笛木醤油株式会社
創業235年の老舗醤油蔵が挑む。100年先の未来へ サステナブルな木桶仕込みのクラフト醤油を繋げるために。50石(9000リットル)の巨大な杉の木桶づくりを開催
60枚もの杉の板を1本の金釘も使わずに木桶を造り上げる
過去最大級!巨大木桶づくりへの挑戦
1789年 寛政元年創業、235周年を迎える老舗醤油蔵・笛木醤油株式会社は、「伝統的な木桶仕込みのクラフト醤油」を未来に繋げることを目的に、現在は非常に数の少なくなってしまった桶職人の方々に集結していただき、過去最大級の巨大な新桶づくりに挑戦しています。このサイズの桶の製作を間近に見られるのは、首都圏ではほぼなく、100年に一度というほどの貴重な機会となります。
2018年の20石の製作時。完成披露は底板に未来への想いを記す
底板を打ち込んで完成となる
笛木醤油では、2016年より50年ぶりに木桶づくりを再開し、その後も定期的に開催。2018年20石(醤油約3600リットル製造)、2021年30石(醤油約5400リットル製造)と毎回スケールアップしてきました。2016年当初からの目標であり、笛木醤油をはじめ埼玉県や関東地域で最大とされている巨大な50石(醤油約9000リットル製造)の大桶づくりは、弊社では明治時代から約150年ぶりの挑戦となります。
木桶づくりを間近に見られる貴重な機会(写真は10月29日)
木桶仕込みの醤油はわずか1%
木桶による醤油の製造は、ステンレスやタンクで人工的に発酵を早く進める方法より、時間も手間もかかるため、現在では醤油全体の生産量のわずか1%にまで減少しています。しかし、木桶内で酵母菌などの微生物が生き続けじっくりと発酵が進み、唯一無二の美味しい醤油ができると自負しています。そして何より、日本の和食文化の根幹を担う「醤油」という調味料を昔ながらの伝統製法を守りながら作り続けることに、老舗企業としての使命を感じています。
木桶仕込みを未来に持続させるためには、「木桶」を造る職人さんがいなくてはなりません。職人さんたちにとっても50石の巨大木桶の製作は初めての挑戦。かつては酒蔵や味噌蔵などで多く使われていた木桶ですが今ではほぼなくなってしまい、それとともに木桶職人も減少していきました。日本の発酵醸造文化が様変わりする中で、伝統的な製法を繋げるために醤油職人と木桶職人がタッグを組んだ取り組みとなります。
開業5年足らずで12万人が訪れた人気の工場見学「金笛しょうゆ楽校」
笛木醤油では、この貴重な「木桶仕込み」を広く知ってもらうことを目的に、2019年に「金笛しょうゆパーク」をオープン。土日祝日も事前予約なしで気軽に行ける工場見学「金笛しょうゆ楽校」は、しょうゆが何からどうやってできるかを学校形式で楽しく学べて、しかも無料。
開業から5年足らずで12万人の方に入学いただきました。12代目当主吉五郎をはじめ、実際にしょうゆ造りに携わる職人が、自らその想いやしょうゆの魅力を伝える唯一無二の内容となっており、昨今はヨーロッパやアジア、ドバイなど世界中から多くのインバウンドの方も訪れています。
150年以上使用している木桶がならぶ仕込み蔵
また併設する「しょうゆ蔵のレストラン」では、”しょうゆの美味しさを出汁で伝える”をコンセプトにした自家製めんのうどんメニューを中心に展開。木桶職人がハンドメイドでつくったちいさな木桶にうどんが入った「木桶うどんおばんざいセット」やしょうゆの味比べができる「食べ比べうどん」、またしょうゆのソフトクリームや自社工房で製造する「しょうゆバウムクーヘン」などのスイーツも楽しめます。
しょうゆソフトクリームはキャラメルのような味わいで人気
木桶職人が手づくりした桶で楽しめる「木桶うどんおばんざいセット」
もろみをかき混ぜる櫂つき体験や、搾りたて生しょうゆの味見や限定グルメの販売も!
本年は235周年記念事業として、10月22日より大桶づくりを開始しており、いよいよ今週末の11月3日に50石大桶完成披露を行う予定です。また、併せて「創業235周年創業祭」を11月2日(土)~4日(祝月)までの3日間開催。巨大な桶づくりを間近に見ることができる非常に貴重な機会となります。
創業祭では、しょうゆの素となる「もろみ」をかき混ぜる「櫂つき(かいつき)体験」や搾りたての生しょうゆの味見、一般には流通しない生醤油の限定販売やこの日だけの特別グルメも販売予定。
顔ハメパネルなどフォトスポットもたくさん
開催要項
◆50石の大桶作り:2024年10月 22日(火)~11月3日(日)
◆創業祭:2024年11月2日(土)~11月4日(祝月)10:00~15:00
◆50石大桶完成披露:2024年11月3日(日)正午12:00ごろ
費用:無料 (桶づくり見学や工場見学は無料、お買い物や食事は別途有料)
◆金笛しょうゆ楽校(工場見学):10:30~15:30まで、15分おき(11月2日は30分おき)に開催。
事前予約あり、当日受付も可。費用は無料。
場 所:笛木醤油株式会社 本社・金笛しょうゆパーク(埼玉県川島町上伊草654)
川越駅・本川越駅よりバス20分、または圏央道川島インターより5分
URL
11月3日と4日は特別限定グルメや一般には流通しない貴重な生しょうゆの販売も!
2016年に2石の桶を造ったときのもの。今回はこの50倍の大きさの巨大木桶づくりとなる
蔵の建物は直売店とレストラン、左手にはバウムクーヘン工房
工房で焼き上げる「しょうゆバウムクーヘン」は人気のお土産
コメント