富士山登山道で崩壊寸前の「日の出館」を新しい山小屋「ふじあざみ」として再建!

2025.08.08 17:00
富士山の御殿場ルート、標高約3,050mに位置する「日の出館」。10年以上前に閉鎖された山小屋は、上から押し寄せる砂れきに押し潰され続け、今では倒壊寸前の状態に…。私たちはこの山小屋を「ふじあざみ」として再建し、“次世代型の山小屋”として蘇らせたいと考えています。世界遺産・富士山の御殿場ルートの崩壊寸前の山小屋「日の出館」を、次世代型の山小屋「ふじあざみ」へ再建したい!
皆さん、はじめまして。「株式会社富士あざみ」代表、谷口能啓(Yoshi)です。
元静岡県警の警察官だった橋都(はしづめ)と共に会社を立ち上げ、現在は富士山御殿場ルート上の七合四勺にある「わらじ館」、新六合目の「半蔵坊」を運営しています。
私は世界中を旅するバックパッカーでしたが、13年前に初めてわらじ館でアルバイトを始める機会があり、毎日見ていた富士山の雄大さに心惹かれていくのと同時に、橋都が抱いている富士山や御殿場ルートに対する熱い想いを知り、その内容に共感。それからは小屋番として毎夏勤務するようになりました。現在はロンドンに住まいを構え、日本とイギリスを往復しながら「わらじ館」と「半蔵坊」に関わっています。
標高3050m。
富士山御殿場ルートにある山小屋「日の出館」は長年人の手が入らない状態が続き、山頂から流れてきた砂れき(砂や小石など)で小屋が押しつぶされているような状態です。
小屋の中にまで砂れきが流れ込んでいるため、建物自体が登山道に崩落する可能性もあり、このままでは安全に登山を楽しむどころか、環境面でも大きな負荷がかかっています。
そのために早急な対応が求められるのですが、全く手つかずのまま放置されている現状です。
すぐそばで崩れていく日の出館を見続けてきた私たちは、この山小屋を整備して御殿場ルートを盛り上げるために再建することを決意しました。
御殿場ルートは、現在4つある富士山登山道の中で一番新しく開設されたもので最も距離が長く、火山特有の砂地で足元の悪い中を登っていくため、想像以上に体力を消費するコースです。
過去には山小屋も数多く存在していたのですが、
他のルートに比べると大変さが目立つことから登山客数が減少。
それと共に休館する所が増えたことがさらに悪循環となり、現在では5軒のみの営業となっています。
このように、富士山の全登山客の中で利用者が1割未満という現状なのですが、御殿場ルートは裏を返せば登山者が少なく、静けさが残る希少なコースとも言えます。また、登ることが大変な分、大砂走りと呼ばれる下山道をダイナミックに走り下ることができ、眼前に広がる広い裾野を味わうことができるなど、雄大な富士山を身をもって感じることができます。
その七合目にある「日の出館」の存在は、この御殿場ルートを楽しむための貴重な休憩&宿泊スポット。このまま放置しておくには、あまりにも惜しい場所です。
この山小屋が新たに生まれ変わることが、富士山の未来や御殿場ルートの未来を支える第一歩になると信じています。
「株式会社富士あざみ」は、以下のような山小屋再生の実績があります。
2011年 七合四勺「わらじ館」を復館、再営業開始!
数ある富士山の山小屋の中でも、古い石室(山小屋)である「わらじ館」。
数年間の休館状態の中、富士登山駅伝競走大会時のみ営業をしていたのですが、橋都が営業の権利を借り受けてシーズン中の山小屋運営を再開。休館でしばらく人の手が入っていなかったことから、屋根に穴が開いていて雨漏りがひどかったり、せっかく直した屋根が台風で飛んで行ったりと運営は順調とは言い難く、また宿泊できる人数も10名ほどと小規模でした。当初は橋都一人で全ての業務をこなしており、山小屋営業再開の告知もなかなかできなかったのですが、噂を聞きつけて宿泊した登山客が少しずつ口コミで拡散。
同時に館内も徐々に改修を重ねて宿泊・休憩スペースを広げ、スタッフも増員し、現在では定員42名で営業をしています。高所で調理にもさまざまな制約がある中、多くの登山客から絶賛される手作りカレーを提供。朝食の和定食も好評を博し、食事だけでなくスタッフの対応や居心地の良さからリピーターを増やしています。
2022年 新六合目「半蔵坊」を復館、再営業開始!
新五合目からの登山距離が長い御殿場ルートで、重要な休憩地点であった新六合目。元来は登山者にとっての大事な山小屋だったのですが、何十年も休館したままで小屋自体が砂れきに埋もれてしまい、辛うじて屋根の一部が見えているような状態でした。
新五合目上の大石茶屋を出発した後、七合四勺で営業している「わらじ館」までは約6時間。その間は山小屋がないので飲み物の補充やトイレを利用することもできず、多くの登山客が困っている現状。
そこで登山者が安心して休憩できる山小屋を復元するために橋都が営業権利を手に入れ、コロナ渦で富士山が閉山している頃から砂れきに埋もれた小屋を少しずつ人力で掘り返し始めたのですが、シーズンオフの間にまた砂れきに埋まり、時には落石で建物が壊れていることも…。
権利取得から2年をかけて建物自体や周辺の補修を繰り返し、新しいバイオトイレも導入し、やっとの思いで営業を再開。わらじ館までの中間点である休憩スポットが利用できると多くの登山客から感謝される一方、長い道のりでの疲労で体調が悪くなっている登山者を救護することもあり、その存在意義を打ち出せています。現在は定員を12名として、完全な貸切も可能とするなど登山客のニーズに柔軟に対応できる山小屋として営業しています。2024年 七合目「日の出館」の営業権利を取得!
12年以上休館したままの「日の出館」を、時代の流れに合わせた新しい山小屋としてリニューアルオープンするべく、諸方面への働きかけと同時にたくさんの賛同や応援をいただけるように邁進してまいります。
<環境負荷の軽減>
・ゴミをなるべく出さない仕組み
現在、富士山で多用されている紙やプラスチックの使い捨て容器を、再利用可能な容器へと換えていきます。
・雨水の再利用で貴重な水資源を活用
富士山自体で水を確保することができないため、料理や飲料としての水は御殿場市内からポリタンクで運搬。洗い物や掃除などに利用する分は雨水をタンクに溜めておき、少しずつ有効用しています。
・再生可能エネルギーの導入
富士山の砂れきや強風などで導入の難しさはありますが、太陽光発電などの自然エネルギーを活用。まずは、室内灯やトイレ照明など限定した箇所への配電から、いずれは山小屋全体で利用できるようなシステムを作っていきます。
<登山者や山小屋利用者の安全・安心の確保>
・登山道の崩壊リスクを排除 
火山特有の砂地のため、風雨の影響や土砂の流出などで登山道は常に崩壊の危険にさらされています。小屋周辺の登山道や休憩スペースを安全なものにするため、日々の業務の中で崩れやすい
・壊れやすい場所などを確認。安心して登ることができる環境の確保に努めます。
・清潔なトイレと食事、心身ともに休まる空間を提供
現在「わらじ館」「半蔵坊」共にトイレは臭いが少なく、環境にやさしいバイオトイレを導入しています。環境面での影響を考え、新しい山小屋「ふじあざみ」でも同様にバイオトイレを活用していく予定です。
また、両山小屋では食事の作り置きをせずにいつも出来立ての料理を提供し、登山客から高評価をいただいております。宿泊や休憩の皆様に楽しんでいただけるよう、「ふじあざみ」でもオリジナルのメニューを開発していくつもりです。
また、外国からの登山客のように、身体が大きな方でも快適に過ごせる宿泊スペースの確保や、眼前に広がる雄大な景色を眺めながら談笑できる休憩スペースなどを展開していきたいと考えています。


<新しい山小屋作り>
・伝統を守りつつ、新時代に合わせた山小屋へ
世界遺産登録前の山小屋のように大部屋に大人数を宿泊させるシステムだけではなく、個室対応やWi-Fiの完備、雄大な景色を見ながらのカフェなど現代の登山客のニーズに応えるべく、いろいろなパターンにも柔軟に対応できることを目標に新しい山小屋を作り上げていきます。また、「わらじ館」「半蔵坊」のように居心地の良さや食事内容、そしてスタッフの対応などで、「また訪れたくなる山小屋」を目指します。
・外国人登山者にも配慮した案内や設備を整備
日本の観光の目的地の一つとして、富士登山をする外国の方も増えています。使用言語も多岐にわたり、文化の違いから戸惑うことも多いと思われます。外国での登山、富士山の山小屋という特殊な環境の中で日本の文化に触れつつ、イラストや写真などを活用して富士山についてもわかりやすい表記や説明を行い、より深く知ってもらえるように努めていきます。
用途金額(概算)解体・運搬1,000万円建築(資材費・人件費)5,000万円建築資材の荷上げ1,000万円計7,000万円〜(最低ライン)
今回のプロジェクトではまず、解体・運搬費の1,000万円を集め、目標金額に到達した場合には新たなゴールを設定しながら建築費などを集めていきます。
——この山に、未来を託したい。
世界中を旅してきた私が、最終的に「ここだ」と感じた場所が、富士山の御殿場ルートでした。決して派手ではなく、アクセスも楽ではない。でも、ここには“静かで、深くて、圧倒的な美しさ”があります。
今、倒れかけている山小屋を、ただの建物としてではなく、富士山の自然と文化を未来へとつなぐ「場」として再生させたいと思っています。
ゴミを出さないこと。自然エネルギーで動くこと。
そして、日本を初めて訪れる人にとっても“優しい場所”であること。
この挑戦は、私一人では実現できません。けれど、皆さんと一緒なら、「今までになかった山小屋」を生み出せると信じています。
登山者が安心して泊まり、子どもたちが未来にも誇れる富士山を守り、
世界に向けて、環境と文化を語れるような場所を——


このプロジェクトが、そんな未来の一歩になることを願っています。

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