ベルトーネが創立110周年にハイパーカーを引っ提げて華麗に復活! 6月9日に公開される「GB110」とは

2024.06.02 17:30
この記事をまとめると
■イタリアンカロッツェリアの老舗である「ベルトーネ」が創立110周年を迎える
■110周年を記念したハイパーカー「GB110」を2024年6月9日にモナコで発表する
■GB110は1100馬力のマルチシリンダーエンジンを搭載して最高速度は380km/hを誇る
スーパーカーブームのころに大活躍していたカロッツェリア
  イタリアの自動車産業において、かつては欠かすことのできない存在だったボディのデザインや製作を請け負うカロッツェリアは、しかしながら時代とともに衰退の一途を辿っている。
  イタリアンカロッツェリアといえば、誰もがその名前をあげるだろう存在のひとつであるベルトーネも、それまでイタリアを始めとする自動車メーカーにどれだけの貢献をしたのかを考えれば、その終焉は寂しいというひとことで表現できるだろう。
  同社が設立されたのは1912年のこと。以来、イタリア最古のカロッツェリアのひとつとして活動を続け、1950年代以降はジョルジョット・ジウジアーロ、マルッチェロ・ガンディーニ、フランコ・スカリオーニといった才能あるデザイナーを惹きつけることに成功した。そしてその長であるヌッチョ・ベルトーネは、彼らの才能を生かすべく卓越した仕事をするための最適な機会を常に提供してきたのだ。
  そのベルトーネは2020年以降、新たな情熱的オーナー、マウロ・リッチとジャン・フランク・リッチによって経営されているが、彼らはいずれも自動車業界において得た40年近くの経験をもとに、モビリティ業界においてもっとも成功したエンジニアリングコンサルティング会社を経営した経歴を持つ。
  そして、その経験から新生ベルトーネがまず生産すべきは、ベルトーネの創立110周年と技術力の高さを改めて世界に知らしめるハイパーカーであることを確認したのだった。
  その正式発表は、まもなく6月9日から開幕する「トップ・マークス・モナコ」。多くのライバルがブースを構えるなかで、ベルトーネの久々の作が大きな話題となることは間違いないだろう。ちなみにその車名は「GB110」と決定している。
カロッツェリアから自動車メーカーとして再出発するベルトーネ
  GB110のエクステリア・デザインは、ベルトーネの自動車レガシーを継承し、そのDNAを現代的に解釈したモデルといえる。
  1950年代から1970年代にかけての先駆的なベルトーネのデザインにオマージュを捧げ、独特な丸みを帯びたラインとシャープなエッジを融合させることで流れるような、そして現代のハイパースポーツを象徴するかのような美しいボディが完成されている。さらにカラボやストラトス・ゼロといった過去のプロトタイプからもGB110はいくつかのインスピレーションを得ているのがわかる。
  その統一されたコンセプトは「イタリアン・ジェントルマン」。GB110はどの角度から見ても力強く見えるよう、デザインされているのだ。さらにその形は機能に従うものであり、純粋に美的な装飾といえるものは存在しない。実際、エアインレットやそのほかの技術的要素にはすべて確かな機能がある。
  搭載されるパワーユニットの詳細はトップ・マークス・モナコで明らかにされる見込みだが、1100馬力の最高出力と1000Nmの最大トルクを発揮するマルチシリンダーエンジンが、7速のギヤボックスと組み合わされミッドに搭載されることは明らかにされている。
  最高回転数は8400rpmで、0-100km/h加速は2.79秒、0-200km/h加速で6.79秒、0-300km/h加速では14秒というテストデータが発表されている。最高速は380km/h以上。駆動方式は4WDで、ホイールベースは2630mmに設定されている。
  前後のサスペンションはダブルウイッシュボーン形式で、これに4ウェイの減衰力調整機能付きダンパーとアンチロールバー、コイルスプリングが組み合わされる。これによってオーナーは、好みのセッティングを生み出すことが可能になるのだ。
  これだけ高性能なエンジンを搭載しつつも、最新のユーロ6規制に適合するというGB110。GB110はプラスチック廃棄物から作られた燃料の使用が可能な初のハイパーカーで、ポリカーボネート素材を再生可能な燃料に変換する特許技術を開発したセレクト・フューエル社とベルトーネは現在提携関係にあるのだ。
  かつてのカロッツェリアから自動車メーカーへ。ベルトーネは見事に復活を果たした。

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