環境にやさしく使いやすい紙パックの食用油「スマートグリーンパック®」開発秘話!「油がたれにくく、注ぐ量を選べる」キャップも大好評!!

2023.07.07 15:52
株式会社J-オイルミルズ(東証プライム市場、証券コード2613)は、2004 年に製油業界の3 社が統合して誕生した、味の素グループの食用油メーカーです。JOYL「AJINOMOTO オリーブオイル」をはじめとする油脂製品を主力とし、特に業務用油脂では高いシェアを誇ります。ほかにも、マーガリン類、油糧(ミール)、スターチ、機能性素材など幅広い事業を展開しており、植物性チーズ「Violife(ビオライフ)」や、CFP(Carbon Footprint of Products)マークを取得した業務用の長持ち油「長徳®」シリーズなど、植物由来の原料から価値を引き出し「おいしさ×健康×低負荷」の実現を目指しています。家庭用製品においては最近、プラスチック使用量を6割以上削減(※)した紙パックの食用油「スマートグリーンパック®」シリーズの売れ行きが好調です。
※ 当社計算。従来のプラスチック製の同容量帯容器と比較した場合
紙パックの食用油「スマートグリーンパック®」シリーズラインナップ(すべてオープン価格)
当社は、企業理念体系において「Joy for Life® -食で未来によろこびを-」を目指すべき未来(ビジョン)として掲げています。また、優先して取り組む重要課題の一つに「環境負荷の抑制」を定め、プラスチック廃棄やごみの量(容積)の削減、CO2排出量の削減に取り組んでいます。その一環として、食用油では珍しい紙パック(森林認証紙)を容器として用い、プラスチック使用量を60%以上、CO2排出量を26%以上、ごみの量(容積)を約1/2に削減(※)した紙パック入り食用油を2021年8月に発売しました。


※当社計算。従来のプラスチック製の同容量帯容器と比較した場合
その後、ご好評をうけ2022年3月にはラインナップを拡充し、「スマートグリーンパックⓇ」としてシリーズ化いたしました。購入者からは「食用油はびんやプラスチックボトルで販売している製品が多い。可燃ごみとして廃棄できる紙パックに大賛成」などの声が寄せられています(廃棄方法は自治体により異なります)。また、本シリーズは海洋プラスチックごみ削減を目的に環境省が実施している「プラスチック・スマート」プロジェクトに参加しています。
ただ環境に良いだけではお客様にご愛用いただけないとの想いから、使いやすさも徹底追求しました。ダブルキャップなので用途に応じて注ぐ量を選べるうえ、風味とおいしさを保つ酸素バリア性・遮光性に優れた素材を使用。また四角形の容器なので棚にフィットして整頓しやすく、使用後も折りたたみ線に沿ってたためばコンパクトになって、かさばらずに捨てられます。
最も開発に苦労したのは「油がたれにくく、用途に応じて注ぐ量を選べるダブル構造の独自ダブルキャップ(液だれ防止機能キャップ)」です。ケチャップやマヨネーズなどのダブルキャップ製品は数多くあるものの、食用油は液がたれやすいため、ダブルキャップ製品はまだ珍しい状況です。当社は油がたれにくい最適な形状を何度も繰り返し検証。1年半かけてキャップを開発しました。
何度も試作を重ねた「油がたれにくく、用途に応じて注ぐ量を選べるダブル構造の独自キャップ(液だれ防止機能キャップ)」
家庭用油脂マーケティング部 宮﨑朋江


本製品の開発を担当した家庭用油脂マーケティング部の宮﨑朋江は次のように語ります。「紙パック本体は、透明蒸着フィルムを用いた高い酸素バリアタイプの製品で、すでにお酒などの分野で技術が確立された包材だったのでスムーズでした。酸素バリア性と遮光性に優れた5層構造の紙素材を採用したことで一部製品は未開封の状態での賞味期間が2倍になりました(※)。賞味期間の延長は食品ロスの削減につながります」。(宮﨑)


※当社計算。従来のプラスチック製の同容量帯容器と比較した場合。
「スマートグリーンパック®」に採用した、酸素バリア性と遮光性に優れた5層構造の紙素材


「その一方で苦労したのが、用途に応じて注ぐ量を選ぶことできる『ダブル構造』のキャップの開発でした。たれにくいキャップにするには、粘度の高い『油』の物性ゆえの難しさがありました。基本形状を決めた後、3Dプリンターで何十種類もの試作品を作成し、スクリーニングを経て金型を起こすなど、トライアルに時間が掛かりました。ガラスびんやプラスチック容器と異なりキャップの大きさが小さいため、形をきれいに出すのに苦労したほか、油がたれないよう最適な先端の形状を細かく検証すべく、包材のサプライヤーとは何回も打合せを繰り返し、キャップの細口の穴の大きさを0.5㎜単位で調整したり、先端形状を数種類変えて検討するなど、確認開発期間の2年間で何度も試験を行いました」。(宮﨑)
このように苦労して開発した「液だれ防止機能キャップ」は、揚げ物など大量に使う場合は大口、フライパンに薄く油をひく場合は細口と使い分けられます。購入者からは「大きい注ぎ口と小さい注ぎ口があるので用途によって使い分けられて便利!」との声が寄せられています。


また「スマートグリーンパック®」シリーズの「液だれ防止機能キャップ」は2023年6月、凸版印刷株式会社とともに公益社団法人 日本包装技術協会が主催する第47回木下賞の改善合理化部門を受賞しました。「木下賞」は、公益社団法人 日本包装技術協会 第二代会長 故 木下又三郎氏の包装界に対する多年の功績を記念して創設された表彰事業で、今回で47回目を迎えました。毎年その年度において、包装の研究・開発、改善・合理化、新規分野創出で顕著な業績をあげたものに対して授与される賞です。
第47回木下賞の表彰式に出席した当社開発担当者
家庭用油脂マーケティング部 宮﨑朋江(左)と生産戦略部 田村正和(右)




今回受賞した「スマートグリーンパック®」シリーズ独自の「液だれ防止機能キャップ」は、食用油向けの紙容器において課題であった口栓からの油だれに対し、口栓の注出部を液だれに有効なカール形状にすることで、内容物の「液だれ防止」を実現。また、用途に応じて注ぐ量を変えることができる可変性と、ヒンジ構造による利便性を付与したことで、更なるユーザビリティの向上を実現しました。なお「スマートグリーンパック®」シリーズは、昨年同協会が主催した「2022日本パッケージングコンテスト」においても「食品包装部門賞」を受賞し、包装合理化・改善等に著しく貢献したことを評価されています。


「今後さらに多くの方に、『スマートグリーンパック®』シリーズを知ってお使いいただくことで、環境面にやさしく使いやすい食用油がもっと広まっていけばと思っています。」(宮﨑)×


↓当社ホームページ「スマートグリーンパック®」シリーズ紹介ページ
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