「事業創造のパートナー」であり続けるために。推進キーマンが語る「BluStellar Scenario」の真価と、そこから実現するデータドリブン経営の裏側。

2025.03.24 11:00
DXの広がりとともに、その推進を支援するコンサルタントの活用も一般的になりました。一方で、コンサルタントのサポートを得ても、「戦略を描いて終わり」「ツールを導入したが社員に使ってもらえない」など、社内にDXが浸透しないケースも多く見られます。


NECが価値創造モデル「BluStellar(ブルーステラ)」で取り組むのは、お客様の本質的な課題をDXで解決するEnd to Endの支援です。社内外のDX成功事例を型化した「BluStellar Scenario(ブルーステラ シナリオ)」をベースに、お客様の業務や企業文化を深く知り、戦略策定から実装・運用まで伴走する。それが、高い精度でDXを実現するための一番の近道と考えます。


BluStellar Scenarioとはどのようなものなのか。BluStellarでお客様のDX推進を支える秘訣とは。本ストーリーでは、その裏側に迫ります。約30年にわたって営業として製造業のお客様と向き合い、2022年よりデータドリブン経営の実現に向けた支援を担当している戸部 隆智と、その領域におけるBluStellar Scenarioの企画を担当する池谷 亮平の2人に話を聞きました。
左:池谷(BluStellarビジネス開発統括部 第2ビジネス開発グループ ディレクター)
右:戸部(BluStellarビジネス開発統括部 第2CX&データ利活用グループ ディレクター)
BluStellarが目指す、お客様の真のDX成功。それを支える専門的なサポート体制
BluStellarでは、NECがこれまで積み上げてきた、お客様の経営課題をDXで解決するための構想を「BluStellar Agenda(ブルーステラ アジェンダ)」として体系化しています。また、その成功までの道のりや手法を型化したのがBluStellar Scenarioです。
BluStellar Scenarioの基礎になっているのは、NEC社内でのDX推進の経験と、お客様にソリューションを提供する中で得られた課題への知見や課題解決の手法です。具体的な事例に基づいているため、DX実現に向けた取り組みを進めるにあたり、お客様と成功イメージを共有しながら実行できます。また、DX実現構想の設計・推進のためには技術の活用や人材育成も欠かせないため、BluStellarにはそれらの専門的なサポート体制も整っています。


「1つのBluStellar Scenarioの中にも複数のアプローチ方法があるため、お客様の課題や状況に合わせ、その都度柔軟に対応しています。また、課題によって解決策は当然異なりますが、それぞれの専任チームによって、今までよりもスピード感を持ってお客様の課題に応えられるようになりました」と池谷は話します。
お客様の課題の本質を捉えるために。BluStellar Scenarioの制作と展開に、NEC自身の成功と失敗の経験を活かす
お客様により速く、より高い精度でDX推進を実現いただくために欠かせないBluStellar Scenario。その制作時に重要なポイントがあると池谷は続けます。


「BluStellar Scenarioを作る際、セールスや特定の製品を担当しているメンバーのみで作ることはありません。取り組んでいく経営課題から優先度や重要度を加味したKPIを明確にし、様々な有識者や知見のあるメンバーが集まり、解決手法から実際にお客様へどのように届けるかまで、あらゆる観点で十分に検討して完成させます。また、BluStellar Scenarioではリファレンスとして課題を解決した事例を必須としています。自社内やお客様と一緒に取り組むことで成功した事例をベースにしているからこそ、非常に精度が高いものに仕上がっているのです」
池谷が、どのようにBluStellar Scenarioが出来上がるのか解説してくれた


実際にBluStellar Scenarioを活用していく中での気づきについても聞きました。「お客様のお話をお伺いしていると、開発要望やRFP(※)をまとめることも難しいような、複雑な課題や悩みが増えていると感じます」。その課題や悩みの本質を掴めるのは、NEC自身が多くの成功や失敗を重ねてきた経験があるからです。


※RFP:システムの導入や置き換えの際に発注者からシステム開発会社に提示する「提案依頼書」のこと。発注者の抱えている課題や、目指すゴール、システム要件、スケジュールなどを記載することが一般的。


NECには、自社をゼロ番目のクライアントとする「クライアントゼロ」という考え方が浸透しています。「私たち自身の成功・失敗体験を元に言語化した上で、本質的なDXの実現に向け、上流から下流までご支援していくことに価値を感じていただいています」と戸部も話します。これにより、お客様に具体的なイメージを持っていただけるだけでなく、例えばNECがつまずいて5年かかったようなことでも、お客様には1年で確実に実現いただけるのです。これが、多くのお客様にBluStellar Scenarioを評価いただいている理由でもあります。
BluStellar Scenarioを通じたお客様への価値創造について話す2人
重要な前提を共有することで、定着する。2度の苦い経験を乗り越えた大東建託様におけるデータ活用の裏側
実際に池谷と戸部が携わっているBluStellar Scenarioの1つが「データ起点の意思決定能力向上による経営/事業管理の良質化と進化」です。お客様のデータドリブン経営を支援するこのBluStellar ScenarioにはNECのこれまでのノウハウが結集されています。


NECでは、経営における意思決定を高度化すべく、データドリブンな働き方ができるように変革を進めてきました。全社のあらゆるプロセスやデータを標準化し、90近いカテゴリのダッシュボードを整備。各事業の運営状況を可視化することで、全社員が同じデータにアクセスし、必要なアクションが取れる仕組みを作り上げています。


実際に、連結決算の早期開示において10営業日の短縮、またサイロ化していたデータの収集や資料作成などの間接業務工数が20%削減されるなど、大きな成果を上げることにつながっています。しかし、決して一筋縄で進んだわけではありませんでした。2018年にBIツールを導入しダッシュボードを作ったものの、定着しなかった過去があります。社長の森田を中心に、目的や意義の積極的な発信、データを活用するための人材育成・基盤整備など、組織体制の構築に向けた様々な奮闘がありました。
経営コックピット&経営ダッシュボード


NEC社内での実践事例を具体的に説明できることで、経営課題に対して自社の経験を持って対等に向き合える存在として、お客様とお話しする機会が増えてきました。例えば、NECで過去に支援した大東建託様でもデータ活用基盤の構築に成功しています。


大東建託様は、2030年のありたい姿である「VISION 2030」策定する中で、DXを重要な要素として位置付けています。しかし、同社は建設や不動産など各事業の独立性が強い事業特性から、約100の周辺システムが分散され、データを上手く活用できていない状況でした。


そこで、データ利活用の推進に向けたデータ基盤を構築しました。しかし、導入したデータ基盤が十分に活用されず、費用対効果が見込めないことから廃棄されたという経験がありました。本件を担当した戸部は当時のことをこのように振り返ります。


「大東建託様に限らず、NEC自身も同様の失敗経験がありました。明確な目的やKPIが定められておらず、『誰が何をするためにこの基盤を作るのか』という観点が抜け落ちたままプロジェクトが進んでしまうと共通して失敗に陥りやすいのです。そのため、今回はその学びを活かし、目的と方向性を事前に決め、早期のタイミングで成功体験を生み出すこと(クイックウィン)を重要視して進めていきました」
大東建託様との取り組みについて、当時を振り返りながら話す戸部


具体的な手法は2つあり、1つは実施初期での業務部門における部門長向けのワークショップの実施。2つ目はNECのコンサルタントが半常駐することで、データの管理状況や現場の課題等を把握し、データの活用余地を検証したことによる導入効果の早期創出です。


ワークショップでは、事業に影響のある分析テーマの洗い出しと事業インパクトを軸にしたテーマの選定を2日間にわたって実施。データ利活用の目的を明確にしたことで、業務部門にも活用を自分ごと化していただきました。


加えて、コンサルタントが、大東建託様が持つデータを検証。その上で、事業部ごとに分散するデータを掛け合わせ、今まで大東建託様自身では気づけなかった有益なデータを炙り出し、解約リスクの可視化を実現しています。最大20億円にもなる業績インパクトの可能性を見出したことで、お客様から早期の評価と、データ利活用への意識向上へと繋がりました。
お客様の事業創造のために。社内の取り組みとBluStellar Scenarioが同期し、より広く、深い価値創造へ
BluStellar Scenarioは、お客様の状況、およびNEC社内の取り組みと連動して常にアップデートを繰り返しています。お客様はもちろん、自社の課題とも向き合い、柔軟性を持ち続けることが重要だと、企画する立場として池谷は語ります。


「3年後にはBluStellar Scenarioの中身が今とは別のものに変わっているかもしれない。それくらいの意識で、お客様を第一に考え、スピード感をもって改善を続けていきたいと考えています。そのためには社内の取り組みとの連動をやり続けて、常に新たな知見・ノウハウをためていくだけでなく、複数のBluStellar Scenarioが連動していく仕組みを作ることで、より大きな経営課題の解決を実現していきたいです」


戸部も「システムを導入するだけでなく、お客様の価値を高め、事業を共に創造していくパートナーであり続けたいと考えています」と話します。直近では、CIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)やCDO(Chief Digital Officer:最高デジタル責任者)の方など、経営課題からDX投資を捉える役員層の方々からの引き合いも増えてきました。


NECのDXノウハウが結集されているBluStellar Scenarioは、これからも進化を重ねていきます。今後もぜひご期待ください。
データドリブン経営: BluStellar
BluStellar事例|大東建託様

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