ジウジアーロの血が入った新たなメーカーがイタリアに誕生! 5台全部スペックがバグって見える「ラフィット・アウトモビリ」とは

2024.02.23 17:20
この記事をまとめると
■プロドライバーが設立した「ラフィット・アウトモビリ」という新興メーカーが誕生
■ジョルジェット・ジウジアーロが率いるデザイン事務所がエクステリアを手掛けている
■各モデルは限定20〜25台前後の生産となる予定だ
レーシングドライバーが設立した新興ブランド
  イタリアのトリノに、またハイパーカーの新興勢力が誕生した。トリノに本社を置くラフィット・アウトモビリ社がそれで、設立したのはパスカル・コーエンと、ブルーノ・ラフィットのふたり。
  CEOのブルーノ・ラフィットは、1990年から2000年まで、自身もプロドライバーとして活躍し、同世代のドライバーのなかではトップ10にまで数えられる存在だった。ちなみに1974年から1986年までウイリアムズやリジェでF1マシンのステアリングを握ったジャック・ラフィットは彼の叔父にあたる。
  ラフィット・アウトモビリの存在が初めて世界に伝わったのは、多くの観衆で賑わう昨年のF1マイアミGPでのことだった。ラフィット・アウトモビリはここで、2024年からデリバリーを開始する予定だという5台のモデルを一挙に公開。まさにレーシングカーそのもののスタイルを持つ「LM1」、ハイスピードのオフロード走行をも可能にするクロスオーバーSUVの「アトラックス」と「同ストラダーレ」、「バルケッタ」と「同クーペ」の5モデルがそれだ。
  そのスタイルは、どれもシャープなライン構成を特徴とするもので、かつフロントマスクの造形は、3モデルとも共通するコンセプトでまとめられている。これほどに刺激的で、かつ未来のスポーツカー、あるいはクロスオーバーSUVを想像させるデザインを描き出したのは誰なのか。それがイタル・デザインを去った、ジョルジェット・ジウジアーロが新たに率いる、GFGスタイルの手によるものだと知れば、その魅力にもさらに理解が深まろうというもの。さらに彼らは、この5台のモデルを、わずかに半年ほどの時間でデザインしたというから驚きである。
  まずは、まさにサーキットからオンロードへと解き放たれたかのようなデザインが実現されたLM1から、その概要を説明していこう。このLM1に限らず、ラフィット・アウトモビリのテクニカルなパートはすべて、こちらもF1やWECでお馴染み、同じイタリアのLMジアネッティ社がそれを担当している。
  現在の段階ではまだ詳細は発表されていないが、LM1のパワーユニットは、1151馬力の最高出力と1600Nmの最大トルクを誇るエレクトリックモーターで、駆動方式はもちろんRWD。1650kgという軽量な車重もあり、0-100km/hを1.98秒で、また最高速では350km/hを記録する。
  このような超高速域で効果を発揮するのが、GFGスタイルによりエアロダイナミクスが最適化されたボディスタイル。BEVでありながら、レース用エンジンのサウンドを発生させるシステムを備えているのも面白いアイディアだ。参考までに一充電での最大航続距離は410kmと発表されている。
独創的なモデルたちはどれも限定25台前後の生産に
  ハイパーSUVのアトラックスは、オフロード走行を念頭においたモデルだが、オンロード走行のほうに比率を置きたいというカスタマーには、前で触れたようにストラダーレ仕様が用意されている。搭載されるエレクトリックモーターは、1151馬力&2500Nm仕様。こちらも駆動方式はRWDとなる。
  気になるボディサイズは、全長×全幅×全高で5000×2000×1500mm。ホイールベースも2950mmに抑えられているから、日本の市街地でもその取りまわしは最悪というレベルではないだろう。2200kgの車重でありながら、0-100km/h加速を3.8秒でこなし、最終的には240km/hの最高速に達するというのだから、そのパフォーマンスは十分に魅力的といえる。一充電最大航続距離は440kmだ。
  最後にもっともGFGスタイルらしさが感じられるデザインのバルケッタを紹介しよう。このモデルの特徴は、キャビンが運転席側と助手席側で独立していることで、この手法はかつてジウジアーロがトライしたことがあるもの。バルケッタとはイタリアの伝統的なオープンモデルの呼称で、今回もその雰囲気は巧みに演出されている。クーペはこのバルケッタのクローズドルーフ版だ。
  搭載されるエレクトリックモーターは586馬力&990Nmを発揮し後輪を駆動。バルケッタで1700kgという車重を大きなハンデともせず、0-100km/hを3.5秒で、そして320km/hの最高速を記録するという。一充電最大航続距離は390kmという数字だ。
  トリノに誕生し、そしてイタリアという国が持つクルマ作りの一流の頭脳を総動員して開発された一連のラフィット製BEV。彼らはいずれのモデルも20~25台の限定生産とすることを明らかにしているだけに、その争奪戦は相当に激しいものになりそうだ。はたしてそれらが日本の地を踏むことはあるだろうか。

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