ロングセラーの秘密は”すごい味”?第一三共ヘルスケアの歯周病予防歯みがき「クリーンデンタル」が愛される理由とは。

2025.02.12 10:30
製薬会社が開発した歯周病予防歯みがきとして1985年に誕生した第一三共ヘルスケアの「クリーンデンタル」。今年3月に40周年を迎えるこのロングセラー商品が、2024年2月のリニューアルを機に、より多くの生活者に認知されるようになり売上を伸ばしている。そのヒットの裏側にはどのような取り組みがあったのか。「クリーンデンタル」に対する考えや想いをブランドマネジャーの松田一成に聞いた。
―ケア目的や歯のコンディションに合わせて選べる充実のラインアップ
現在、トータルケアシリーズとプレミアムシリーズの2つが展開されている「クリーンデンタル」。トータルケアシリーズは10種以上の薬用成分を配合し、歯周病からむし歯まで歯と歯ぐきをトータルケアできる薬用歯みがきで、薬用リンスを含めると、目的に合わせて6つの製品を取り揃えている。一方、プレミアムシリーズは、殺菌成分が歯周ポケットに留まる独自処方を採用し、一歩先(*1)の歯槽膿漏予防ができるシリーズ最高峰(*2)の薬用歯みがき。歯槽膿漏の予防はもちろん歯石沈着の防止やむし歯予防まで、歯と歯ぐきの10の悩みをこの一本でオールインワンケアできる。


*1 自社において *2 クリーンデンタルシリーズにおいて効能数が最多
左からDS薬用歯磨きLb、DS薬用歯磨きMb、DS薬用歯磨きSb、DS薬用歯磨きWb、DS薬用歯磨きFb、DSデンタルプレミアム1、DSデンタルプレミアム2 いずれも[医薬部外品]


松田:「クリーンデンタル」の一番の特長は、薬用成分にこだわり抜いているところです。誕生時は薬用成分が6種でしたが、現在は10~11種を配合した歯周病予防歯みがきとなっています。なかでもお客様からの人気が高いのが、歯周病からむし歯まで予防できる赤いパッケージの「トータルケア」です。このほか口臭防止成分のゼオライトがシリーズの他の製品の2倍入っている「口臭ケア」、歯がしみるのを予防したい方に向けて薬用成分の硝酸カリウムを配合した「知覚過敏ケア」、ステイン(歯の蓄積汚れ)オフの成分や血行促進作用のあるビタミンEを増量した(*3)「美白ケア」、研磨剤不使用で電動歯ブラシユーザーにおすすめの「無研磨a」。この5種類がトータルケアシリーズのペースト歯磨きのラインアップです。プレミアムシリーズは、より積極的に歯槽膿漏を予防したいという方におすすめしており、フレーバーの異なる2種類をご用意しています。薬用成分としてはトータルケアシリーズと共通しているものもありますが、フッ素が高濃度で配合されていることや、当社独自の持続殺菌処方により殺菌成分が歯ぐきに留まりやすいところが大きな特長です。


*3 シリーズの従来品比
―意外にも好評な「すごい味」。薬用成分にこだわりつつも3日で慣れる味を目指して開発
「クリーデンタル」は薬用成分を複数配合し、機能性をもたせた製品だが、意外にも「一番気に入っているのは味」というファンも多いという。最近のTV-CMでも、特長的な味を訴求しているのが印象的だ。


松田:この独特な味は、重要な薬用成分の組み合わせと、独自配合した香料の黄金比で生まれました。重要な薬用成分のひとつが「塩(*4)」。塩には歯ぐきを引き締め、血行を促進する作用があります。これらは製品の開発がスタートしたときから重要視している成分ですが、その代償として決して「おいしい」とは言えない味になってしまいました。この味を何とかするために、当時の研究者が試行錯誤を重ねた末、すっきりした味にはできても「おいしい」と思える味にすることは難しいことが判明しました。そこで、この味を特長と捉え、「3日で慣れる味をつくろう」というコンセプトのもと、研究の末にたどり着いたのが赤パッケージ「トータルケア」の味でした。


*4 塩化ナトリウム
しかし、使い続けているお客様からは、思いがけず良い反響が。このユニークな味と使用後歯のツルツルが「クセになる」というのだ。この味と使用感を継承するため、「クリーンデンタル」は現在までに薬用成分の追加や増量によるリニューアルを6回実施してきたが、その都度、変わらない味と使用感を再現してきた。当社ではこの「クセになる」味に着目し、3・4年前から脳波測定などの手法を用いて、味に関する研究を実施している。


松田:クリーンデンタルの味は、なぜこんなにクセになるのか、という疑問から脳波を測定し、「脳のこの部分が活発に動いているからこの味にクセになるのか」「塩を抜いたら脳波のどの部分が動いて嫌な感覚になるのか」など、その要因を探索しています。今後はこの研究成果を学会でも発表する予定です。また大学との共同研究を通じて、やみつきという現象の解明にも取り組んでいるところです。
―独特な味を逆手にとり、「実感」を正直に伝えることで話題に
「クリーンデンタル」はこれまで、高い機能性をうたい続けたことで、歯周病をケアしたい多くの方々に親しまれてきた。しかし松田はここ数年、製品の良さをより多くの人に伝えるためには、機能性だけでは不十分だと感じていたという。


松田:この課題の解決策は、これまでお客様から好評を得ていた「味とクセになる使用感」にあると考えました。「クリーンデンタル」は、2人に1人はリピート(*5)しているというデータがあるほど、愛用者が多い。そのファンが気に入っている味を世の中に広めることで、もっと多くの人に興味を持ってもらえる可能性がある。ただ、その一方で、この味をブランドの本質として大々的に打ち出してもよいものか、非常に悩ましいところでした。


*5 出典:True Data リピート分析 歯磨きカテゴリ 2022年4月1日~2023年3月31日連続アクティブ会員 リピート率55%


そこで、松田は「クリーンデンタル」を長年愛用いただいているコアなファンに「クリーンデンタルの良い点」について改めてインタビューを実施した。その結果、「最初は味にびっくりしたけれど3日たてば慣れて、1週間でくせになった」との声が多く聞かれた。やはりクリーンデンタルの本質的な価値はこれだ、と確信を持つことができたという。


松田:ファンの生の声を聞き、「実感」という言葉にたどり着きました。これを伝えるためにTV-CMに出演していただいた俳優の松本若菜さんには、「まずくはないけれどすごい味」という実感を正直に表情で表現してもらうことにしたわけです。さらにその味は「10種の薬用成分が配合されているから」ということも伝え、「良薬は口に苦し」のように「よく効くのだな」と捉えてもらえればと思っています。


TV-CMを見たお客様からは「あの気持ち、わかります!」と共感の声も多く聞かれた。さらに製品を知らなかった人にも「あのすごい味って言っている歯みがきね!」と覚えてもらい、クリーンデンタルに興味をもってもらうことができた。
―女性ホルモンが歯周病リスクの一因に。30代女性にも使ってもらいたいクリーンデンタル
これまでも女性から支持されてきた「クリーンデンタル」だが、これまで以上に女性(特に30代の女性からも)にも使ってもらいたいと松田は言う。2024年2月の製品リニューアルに併せてTV-CMに松本若菜さんに出演をお願いしたのは、その理由を知ってほしいという意図もあった。


松田:実は女性ほど歯周病には気をつけていただきたい、ということです。その理由は、女性ホルモンが歯周病のリスク要因の一つになっているため、人生における女性ホルモンの変化が歯ぐきに影響を及ぼすためです。また歯周病は進行してしまっては、元の状態に戻すことが難しい病気であるため、歯周病予防は早ければ早いほどいい。そのため、特に女性は、早い年代のうちからケアしたほうが良いと考えています。
―歯周病ケアに関する情報やサービスを発信し、ブランドとしてユーザーをサポート
「クリーンデンタル」のブランドとしての存在意義は「一生ものの歯と歯ぐきのために」。この存在意義を体現するには、製品以外にも情報やサービスを提供すべきだと考え、ここ数年は歯周病ケアに関する情報発信も積極的に行っているという。


松田:当社で運営しているオーラルケアの情報サイト「おくちカレッジ」では、歯科医師と歯科衛生士の方々に監修いただき、集まったアンケートからおすすめの予防法や歯周病のシグナルなど、歯周病ケアに関する情報を発信しています。2023年に大幅なアップデートを行い、加齢による噛む力の低下、食べこぼしなど、お口まわりの機能の衰えやトラブルを指す「オーラルフレイル」についても情報発信を始めました。


さらに歯科クリニックへのサンプリング活動も実施。現在、全国のクリニックを通じて、「クリーンデンタル」のサンプルを患者さんに届けている。また、2024年4月からは京セラと契約を締結し、プレミアムシリーズの歯科医院販売も開始した。歯科医師に製品のよさを知ってもらい、歯周病予防のため連携している。


松田:治療や定期検診などで来院した方に、「セルフケアもしてほしい」という目的で行っています。現在は歯周病学会や日本歯科衛生学会など、プロの専門家である歯科医師、歯科衛生士に向けた学会活動も積極的に進めています。例えば、プロの方に向けてクリーンデンタルで行った臨床研究の結果を伝えたり、実際に展示ブースではクリーンデンタルを実感いただいたりしています。クリーンデンタルが歯周病予防啓発を行うパートナーとして認識いただけるように、情報発信や学会発表などもしっかり取り組んでいるところです。
―今後は歯周病を話題化し、その予防のきっかけとなるサービスの提供が課題
今後の展開として考えているのは、歯周病予防のきっかけづくりだ。最近のアンケート調査によると、大半の人が歯周病の話題を出すことに対して消極的で、この類の話を切り出すことに抵抗を感じている人が多いことがわかった。


松田:この結果を受けて、「クリーンデンタル」として歯と歯ぐきに関して発話する機会をもっとつくっていかなければいけないと実感しているところです。今後は歯ぐきに関する話が前向きにできるような場を提供していきたいと思っています。「クリーンデンタル」は今年40周年を迎えますので、これを機に歯みがきという製品提供という形にとどまらず、歯周病予防のきっかけとなるようなサービスや情報提供を推し進めていきたいと思っています。
―歯科医療における社会課題の解決にも尽力できるブランドを目指して
将来的には社会課題の解決にも尽力したいと考えている。例えば歯科医療を十分に受けられない地域に「クリーンデンタル」としてサービスを届けることはできないかと模索しているという。


松田:オーラルケアに関して世間で困っていること、社会課題などがあれば「クリーンデンタル」として支援していきたいと考えています。最終的には、「一生ものの歯と歯ぐきのために」できることをブランドとしてしっかり取り組んでいくことが目標です。


国民皆歯科健診の導入に向けての動きが高まるなど、予防意識の改革が進められている現在の日本。その状況下で「クリーンデンタル」としてどのようなサポートができるのか、日々探り続けている。


※ 歯周病とは、歯肉炎、歯周炎(歯槽膿漏)の総称です。








<関連情報>
◆第一三共ヘルスケア株式会社について
第一三共ヘルスケアは、第一三共グループ(※)の企業理念にある「多様な医療ニーズに応える医薬品を提供する」という考えのもと、生活者自ら選択し、購入できるOTC医薬品の事業を展開しています。
現在、OTC医薬品にとどまらず、機能性スキンケア・オーラルケア・食品へと事業領域を拡張し、コーポレートスローガン「Fit forYou 健やかなライフスタイルをつくるパートナーへ」を掲げ、その実現に向けて取り組んでいます。
こうした事業を通じて、自分自身で健康を守り対処する「セルフケア」を推進し、誰もがより健康で美しくあり続けることのできる社会の実現に貢献します。


※ 第一三共グループは、イノベーティブ医薬品(新薬)・ワクチン・OTC医薬品の事業を展開しています。

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