1トン切りの車体に660馬力のエンジンとか危うい魅力プンプン! スイスでまた1台とんでもないクルマが爆誕した

2024.10.17 17:30
この記事をまとめると
■「ピカソ・オートモーティブ」が発表した「660LMS」はコンパクトなスーパースポーツカー
■CFRPモノコックとCFRP製ボディパネルにより車両重量は980kgを実現
■660馬力のV6ツインターボに搭載し7速MTもしくは7速シーケンシャルミッションを組み合わせる
スイスから要注目のスーパースポーツカーが登場
  イタリアとの国境にもほど近い南スイスの街、サン・ヴィットーレ。ここに本社を構えるのが新興スーパースポーツメーカーの「ピカソ・オートモーティブ」だ。
  ここで紹介する「660LMS」は、プロトタイプの「PS-01」を経て、2023年5月6日に、イタリアのムジェロサーキットで初公開された、彼らの市販第一号車。ちなみに660LMSとは、「660馬力仕様のエンジンを搭載する」、「ル・マン・プロトタイプにインスパイアされた」、「ストリート、すなわちロードユースのモデル」であることを意味している。
  先に触れたムジェロでの発表から、モナコで開催された「トップマーク」、そしてフランス、アブダビ、ドバイなどでの華々しいプロモーションを経てセールスが開始された600LMSは、現代のスーパースポーツやハイパーカーと比較すると、非常にコンパクトなサイズをもつモデルだ。実際の全長×全幅×全高は4366×1967×1250mm。基本構造体はもちろんCFRPによるモノコックだが、そのサイドパネルの長さは、自動車用としては世界最長の3240mmを誇る。ボディパネルももちろんCFRP製で、結果として980kgという重量が実現した。
  ミッドに搭載されるエンジンは、FIA GTやF2、F3におけるエンジンサプライヤーとして有名なアウトテクニカモトーリの設計、製作による2996ccのV型6気筒ツインターボ。このエンジンは合成燃料の使用を前提に開発が進められたもので、CO2排出量の削減と低減という意味においても、即座に測定可能なメリットをもたらしている。
  それだけではなくICE(内燃エンジン)は、エレクトリックモーターとバッテリーの組み合わせよりも性能面で効率的であるだけでなく、部品のリサイクル性も高いとピカソ・オートモーティブは強くアピールする。
  660馬力/8000rpmの最高出力と、720Nm/7300rpmの最大トルクを発揮するV型6気筒ツインターボエンジンには、オーソドックスな7速MTが組み合わせられるが、カスタマーがこのモデルをGT2仕様に進化させ、レースに参加したいという場合には、同じく7速のシーケンシャルミッションが搭載されることになる。
わずか21台しか生産されない希少なスーパースポーツ
  駆動輪はもちろん後輪。サスペンションはバネ下重量の最小値と安定性を得るために、運動学的部分を軽くするための構造部品のシミュレーションが繰り返され、結果として理想的なプッシュロッド方式のダブルウイッシュボーンサスペンションが完成。それは同時に高いステアリング精度を生み出すことにも貢献している。路面からドライバーに伝わるインフォメーションを重視するために、通常のゴム製ジョイントではなく、ボールジョイントを採用しているのも、このサスペンションの特長。
  タイヤはピレリがテクニカルパートナーとなっており、フロントに19インチ径、リヤには20インチ径のPゼロ・トロフェオがチョイスされている。
  前で触れたとおり、コンパクトなボディサイズでまとめられたピカソ・オートモーティブの660LMSだが、そのエクステリアデザインは、じつにダイナミックで有機的な造形でまとめられている。それが理想的なエアロダイナミクスを有していることは詳しく説明するまでもないところ。同社によれば、そのダウンフォースは最大で(最高速である315km/h時に)960kgに達するとされる。
  ピカソ660LMSのセールスはすでに開始されているが、その生産台数はわずかに21台。注目の価格は82万ユーロ(原稿執筆時のレートで約1億3300万円)。世界のスーパーリッチが、このコンパクトでスパルタンなスーパースポーツに注ぐ視線は、限りなく熱いものに違いない。

あわせて読みたい

【国内試乗】手に入れたのは圧倒的なドライビングファン「マクラーレン・アルトゥーラ・スパイダー」
CARSMEET WEB
12気筒+モーター「EV前夜」のランボルギーニ
東洋経済オンライン
あなたの動画を自然に翻訳!「AI動画翻訳くん」とは?
antenna
世界にゃ不思議なクルマがまだまだある! アメリカのポラリスが作る「スリングショット」は人生を楽しくしてくれること間違いナシのクルマだった
WEB CARTOP
【試乗】オープンのハイブリッドでも1.5トン切り! 軽量ハイパワーなマクラーレン・アルトゥーラ・スパイダーが示す至高の走り
WEB CARTOP
調香師Sariとコラボした「黒の香り」4種を発売
PR TIMES Topics
イギリスに数多あるバックヤードビルダーのなかでも一歩抜きんでた「ノーブル」! 最近話を聞かないと思ったら元気に活動していた
WEB CARTOP
ベルギーに激熱スーパーカーメーカーが存在していた! 知る人ぞ知る「ジレ」とは?
WEB CARTOP
秋田犬とANAクラウンプラザホテル秋田がコラボ!和洋中三段おせち登場
PR TIMES Topics
走行中の車内は灼熱! うるさすぎて会話するのにレシーバー! ジャガーXJR-15は公道を走れるようにしただけのレーシングカーだった
WEB CARTOP
スタイリングと速さはそのままに快適ツアラーとして誕生 マクラーレン「GTS」
BRUDER
【カフェタナカ 2024年ノエルコレクション】アドヴェントカレンダー初登場
PR TIMES Topics
マクラーレンの超軽量ハイブリッド・スーパーカー、新型「アルトゥーラ スパイダー」の実力とは
GOETHE
マクラーレン史上最大のパワーを誇る“究極のスーパーカー” マクラーレン「W1」がデビュー|McLaren
OPENERS
ホットミルクをイメージした冬季限定『まろやかミルク味』発売
PR TIMES Topics
多くの日本人が知らない名門スポーツカーメーカー! 活動休止中の「アスカリ」のクルマが放つヤバすぎる魅力
WEB CARTOP
マクラーレンが新型スーパースポーツカー「W1」を発表
webCG
1275psのシステムトータル出力と1340Nmのトルクという驚愕のスペックを持つスーパースポーツ!「マクラーレンW1」が発表
CARSMEET WEB
このご時世に「電子制御なし」「電動化なし」の1070馬力純エンジンスーパーカーが爆誕! 「操れるドライバーはいるのか」レベルの恐るべき中身
WEB CARTOP