24時間365日医療チームに相談可能なヘルスケアアプリ「HELPO(へルポ)」。グッドデザイン賞を受賞したリニューアルプロジェクトの裏側

2024.12.19 14:00
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​ソフトバンク株式会社の子会社であるヘルスケアテクノロジーズ株式会社は、医療専門チームに24時間365日​​​"​​気軽に何度でも相談できるヘルスケアアプリ「HELPO」(ヘルポ)"​を2024年5月に大幅リニューアルし、その洗練されたデザインとアプリが生まれた背景が評価されて2024年度グッドデザイン賞を受賞しました。​     ​​​
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今回は本プロジェクトを推進した、プロダクトリーダーの宮下、技術開発担当の澤田、デザイン担当の塚﨑の3名に、リニューアルについて語ってもらいました。​
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左 :エクスペリエンスデザイン部 サービスプロダクトデザイン課 / 塚﨑 翼
中央:テクノロジー本部 本部長 / 澤田 哲也
右 :システム戦略部 部長 / 宮下 肇
日本の医療課題解決を目指して生まれたアプリ「HELPO」
―まずはHELPOについてどんなアプリなのか教えてください。
塚﨑:
HELPOは、24時間365日いつでも医療者等へ相談できる健康医療相談チャットやオンライン診療の申し込みから受診・支払いまで、さまざまな機能を持っているヘルスケアアプリです。


マイカルテという機能では、歩数や睡眠時間など日々の記録も可能なので、自分の健康状態を可視化することができます。


ちなみに、HELPOというのは「Healthcare in Pocket(ヘルスケア イン ポケット)」という言葉の略語になっていて、"ポケットの中にあるような身近な存在として、毎日の健康維持を助ける"という意味が込められています。


いまはアプリの活用を推進しているフェーズですが、ゆくゆくは蓄積されたデータを活用して個人に最適なケアを提案し、意識せずとも健康になれる、健康であり続けられる世界の実現を目指しています。


―このアプリが生まれた背景はなんだったのでしょうか。
澤田:
当たり前に医療にアクセスできているので、日本に医療課題なんてないんじゃないの??って思う方も多いと思いますが、実は今結構深刻な問題を抱えているのが医療の分野なんです。


日本は超高齢社会の突入によって医療の需要が高まってきており、一方で生産年齢人口減少が予測されています。
つまり、医療にかかりたい人は増えるけれど全体的な働き手が減っていくので、医療費は増えていくし、医療者の負担も増えていく。


この課題を解決するために生まれたのが「HELPO」です。


課題の解決にあたって、医療提供の効率化と健康増進の2軸で考える必要があると思うのですがHELPOはデータ集積という側面では医療の効率化に、そのデータを活用してパーソナライズされた提案で健康増進につなげたいと思い、日々プロダクト開発をしています。
海外ベンダーでは開発スピードとコストが課題に。約100名体制の大型リニューアルプロジェクトを発足
―リニューアルの背景について教えてください。
宮下:
大きな理由としては、顧客のニーズを迅速にプロダクトへ反映出来なかったことが挙げられます。もともと海外ベンダーと合弁でプロダクト設計をしており、設計段階では問題なかったのですが、サービス提供が始まることでさまざまな課題が出てきました。 
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​その課題をクイックに修正し顧客の不満を解消したいと思っていても、言葉の壁や文化の違いによってニュアンスを伝えるのが難しく、開発に時間がかかることが大規模なリニューアルに踏み切った背景です。 
―リニューアルでは、どのような点で苦労されましたか?
宮下:
​今回のリニューアルでは、ユーザーの利便性を重視したUI/UXや裏側のシステム、データ基盤まですべて独自で設計し、新規で開発をし直しました。正直、苦労しかなかったです(笑)
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​​その中でも、膨大な既存データの移行と、新たに設計・開発を並行して行うことは自分でも経験がなく、4ヶ月にわたって試験・検証とリハーサルを慎重に繰り返しました。なぜならば、サービスの特性上、ユーザーの個人情報や医療情報を扱うのでセキュアな環境を保ちつつ、現状のサービス提供に支障を与えることなく開発を進めるのは、とても難易度が高く、失敗が許されない重要な工程だからです。 
​切り替え当日の作業は約130工程、のべ19時間も要しましたが、なんとか無事に完了し、安堵のあまりにその日のことはあまり覚えていないです(笑)
―リニューアルで抱えていた課題は解決できたのでしょうか?
澤田:
はい、だいぶ改善できたと思います。開発スピードも格段に上がり、以前は3か月に1回の開発ペースでしたが、リニューアル後は定期的に開発が実施出来るようになりました。ユーザーの体験向上に繋がるような開発をスピード感​を​もってやれており、その結果利用率も向上してきています。 


―大規模なプロジェクトですが、進行で工夫された点などはありますか?
宮下:
とにかく、プロジェクトメンバー内で泥臭く日々コミュニケーション​を​とることを徹底しました。大規模な開発が絡むため、日々の進捗管理や週次での1on1でメンバーと向き合い、方向性に迷っているときはすぐに軌道修正できる体制をつくっていました。


意識的に会話をし、丁寧にコミュニケーションを続けたことによって、メンバー全員の力でプロジェクトをやり切れたと思います。 

ひとや場面を問わず、直観的に操作できるように
―デザインチームとしては、今回のリニューアルはいかがでしたか?
塚﨑:
​UIデザインだけでも1000画面を見直すなどそれだけでも結構大変だったのですが、リニューアル前はそもそもデザイン方針の構築がされておらず、そこからのスタートでした。​
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​​どのようなフォントを使い、どのようなイラストのトーンでやるか、などブランディングを含めて、設計していきました。合わせて、体験部分も重視​し、誰もが気軽かつ体調不良時でも負担なく利用できるように、視覚的にわかりやすく直感的な操作を実現するデザインを追求してきました。
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デザイン側でやりたいことも多くあり、エンジニア側との調整でぶつかることもありましたが、お互いの正義を共有できる時間にもなり、非常にいい経験でした。
オリジナルキャラクター「ぽるまる」


「HELPO」は年齢や状況を問わず幅広くお使いいただけるサービス​なので、​広く受け入れられるように「温かさ」「寄り添い」「親しみやすさ」​というキーワードを抽出し、デザインに落とし込んでいきました。「ぽるまる」という、ゆるさがかわいいオリジナルキャラクターも生み出しました。キャラクターデザインも20案以上作ったのですが、ユーザー調査で最も支持を集めた愛嬌のあるデザイン案を採用することになりました。 
人手不足など山積する医療課題。デザイン性の高いアプリが社会貢献として評価され受賞に
―今回グッドデザイン賞を受賞しましたが、どのような点が評価されたのですか?
塚﨑:
​洗練されたデザインのヘルスケアアプリで近年の医療現場の人手不足や、増え続ける医療費の増大などの社会課題への対策として生まれたという点を評価していただきました。​
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「HELPO」がグッドデザイン賞を受賞できたことを大変光栄に思います。​​今回の受賞は、私たちの取り組みが社会に少しでも貢献できた証だと感じていますが、ここで満足することなく、さらにサービスを進化させていきたいと考えています。


【授賞式の写真】
授賞式に参加した塚﨑とエクスペリエンスデザイン部 部長の河本


―リニューアルで実装したイチオシ機能はありますか?
澤田:
個人的にはマイカルテですね。バイタルデータがタブの切り替えで確認できるなどナビゲーションを改善したことで、自身の健康データが見やすくなったと思います。実際にユーザーからも使いやすくなったという嬉しいお声をいただいております。 
個に寄り添ったサービス提供を。ユーザーの声を活かし、さらなる利便性向上を目指して
―今後の展望などお聞かせください。
澤田:
今回のリニューアルによって自社開発に切り替えたことで、ユーザーの歩数、睡眠、心拍数など健康データの取得、解析が出来るようになりました。今後、これらのデータを活用し、より個人に寄り添ったサービスをユーザーにお届けできるようにしていきたいと考えております。 


塚﨑:
​我々は医療費削減という社会課題の解決を目指して事業に取り組んでいますが、どれだけインパクトを与えているか具体的に可視化できておらず、貢献度を提示できていないと感じています。​​
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普段から健康医療相談を利用することで病気になる手前の未病部分にアプローチし、それが受診回数の減少につながっていることや、夜間・休日の体調不良時に病院に行くべき緊急性の高い症状なのかを判断し、適切な受診に案内することで医療費削減につながっているはずなので、そういった部分を自分ごと化できるようにデザインの側面から改善出来ればと思います。 


宮下:
​オンライン診療や健康医療相談など、どういうシーンで利用すべきか、具体的なイメージが湧いてない方がまだまだ多いと感じています。​
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​​例えば、オンライン診療の場合は自宅で受診できるので安静に過ごしながら待つことができますし、健康医療相談は急な体調不良時でも24時間いつでも医師・看護師等にチャットで相談できるなど、多くのメリットが存在しています。


しかし、それらをちゃんと伝えられていないので我々のサービス内容を理解してもらい、このアプリの価値を感じてもらえるようにしていきたいと思います。たくさん活用してもらい、ユーザーの声をもとにさらに良いプロダクトになるよう磨き上げていきたいです。




<会社概要>
社名:ヘルスケアテクノロジーズ株式会社
所在地:〒105-0014 東京都港区芝 2-28-8
創業:2019年5月1日
代表取締役:代表取締役社長 兼 CEO 大石 怜史
事業内容:オンラインヘルスケア事業
主要株主:ソフトバンク株式会社
コーポレートサイト
ヘルスケアテクノロジーズ株式会社は、ソフトバンク株式会社がDX(デジタルトランスフォーメーション)領域でヘルスケア分野のさまざまな社会課題の解決を推進するために設立した会社です。人々の健康増進や増大する医療費の削減、医師の長時間労働問題などに貢献するため、ヘルスケアプラットフォームを提供しています。


※「HELPO」はオンライン診療のプラットフォームサービスです。診療は提携先医療機関が行います。


・SoftBankおよびソフトバンクの名称、ロゴは、日本国およびその他の国におけるソフトバンクグループ株式会社の登録商標または商標です。
・その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。

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