アブライ・ティオサン:描く人生、映画に生きる人生

2025.07.04 16:22
space Un合同会社
Ablaye Thiossane: A Life in Drawing, A Life in Cinema
展覧会開催概要
アブライ・ティオサン:描く人生、映画に生きる人生
展覧会会期: 2025年 7月 5 日(土)~ 8月 24日(日)
会場: space Un (〒107-0062 東京都港区南青山 2-4-9 KLO 南青山ビル 1F)
時間: 水~日曜日 12:00 - 19:00
*夏季休廊 8月11日ー 19日迄
お問い合わせ: contact@spaceun.tokyo
プログラム・スケジュール
2025年 7月 5日(土)
17:00 - 18:00 キュレータートーク 日本語通訳つき (フロラン・マッツォレーニ)
19:00 - 21:00 レセプション
取材、プレスプレビュー、その他のお問い合わせは下記までお願いいたします。

中谷尚生
ギャラリーディレクター
n.nakatani@spaceun.tokyo

清子・ンバコ
コミュニケーションディレクター
s.mbako@spaceun.tokyo

お問い合わせ
contact@spaceun.tokyo
アブライ・ティオサン:描く人生、映画に生きる人生
ジャパン・エディション at space Un

space Unでは、画家、ジャズ歌手、俳優としても知られるセネガルを代表する文化人、アブライ・ンジャイ・ティオサンの日本初となる展覧会を開催いたします。今回の特別展では、100~200点のオリジナル・ドローイングを厳選し、貴重な作品群を直にご覧いただける機会をご提供します。

これらの作品は、フロラン・マッツォレーニの個人コレクションから選ばれたものであり、セネガル独立後の躍動する文化の中で形成されたティオサン独自のヴィジュアル・ランゲージを物語っています。小ぶりながら物語性に富んだこれらの絵は、日常生活、大衆文化、都市のモダニティをユーモアと魂で鮮やかに捉えています。

さらに、今回の展示では、1960年代の新聞記事、私物、名刺、書き込みのある写真など、これまで公開されることのなかったアーカイブ資料も併せて展示します。激動する時代を生き、記録してきたひとりのアーティストの世界をより深く体験できる構成となっています。

展覧会の締めくくりとして、2018年に制作されたフロラン・マッツォレーニによるドキュメンタリー映画の上映も行います。ティオサンが人生の大半を過ごしたティエスの街並みを辿りながら、その生活と環境のリズムと質感を丁寧に描いた作品です。

セネガルでのオリジナル版とは異なり、今回の展示はあくまでオリジナルのドローイング作品に焦点を絞り、タペストリーや複製品の展示はありません。アーティストの手による生のエネルギーとヴィジョンに、より直接的に触れていただける内容となっています。

キュレーション: オリヴィア・マルソー、フロラン・マッツォレーニ

アーティストについて
アブライ・ティオサン(1936年、ティエス生まれ)は、歌手、画家、劇作家、俳優といった多彩な顔を持つアーティストです。彼の活動は、セネガルの文化史と、非常に個人的で視覚的な表現言語とを織り交ぜたものとなっています。

1960年代、セネガルで非公式な国歌の一つとされた楽曲「タレン・ランピ(Tallen Lampi)」を作曲し、1966年の第1回世界黒人芸術祭の開幕式で演奏されました。このフェスティバルは、アフリカにおける歴史的な文化覚醒を象徴するイベントとなりました。彼は「ダカール派」の代表的画家、パパ・イブラ・タルやイバ・ンジャイに深く影響を受け、そのネグリチュード思想に基づく芸術的再興に共鳴しました。

1964年には、ティエス・ロイヤル・バンドやセネガル国立オーケストラでの活動を経て、自身の楽団「ティオサン・クラブ」を結成。1950年代後半には既にラジオで楽曲が放送されていたにもかかわらず、初のアルバムをリリースしたのは74歳の時でした。彼の音楽的インスピレーションは、グリオの語りの伝統、ファリド・エル=アトラシュ、ティノ・ロッシ、ジャズ、アフロキューバン音楽、そして母から毎晩聞かされた物語と、多岐にわたります。

1962年にはダカール国立芸術学校でイバ・ンジャイに師事し、1967年にはティエスのセネガル装飾芸術製作所にてカートゥーン・ペインターとして従事。彼の作品の一部は、国連本部で展示されるなど高く評価されています。

昇華された世界観
「自分の人生はすべて、この絵に詰まっている」と語るアブライ。70年以上にわたり、彼は「他者の人生」を描き続けながら、その作品群は同時に、彼自身の夢、悲しみ、喜び、そして創造の粘り強さをも物語っています。


1980年代、ティエスの映画館が次々と閉館していく中、ポスターを描く時代もまた終わりを迎えました。DVDやテレビが「銀幕の魔法」に取って代わりましたが、彼のアーカイブは今なお、記憶と想像により昇華されたかつての世界を詩的に証言し続けています。

space Un について
space Un は、東京に新しく生まれた芸術・文化プラットフォームで、アフリカの現代アート、日本とアフリカ、ディアスポラとの間の文化交流に焦点を当てています。コレクターのエドナ・デュマが発起人となり、アフリカの現代アートへの情熱とアフリカ人の現代アーティストを支援したいという願いから始まりました。

この個展は、space Unの1周年記念展として開催され、同ギャラリーの成長とアフリカの現代アートに対する情熱を祝います。space Unは単なる展示スペースに留まらず、アフリカと日本の文化的コミュニケーションの場となることを目指しています。そのための重要なプロジェクトの一つが、アーティストを日本に招致するレジデンシー・プログラムです。このプログラムはspace Unで開催する個展ともリンクしており、参加アーティストたちの作品は南青山のギャラリーで展示されます。

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