デロリアンとフォードGTをEVで蘇らせた! 単なるEVコンバージョンじゃないリンクス・モータースの激熱な「新車」

2024.10.04 17:30
この記事をまとめると
■アメリカの「リンクスモータース」では名車をEVとして蘇らせるプロジェクトを進行中
■「DMC-EV」はデロリアンDMC-12を現代的に再解釈したモデル
■「GT1e」はストックされていたフォードGTのシャシーとボディ金型を譲り受けたことで実現
往年の名車をEVとして復活させるリンクスモータース
  アメリカのテキサス州オースティン近郊に、F1GP開催を直接の目的としたサーキットとして建設されたのが「サーキット・オブ・ジ・アメリカズ」だ。実際にここでは、2012年にF1GPが初開催され、それに伴って周辺にはレーシングカー、ロードカーを問わず、多くのファクトリーが本社を構えるようになった。ここで紹介するEVスタートアップの「リンクスモータース」もそのひとつだ。
  そのリンクスモータースから、同社としては初の市販車となるニューモデルが発表されたのは、今年5月のことだった。それはいずれも往年の名車を現代に復活させると同時に、最新のEVパワートレインを搭載したもの。
  まずは映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でお馴染みの、デロリアンDMC-12を現代的に再解釈した「DMC-EV」からその解説を始めることにしよう。
  その基本的なシルエットやガルウイング式のドアなど、オリジナルのDMC-12から受け継いだコンセプトで再デザインされたボディは、もちろんステンレススチールによって成型されたもの。
  だが、ヘッドライトやリヤのコンビネーションランプは、より視認性に優れたLED式に変化し、前後のバンパーも現代の安全基準を満たすためにリニューアルが施された。フロントスポイラーはより大きなダウンフォースと冷却効果を得るため、より過激な造形となっているのがわかる。
  かつてのデロリアンDMC-12から大きくそのデザインが変更されたのはインテリアだ。LEDディスプレイを使用したフロントパネルは視認性に優れたデザインで、タッチスクリーンインターフェイスにより、ドライバーが望むさまざまな操作に対応する。
  注目のパワートレインはスロベニアのエラフェ社製のインホイールモーターを4輪各々に搭載するもので、したがって駆動方式は4WD。また、バッテリー容量は70kWhと発表されており、現在の段階ではNACS(TESLA)の充電規格が適用され、満充電からの最大航続距離は約402km。0-96km/h加速は4秒未満という性能が発表されている。ちなみにこのDMC-EVは100台の限定車となり、その価格は24万9999ドルから。2500ドルのデポジットでオーダーリストに自分の名前を連ねることが可能であるという。
当時のシャシーとボディ金型を使用するGT1e
  このDMC-EVに前後して発表された「GT1e」は、こちらもそのスタイルから容易に想像できるとおり、初代フォードGTをオマージュしたハイパフォーマンスEVだ。
  リンクス・モータースがこのGT1eの開発プロジェクトを立ち上げる直接の理由となったのは、スイスのジュネーブを拠点とするレーシングカー・コンストラクター、マテック・コンセプト社が、かつてFIA GT1とル・マン24時間レースのためにフォードGTのレースバージョンを開発。そのときに使用しストックされていたシャシーとボディの金型を、リンクスモータースが譲り受けることができたことにあった。
  GT1eは2ドア・2シーターのハイパーカーだ。4輪に搭載されるエレクトリックモーターは各々600馬力、トータルで2400馬力の最高出力を発揮し、0-96km/h加速を1.5秒という驚異的な数字でこなすほか、最高速ではじつに496km/h以上を記録する実力を秘めている。
  搭載されるバッテリーは、負極にシリコンナノワイヤーを使用したアンプリウス製の先進的なリチウムイオンタイプで、その容量は100kWh。最大航続距離は400kmというから実用性も十分に確保されていることがわかる。充電規格はもちろんNACS(TESLA)方式となる。
  オンロードを走行可能な自動車として、世界最速のタイトルにこのGT1eでチャレンジするというリンクスモータース。その生産台数はシャシーのストック数に限りがあるため27台と計画されており、価格は250万ドルからの設定。
  その走りを体験できるスーパーリッチは、はたしてこの日本からも名乗りをあげてくれるだろうか。

あわせて読みたい

ヒントは現場にあり!【プロトコンサルティング】Unitが見つめる未来
antenna*
「EV大逆風」に隠された日本政府の不都合な真実…!「EVヘビーユーザー」にハッキリと見えた、EV反対論者がハマった「3つの落とし穴」
現代ビジネス
アウディSQ8スポーツバックe-tron(4WD)【試乗記】
webCG
日帰り温泉施設「富士眺望の湯ゆらり」にて秋の味覚を使用した秋メニュー販売
PR TIMES Topics
Jeepブランド初のフル電動モデル「ジープ アベンジャー」が日本で初のお披露目!
GO OUT WEB
ブロンコにVWバスにシェビー3100もまんまEVで復活! アメリカでヒストリックカーのEVコンバートがじわり浸透していた
WEB CARTOP
焚き火の匂いを消せる衣料用洗剤発売
PR TIMES Topics
GMのEV、225ドルのアダプターでTeslaスーパーチャージャーへのアクセスが可能に
Ubergizmo Japan
ロータスが新型車「エメヤ」を日本初公開 高い動力性能を誇るEVグランドツアラー
webCG
「しろいし洋菓子店」秋冬新商品!リッチな風味と濃厚バターが贈る「クッキー缶」&「パウンドケーキ」
PR TIMES Topics
意外と売れてるボルボEX30、「5年後に乗る価値があるのか」超マニアックに辛口レビュー - DOL特別レポート
ダイヤモンド・オンライン
【海外試乗】最新4ドアGTとして文句なしの性能と快適性を備える「ロータス・エメヤ」
CARSMEET WEB
「中川政七商店 日本の器」日本各地で育まれる工芸の魅力を再現したミニチュアフィギュア
PR TIMES Topics
「フィアットの新しい電気自動車」初代600の現代解釈、100%コンパクトEV“600e”に早くも注目
MonoMaxWEB
ポルシェ、電気自動車「マカン」のモデルレンジを2倍に拡大! 最大トルク563Nm、最高速度220km/hのパワフルさ
CARSMEET WEB
阿蘇の黒川温泉郷パンとコーヒーのお店「Au Pan & Coffee」プロデュース
PR TIMES Topics
【FIRST PICTURE】Mハイブリッドは727ps/1000Nmを発生! ハイパフォーマンスワゴンが14年ぶりに復活!「BMW M5 ツーリング」
CARSMEET WEB
EVが気になるなら…長距離運転でも安心のPHEVが断然オススメ!
e-Begin
国内初、ソニー・ホンダの新型EV「アフィーラ」にテスラ方式の充電規格採用に合意
Business Insider Japan
「ベントレー史上最強の最大出力782PS」0-100km/h加速3.5秒!プラグインハイブリッドを搭載した新型“フライングスパー”が登場
MonoMaxWEB