「芸術の秋」を一冊で味わう 原田マハが描く美術館の小さな奇跡

2024.10.01 07:00
友人からでも、家族からでも、書評でも、課題図書でもない「オススメの本」を読んだことはありますか? 現実と少し距離を置く“小説の世界”への入り口は、時に不意の方が新鮮で心踊りそう。東京・六本木の本屋「文喫 六本木」のブックディレクター・及川貴子さんにBRUDER読者をイメージした一冊を選んでもらいました。「〈あの絵〉のまえで」/原田マハ
ようやく涼しくなってきて、心にも体にも少し余裕が出てきたのではないでしょうか。軽やかな気持ちに応えるようにやってくる芸術の秋、読書の秋。忙しい日々の中、まずは読書でアートに触れてみませんか? 美術館のキュレーターの経歴を持ち、多くの魅力的なアート小説を執筆している、原田マハさんの短編集をご紹介します。
主人公の多くは、元はあまりアートに興味がなかった人たち。彼らは人生のふとした瞬間に一枚の絵画と出会い、美術館に足を運んで作品と向き合うことで、人生に新しい可能性を見出します。物語は奇跡のようでありながら、アートの持つ力の真実味と迫力に満ちています。芸術に興味がある人もない人も楽しめる、温かく力強い作品です。
―――いつでも待ってるよ。あなたが来るのを――――本文より
いつか実物を見てみたいアート作品や、読んでみたい本はありますか? この秋は、あなたを待っている作品たちに会いに出かけてはいかがでしょう。
「〈あの絵〉のまえで」/原田マハ(幻冬舎)/¥594(税込)

COOPERATION
文喫 六本木 ブックディレクター 及川貴子
2018年日本出版販売入社。2021年4月より文喫 六本木のブックディレクターとして、企画選書や展示イベント企画、本のある空間のプロデュースなどを行う。
  文喫 六本木
文化を喫する、入場料のある本屋。人文科学や自然科学からデザイン・アートまで約3万冊の書籍を販売している。閲覧室や研究室、喫茶室を併設し、企画展も定期的に開催。普段あまり出会うことのない新たな興味の入り口となっている。
住所:〒106-0032 東京都港区六本木6-1-20 六本木電気ビル1F
営業時間:9:00~20:00(L.O. 19:30)/不定休
https://bunkitsu.jp/
Edit : Hiroto Goda

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