個人宅への導入からまちづくりへの軌跡 世界基準の安心を日本でも広げたい。Secualの挑戦と年間平均成長率約60%の秘訣

2024.12.16 10:00
 Secualは「安心をもっとカジュアルに」をビジョンにセキュリティサービスを開発・提供しているスタートアップ企業です。自社開発のセンサー、スマートカメラなどのIoTを駆使した「スマートセキュリティ/高齢者見守り」、「スマートタウン/スマートシティ」サービスにより、スマート且つリーズナブルに幅広い領域での安心・安全で快適な暮らしをサポートするサービスの提供を行っています。
◆ 米国でのホームセキュリティ市場
 2010年頃の米国、Bluetoothの普及が後押しとなり、ケーブルテレビ事業者やその他の通信事業者、警備会社などの大手企業がスマートホームセキュリティ市場へ参入することで、普及率は今や81%まで上昇しました。
対して日本の普及率は13%と米国の約1/5しかないのが現状です。
(Statista Consumer Insights(2022)、リビングテック協会ネットリサーチ(2023)より引用)
◆ Secualが目指すセキュリティが当たり前の世界
 このようなグローバルスタンダードに追いつくべく、”セキュリティの民主化”を目指すSecualは「誰もが当たり前にホームセキュリティに守られている世界を作りたい。」という想いから、スマートホームセキュリティサービス『Secual Home(セキュアルホーム)』を開発しました。多くの方が思い浮かべる大手警備会社の高価なサービスと差別化し、IoT技術を活用することで、手頃な価格かつスマートフォンさえあれば誰でも簡単に設置や設定から契約、利用ができるのが特長です。
◆Secualの想いー「全ての人が安心を感じ、便利で快適に暮らすために。」 
そんな想いを込めて、『Secual Home』は個人宅への販売から始まり、今では分譲住宅地・分譲マンション・賃貸住宅など、様々な住居タイプに対し、住まう人々の安心安全なスマートライフと管理業務のDX化を同時に実現する様々なサービスを提供しています。さらに直近では、防犯領域で培ったセンシング技術を応用し「ご家族の負担ゼロ」の高齢者見守りサービスの提供も開始しました。

 このようにIoT技術を活用したスマートホームセキュリティは多くの可能性を秘めており、これからも様々な領域でのサービス展開を予定しています。
※Secualが提供するこれらのサービスは全て『Secual Home』を活用しています。


 このストーリーでは、手頃な価格で簡単に設置設定、利用開始ができる『Secual Home』が、個人から商業施設そしてまちへと導入されていくため現在までの軌跡、そして次のフェーズへと更なる進化を目指すSecualの代表取締役CEO菊池正和の想いを綴っていきます。


1、『Secual Home』開発のきっかけと特徴
2、個人から企業、そしてまちへと展開
3、年間平均成長率60% スマートホームセキュリティの普及に貢献
4、代表取締役CEO、菊池正和の想い
1、『Secual Home』開発のきっかけ
ーーー以下、Secualの創業者 青柳より
 Secual創業の2015年当初、国内における防犯やホームセキュリティ市場は、大手の警備企業によって既につくられていました。しかし、市場を分析すると、大手のサービスもあまり普及していないことがわかりました。日本では防犯意識が高い方が多いにも関わらず、当時全国5500~6000万世帯のうちホームセキュリティ導入済の世帯はわずか5%にも満たない200~300万世帯という状況でした。
◆所得の格差=セキュリティ格差
 そんなある日、日本のホームセキュリティ導入率に関してアンケートをとったところ、下記のようなグラフの結果となりました。ここからは所得が高ければ高いほど、ホームセキュリティを導入される率は高くなるが、所得が低いとなかなか導入されていないという問題が見てとれます。このような所得の格差がそのままセキュリティ格差に直結していることが社会的な課題だと思い、Secualは動き出します。
◆AIとIoTを活用し、個人に合わせた新しいセキュリティサービス
---以下、Secualの代表 菊池より 
 創業時の代表青柳は過去、個人や会社のホームセキュリティの導入を検討した際、高い初期費用/引越しや移転の度にかかる煩雑な手続き/工事費用によって導入を断念したことがありました。このような経験から、地域やワークスタイル、ライフスタイルに合わせた新しいセキュリティサービスの必要性を感じたことを鮮明に憶えています。


 そこで大手のサービスとの差別化を図るべく、警備員を駆け付けさせるのではなく、異常を知らせるだけというシンプルな機能に特化させることで、最も導入の妨げとなっていた初期費用、月額費用の低価格化をし、誰でも安心を手に入れられる世界の提供を実現。本来であれば守られるべきである女性の一人暮らしやご高齢者向けに、安価で手軽に導入できるセルフ型ホームセキュリティとして『Secual Home』を開発しました。
2、個人から企業、そしてまちへと展開
①2017年~ BtoC販売で個人へ届けたい
 『Secual Home』を女性の一人暮らしやご高齢者向けへ販売するにあたり、まず初めにECサイトを立ち上げ、個人向けの販売を開始しました。販売当初は大手サービス以外の競合他社が少なく、着々と導入率が上がっていったように思います。個人宅への導入に加え、工事事業者、不動産事業者などへの導入件数も増加しました。


 また、国立科学博物館で開催していた「大英自然史博物館展」の展示品セキュリティ・ソリューションに採用された実績もあります。展示会のように一定期間のみ利用するようなユースケースにおいても、後付けができるセキュリティという点でSecualが抜擢されたんですね。
②2018年中旬~ 国内初のスマートタウン向け統合サービスの開発と同時にBtoBへシフト
サービス開始時の想定とは異なり、セルフ型ホームセキュリティサービスの活用方法がまだよくわからない状態の日本では、大型量販店や3大ECモールを活用しても認知度の向上には限界があると感じました。更にホームセキュリティは保険のように、何も起きないのが当たり前で有事の際にこそ役立つサービスであるが故に、利用者の声を吸い上げることが難しい業界です。

 Secualが目指す姿はあくまでも”セキュリティの民主化”であり、購入者からの口コミから購入率を上げるようなECサイトでの販売は、現時点の日本の導入フェーズとは合っていないと判断。そこで、家の購入の際に「標準装備としてホームセキュリティが既に導入されている物件」という状態を作ることで、物件の付加価値向上とホームセキュリティの普及を同時に実現していこうと考えました。

 2018年5月に積水化学工業株式会社と資本業務提携を行い、スマートタウンマネジメント事業に参入。
まちづくりにおけるプラットフォームの開発・運営を共同で推進するとし、同年末には積水化学工業株式会社が開発・販売・運営を行う埼玉県朝霞市根岸台のあさかリードタウンにて分譲住宅地、分譲マンション向けに『NiSUMU(ニスム)』サービスの提供を開始。
更に、2021年には賃貸住宅にもセキュリティ賃貸物件という付加価値と、管理会社の管理業務DXを実現する『NiSUMU RENT(ニスムレント)』サービスを提供開始しました。
③2024年~ 開発初期からの構想を実現 高齢者見守りサービスをスタート
 『Secual Home』の人感センサーと専用の見守りセンターで離れて暮らす高齢のご家族を見守るサービス『NiSUMU CARE(ニスムケア)』。

 侵入犯の動きを検知してブザーで威嚇し、専用のスマートフォンアプリに通知するのが『Secual Home』特有の防犯対策であることに対し、高齢のご家族のご自宅で、一定時間動きが検知できなかった場合や、室内温度が閾値を超えた場合にご本人への安否確認を行うサービスが『NiSUMU CARE』です。
 カメラを使用しない為、プライバシーを損なわない優しい見守りができること、機器の設置設定や日々のモニタリングは全て弊社が行うことでご家族の負担をゼロとする「手離れの良さ」を特長としています。
3、年間平均成長率約60% スマートホームセキュリティの普及に貢献
 2025年で創立10周年を迎えるSecualは、『Secual Home』をリリースしてから現在まで、個人から企業、そしてまちへ続々と導入してまいりました。2015年のリリース当初と比較すると年間平均成長率は約60%にもなります。このようにスマートセキュリティサービスの普及は着実に進んでいます。
◆今後の目指す姿
これまで主に、不動産業界を中心に安心安全な住環境と管理業務DXを実現するサービスを提供してきましたが、今後は屋外に視野を広げ、守るべき対象とエリアの拡大に取り組んでまいります。


 その1つが自動車です。車両の盗難手口が年々巧妙化され、2023年には年間2,600台以上が盗難されており、ニュースでも多く取り上げられています。Secualが得意とする「スマートフォンによる遠隔操作可能なセキュリティ」をキーワードに、自宅も愛車もスマートフォン1つで守ることができる日本初のセキュリティサービスを開発中です。
 また、高齢者見守りサービスでは、室内のセンシングだけでなく、屋外での検知も可能にすることで、徘徊防止などを目的とした、屋内外シームレスな見守り環境の構築を検討しています。
4、代表取締役CEO 菊池正和の想い
匿名・流動型犯罪グループ「トクリュウ」による事件が多発しており、我々の力不足に憤りを感じるとともに、被害に遭われた皆さまに心からお悔やみ申し上げます。


今後も当社は、警備業の認可を持つ、国内唯一のスタートアップ企業として、テクノロジーの力と人の力を融合させることで、「住環境向けセキュリティの更なる普及」「車両盗難の撲滅」「超高齢化社会における見守り環境の充実」の3つをキーワードにSecual Homeサービスの深化を続け、様々な犯罪被害に遭われる方を少しでも減らすことができるように、日本のセキュリティサービスに革新を起こし続けてまいります。
《会社概要》
株式会社Secual は「ホームセキュリティを、もっと身近で誰もが気軽に利用できるものに変えたい。」という思いから2015 年に設立。個人向けのスマートホームセキュリティ製品『Secual Home』およびタウンセキュリティを目的とした防犯・防災・見守り機能を搭載した多機能なデジタル街路灯『Secual Smart Pole』の販売のほか、賃貸住宅に後付け導入が可能なスマートホームセキュリティとホームIoT サービス『NiSUMU RENT』、分譲住宅地にホームセキュリティ・タウンセキュリティ・コンシェルジュ機能を提供するスマートタウンの統合サービス『NiSUMU』、高齢者見守りサービス『NiSUMU CARE』を提供しています。「安心をもっとカジュアルに」をコンセプトに、セキュリティをリーズナブルに、スマートにご提供することで、安心感のある自分らしい暮らしが実現することを目指します。


社  名:株式会社Secual(セキュアル)
代 表 者 :代表取締役CEO 菊池 正和
所 在 地 :東京都渋谷区渋谷2-6-4 渋谷イーストプレイス2F
設  立:2015年6月2日
事業内容:スマートセキュリティおよびスマートタウンに関わる製品の企画・開発・製造・販売及びその運営サービスの提供
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