宮崎大学、ユーグレナ社、あすかアニマルヘルス社は、ユーグレナ配合飼料の給与によりニワトリの成長が促進される可能性を確認しました

2025.06.02 15:30
株式会社ユーグレナ
 国立大学法人宮崎大学(宮崎県宮崎市、学長:鮫島 浩、以下「宮崎大学」)、株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、代表取締役社長:出雲 充、以下「ユーグレナ社」)およびあすかアニマルヘルス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山口 文豊、以下「あすかアニマルヘルス社」)は、3者の共同研究を通じて、宮崎大学において実施した微細藻類ユーグレナ(以下「ユーグレナ」)を配合した飼料の給与によって、ニワトリの成長が促進される可能性を確認したことをお知らせします。


■研究の背景と目的
 畜産業界では、健康を維持しながら効率的に育つよう、家畜に与える飼料を通じて、その免疫システムを増強し、病気への抵抗力を高める取組みが国際的に進められています。国連食糧農業機関(FAO)では、抗菌剤の使用を抑えることで家畜の健康を促進する飼料の利用が強く推奨されています。※1
 これまでの研究において、ニワトリにユーグレナ貯蔵多糖であるパラミロン※2を配合した飼料を給与することによって獲得免疫能が向上する可能性※3が確認されています。これをふまえ、パラミロンを含むユーグレナそのものを飼料として与えることでニワトリの健やかな成長を促すことができるという仮説に基づき、本研究では、食肉用ニワトリ(ブロイラー雛)の成長への影響を検証しました。
※1 Antimicrobial Resistance: Animal feeding(FAO)
※2 ユーグレナに含まれる希少成分。β-グルカンと呼ばれる細胞内貯蔵物質として生成される多糖類であり、食物繊維の一種
※3 2025年1月28日のリリース 宮崎大学、ユーグレナ社、あすかアニマルヘルス社はパラミロン配合飼料の給与によりニワトリの獲得免疫能が向上する可能性を確認しました 
■研究の内容
 生後7日齢のニワトリ(Ross308)に、ユーグレナ粉末無配合飼料(以下「Control」)、ユーグレナ粉末を飼料1kgあたり0.05g、0.1g、0.3g(以下、それぞれ「0.05g Euglena」「0.1g Euglena」「0.3g Euglena」)を配合した飼料をそれぞれ21日間給与し、その間の体重および飼料要求率※4を比較しました( Tukey検定、片側α=0.05 )。
※4 対象動物の体重と給与飼料量の比率から、飼料の体重増加への効率を示す。


■研究の内容と結果
1. ユーグレナ給餌によってニワトリの成長が促進されました
 試験開始から毎週、ニワトリの体重を測定しました。その結果、各試験区における平均体重は、試験開始2週間目および3週間目のControlに対して0.3g Euglenaで有意に高い値となり、優れた成長を示しました。
図1:平均体重(g)

2. ユーグレナ給餌によってニワトリの飼料要求率は低い値となりました
 試験開始時から終了時までの期間、毎日試験区ごとに飼料摂取量を測定し、飼料要求率を算定しました。その結果、飼料要求率は、Controlに対してユーグレナを給餌した区で低い値となりました。
図2:飼料要求率

 以上の結果から、ニワトリにユーグレナを配合した飼料を給与することによって、その増体が促進され、飼料要求率が改善する可能性が示唆されました。
 ニワトリの成長の促進は、パラミロンのみを給餌した際には確認できなかった結果であり、本研究のみではその要因について解き明かすことはできませんが、ユーグレナに含まれる豊富な栄養素やそのバランス、相互作用によるものなど複合的な要因である可能性があります。
 本研究結果を踏まえ、継続してユーグレナを給餌した際のニワトリへの影響について研究に取り組んでまいります。


<国立大学法人宮崎大学について>
宮崎大学は、教育学部・医学部・工学部・農学部・地域資源創成学部の5学部と7大学院研究科を有する国立総合大学で、「世界を視野に、地域からはじめよう」のスローガンのもと、グローバルな影響を常に考慮しつつ、ローカルな場を活動の拠点として、その成果を広く世界に発信することを大切にしています。特に、異分野融合の研究に力をいれており、2007年度に農学工学総合研究科(博士後期課程)を設置したほか、2010年度に日本で初めてとなる医学と獣医学が融合した医学獣医学総合研究科(博士課程)も設置するなど、他大学に先駆けて異分野融合型の研究体制の土台を築いており、関係機関と連携しながら地域の産業振興に役立つ研究と人材育成に力を入れています。
<株式会社ユーグレナについて>
2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功。基本戦略として位置付けているバイオマスの5F(Food, Fiber, Feed, Fertilizer, Fuel)に沿って、ヘルスケア事業、バイオ燃料事業を推進。2022年にサステナブルアグリテック(Sustainable Agri-Tech:SAT)領域に本格参入。「人と地球を健康にする」というパーパスのもと、事業成長が社会課題の縮小につながるという「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」を体現すべく、SAT領域に存在する社会課題縮小を目指し、有機肥料の販売や飼料の研究開発などに取組んでいます。
<あすかアニマルヘルス株式会社について>
あすかアニマルヘルス株式会社は「動物の健康と食の安全を守ることにより、人と動物が共生できる社会づくりに貢献する」ことを経営理念として動物用医薬品事業と動物用飼料添加物事業の二本柱で事業を展開しております。我が国の食糧自給の基礎となる畜産及び水産物の生産性の維持向上、さらには犬及び猫等のコンパニオンアニマルの健康維持に有用な動物用医薬品等の研究・開発、製造、輸入、販売を通じて、生産農家様や獣医療関係者様に貢献しています。

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