仕掛けが隠されています。
ゆりやんレトリィバァさん
私たちがこの雑誌で表現したいものを考えたときに、「かっこよさ」というコンセプトと「おなら」というモチーフを両立させる、いちばんの適役が、ゆりやんレトリィバァさんでした。
この雑誌にはインタビュー企画が一つだけ掲載されていますが、そのゲストにはゆりやんレトリィバァさんにご登場いただいています。
NETFLIXで極悪女王の配信が始まった直後、かつ渡米直前という忙しいスケジュールの中で、この企画の趣旨もお伝えした上で、取材にご協力いただきました。
「Grapheck(グラヘック)」とは、Graphic(グラフィック)とHeck(ヘック)を掛け合わせた造語であり、Heckは英語で、地獄(Hell)と〇〇〇(F**k)を混ぜたスラングであり、婉曲表現です。
自分のやりたい・好きなデザインが思うようにできない日常をHeckと捉え、ただかっこいいデザイン(Graphic)で解放することで、読者に「この雑誌は一体何なんだ!?(What`s the heck!?)」と感じてもらおうという、意図を込めました。
雑誌としてあまり例がないですが、表紙を2パターン制作いたしました。
お好みに合わせて、「かっこいい!」と感じたほうを、リターンからお選びください。
※誌面の内容については、違いはありません。
今回のプロジェクトで、私たち自身が「つくりたいものをつくる」という行動を追求した結果は、一冊の雑誌というアウトプットになりました。ですが、社会全体に「デザインをもっと楽しもう」「好きなものをつくろう」という人が増えたら、きっと社会全体のデザインはもっと楽しくなると思います。
そこで、私たち自身が今回のプロジェクトで学んだことを伝える場として、クラウドファンディングで支援をしていただいたすべての方に、以下の動画もお届けいたします。
●動画の内容
前田高志 & プロジェクトメンバーによる
「自分に素直に、もっとデザインを楽しむ方法」
雑誌と合わせて、ご覧いただくことで、より「日常に感じている閉塞感」「やりたいデザインができない悶々とした気持ち」を打破することができるような内容にしようと考えています。
繰り返しになりますが、私たちがこのプロジェクトで目指すのは、「表現ってこんなにも楽しいものなんだ!」という感覚を社会に広げることです。
そのために、まず私たち自身が全力で楽しむ。それができなければ、読んでいる人に「表現の楽しさ」を伝えることはできません。私たちが誌面の中で表現した「クリエイターストレスの爆発」は、日頃、抑圧された気持ちを抱えているクリエイターにこそ、きっと響くはずです。
創作にもっと自由を、もっと楽しさを。
その感覚が広がることで、楽しく仕事をするクリエイターが増え、最終的には日本のクリエイティブパワーの底上げに繋がると信じています。
いくつか、補足説明が必要なリターンがあるので、こちらでピックアップして紹介いたします。ラクガキアートブック「Pimazen(ピマズン)」セット(追加分)
ご好評につき、追加いたしました!!!
「Pimazen(ピマズン)」とは、私たちマエデが過去に制作したアートブックプロジェクトのこと。
落書きを「アートの原石」と捉え、それを「デザインによって磨き上げる」ことで、誰も簡単にアート作品が作れるようになるというプロジェクトです。
詳細は以下からご覧ください。
今回のGrapheckと合わせた、2冊のアートブックが一度に手に入るリターンになっています。
なお、こちらのリターンでは「Grapheck」の表紙が2種類のうちどちらが届くかは、到着してからのお楽しみとなっております。前田高志の企業顧問セット
このリターンを選んでいただいた方には、1年間にわたり、前田高志があなたの企業のデザイン顧問を務めます。毎月1回のミーティングでは、経営の近くにデザインを取り入れる方法や、経営に必要なデザイン思考、またあなたの会社のアウトプットのクオリティを劇的に高める方法など、デザインに関してコンサルティング。
本来は、前田が代表を務める株式会社NASUで提供しているサービスですが、このリターンでは通常料金よりもなんと72%もお得! 1社限定ですので、お早めに。前田高志ページ B2アートポスター(サイン入り)
今回の雑誌では、室長・前田高志がデザインしたページがあります。
先ほど本文でも「お尻が描いてある」と紹介したページですね。こちらの見開きのデザインをB2版ポスターとして印刷し、前田高志のサイン入りで提供いたします。前田高志が忘年会や飲み会に参加します
このリターンをすると、あなたの会社や、友人たちとの飲み会に、「デザイナー・前田高志を召喚する権利」がもらえます。
ただし、常識を外れるような高額な飲食店や純粋な飲食以外のサービスを提供するようなお店などは避け、悪用厳禁でお願いいたします。
※東京、大阪以外の場合の交通費、食事代は支援していただいた方の負担となります。クリエイターコンサル & NASUメディア記事化
クリエイターコンサルとは、読んで字のごとく、クリエイターに行うコンサルティングのこと。
前田高志がみっちり1時間を使って、これからの選択に悩む「現役クリエイター」または「クリエイターをめざしている人」に、超具体的なアドバイスを伝授します。
また、その内容は前田高志が経営する株式会社NASUのオウンドメディアにて、記事としても発信。
多くの人に読んでいただき、クリエイターとしての認知度を上げるチャンスにもなります。
過去のクリエイターコンサルの記事例は以下からお読みください。
「前田高志がネーミングする権利」セット
これまで前田高志は、さまざまなサービスや商品に対して、コンセプトやネーミングも含めてデザインを提案してきました。以下はその事例の一部です。




など
ネーミングにあたっては、入念なヒアリングを元に、様々な可能性を考え数百以上のアイデアを出した上で、一つの案に絞ります。
自社の製品・サービスに独創的、かつ遊び心に溢れる名前を欲している方は、ぜひこのリターンをお選びください。
支援していただいたお金はすべて、制作に関わる費用(印刷費、取材費、グッズ制作、送料、その他雑費)などに充てさせていただきます。
もうお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、制作メンバーの創作欲求が先走りすぎて、今回は本誌完成後のクラウドファンディングという異例の事態となってしまいました。
また、11月の下旬に2日間限定で、東京・清澄白河のギャラリーにて先行販売会を行なっているため、結果として、クラウドファンディングのリターンよりも先に手にされている方がいらっしゃいます。
その点につきましては、「リターンで手に入れよう」と考えていた方には大変申し訳ございません。
ただ、このリターンでしか得られない特典やグッズもたくさんご用意しているので、プロジェクトの想いや、本誌のデザインを興味を持っていただけたら、ぜひご支援いただけましたら幸いでございます。
2024年 11/30(土)、12/1(日) 『Grapheck』先行販売会
2025年 1月下旬 クラウドファンディング終了
     2月初旬〜 本誌(グッズなし、および体験付)のリターン開始
     2月中旬〜 本誌+グッズのリターン開始
マエデとは、元・任天堂デザイナー前田高志とともに、“仕事では味わえないクリエイティブ"を楽しむクリエイター集団です。仕事や学校ではできない企画やアイデアを、面白がりながらみんなで形にしていく、職場でも家でもないサードプレイスです。
これまで、マエデでは「マエボン」というシリーズの雑誌をはじめ、「おもろ!たのし!いいな!」をモットーに、さまざまな本やグッズを制作してきました。以下、いくつか代表的なアウトプットをご紹介いたします。
マエボン1のテーマは「童心を取り戻せ」、2は「失敗なんておっぱいだ」、マエボン3は「ゼロ本 100パーセントアホ」
・マエボン
マエボンは「童心を取り戻せ!」をコンセプトに、前田デザイン室メンバーで作り上げた遊び心満載の雑誌です。
・マエボン2
マエボン2のコンセプトは「失敗」。小さくてもいいから失敗を恐れず一緒にフルスイングしよう、といった想いから作られた雑誌です。
・マエボン3
『マエボン3』のテーマは「ゼロ本」。 価格0 × 有益情報0 = 100%アホ。数学のルールすら度外視した未知の世界の雑誌です
・DOTOWN
ドット絵ばかりのフリー素材サイト!2022年にはグッドデザイン賞、2024年にはレンタルモバイルバッテリーの「CHARGE SPOT」とコラボしています。
・モザイクパンツ
「童心を取り戻せ」に本気で挑戦、面白がって生きてみよう。
・Desig-win
書籍「勝てるデザイン」に登場したデザインの必殺技がついにカードゲーム化!!
・アートブック「Pimazen(ピマズン)」
アートの原石である落書き。それをデザインで磨き上げた、誰も見たことないアート作品集!
ここまでに書ききれなかったもの、各ページのデザイナーのデザインプロセスなどは、一部ではありますが別途noteなどでお読みいただけます。
「Grapheck note」などで検索いただくか、Xで「Grapheck」と検索していただければ、いくつかの記事が見つかると思います。
最後に、ここまで読んでいただいてありがとうございました。
「仕事に悶々とする日々から抜け出し、クリエイターストレスを爆発させたい」
この本はそんな想いを持ったメンバーがつくり、その想いを純粋にぶつけた雑誌です。
今度はきっと、あなたの番です。
ぜひ、この雑誌を通して「表現する楽しさ」を取り戻すきっかけにしてもらえたら幸いです。

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