創業59年の建設コンサルタント・株式会社サンテックインターナショナルは、『防災カタログギフト -tokimori(とき守)-』(読み:ときもり/公式サイト:
)を2024年8月26日(月)より、販売開始しました。
“防災”というテーマは、当社が行なっている公共事業・防災事業・災害復旧を中心とした事業の根底にある「人々の暮らしを守る」ためにという命題とつながっているものです。
一方、災害大国である日本では、気候変動の影響から水害や地盤災害が頻発し、南海トラフ大地震などの危機も迫っています。今後ますます、当社事業の重要性は増し、人々の災害への備えも必要になってくると考えています。
当社には、災害の原因や対策に関する知見・スキルが蓄積されています。「人々の暮らしを守る」ために、社会インフラの整備を行うだけではなく、ひとりひとり、個人の災害への備えにも役立ちたい。そのために当社のスキルを活用した新たな事業への挑戦を選択しました。そうした思いが具現化したものが、『防災カタログギフト -tokimori(とき守)-』です。
来年2025年は、阪神・淡路大震災が発生してから30年になることから、皆さまに、ご自身やご家族だけでなく、「大切に想う方を守るための備えは十分でしょうか?」と考えていただくきっかけにしていただければと思います。そんな想いを込めて、本プロジェクトをスタートするに至った開発ストーリーについて、3名の女性スタッフの紹介と共にお伝えさせていただきます。
【千原 早莉奈(ちはら さりな) プロフィール】
新卒入社後4年経理を経て、昨年 2023 年より新規プロジェクト防災カタログ事業『防災カタログギフト -tokimori(とき守)-』の担当となり、防災士、災害備蓄管理士、千葉市防災アドバイザーという3つの資格を取得。オリジナル商品も開発中。
【鶴谷 波流(つるや はる) プロフィール】
新卒入社後、営業部に配属。その後、企画・人財部に異動となり、採用と教育研修の担当となる。社員教育の一環として、新規事業企画チームの事務局となり、自身も防災をテーマにした事業提案を行った。育休を経て、2024年4月に新規プロジェクト『防災カタログギフト -tokimori(とき守)-』の担当に着任。
【升ノ内 朝子(ますのうち あさこ/イラストレーター) プロフィール】
1977年生まれ。千葉県出身。慶應義塾大学哲学科卒業。セツ・モードセミナー基礎科修了後イギリスに渡り、University of Brightonにてイラストレーション科を卒業。2005年よりフリーとして活動中。2009年よりギリシャへと拠点を移し、現在もギリシャで、家族と暮らし、ギリシャと日本を行き来しながら雑誌や広告を中心に活躍中。「ほぼ日」で「Greetings From Greece ギリシャからのおたより。」連載中。
あなたとあなたの大切な人を守りたいという思いから生まれた『防災カタログギフト-tokimori(とき守)-』
2021年1月、新人研修の一環として、新規事業開発プロジェクト「未来の器(うつわ)」がスタートしました。当時、新型コロナウィルス感染で世界中が幅広い分野で大きな影響を受けている最中だったということもあり、これからの急速な社会の変化に対応するためには、既存事業とシナジー効果を生み出すことができるもので、社会貢献性が高く、地域からも必要とされるもの、そして、将来の主力事業として期待がもてるものを開発したいという目的がありました。
ちょうど旧本社から亀戸新本社への移転の時期でもあったため、新本社1階スペースの活用方法を題材に、まずは新規事業立案の勉強会として始動しました。第1回ミーティングの参加者には、現在本プロジェクトの中心になっている企画・人財部の鶴谷波流、千原早莉奈のほか、合計20名が3チームに分かれて企画案を作成し、社内プレゼン会を実施。最優秀賞は、鶴谷のチームが提出した企画「防災カフェ」に決定しました。しかし、その後、社内外で検討した結果、新本社1階での「防災カフェ」の事業化は、立地の問題で難しいとの結論に至りました。
その後、新たな外部メンバーも加えて、改めて社長の新規事業への想いなどをヒアリングし直し、コンセプトの見直しが行われました。その結果、最優秀賞は、「防災食×カタログギフト×健康」が選ばれました。市場調査、コンセプト決めなどのために、月2回の定例ミーティングを実施し、2022年12月に正式に、防災カタログギフト事業を始動することが決定しました。
掲載商品の契約交渉が難航。コンセプトに共感いただいた高知県のメーカーに支えられて前進へ
千原:研修の頃から考えると「まさか本当に事業化できるとは・・・」と驚きましたが、担当になったことをきっかけに防災について学び、防災士、災害備蓄管理士、千葉市防災アドバイザーなどの資格を1年で取得しました。防災を学ぶまでは、全く知識がなかったのですが、学んでいくうちに、一つ一つ知識を身に付けていくことを楽しみながら生活の一部となっていき、今では防災オタクと化しています。
事業化するにあたっては、当社が「防災カタログギフト」事業での実績がなく、掲載商品を契約するためにお話を聞いていただくことすらできないことが多くあることに悩んでいました。しかし、防災意識の高い高知県のメーカーには、当社の「あなたとあなたの大切なひとを守りたい」というコンセプトに共感していただき、たくさんのご協力をいただきました。
南海トラフ地震が発生した場合の被害予想では、高知県内のほとんどで震度6弱~7の強い揺れが予想され、津波も沿岸市町村で10m以上、佐清水市、黒潮町は34mの津波が予想されています。商談が決まった時には大きな喜びを感じ、プロジェクトを通して様々な人々と関わる中で、災害を自分事としてとらえることの大切さに気が付き、大きく心を動かされました。
鶴谷:新人研修の一環として始まった「未来の器プロジェクト」の時から、事業化をした現在でも「人々の暮らしをより良くしたい」という思いは常に変わりません。「防災」は、必要なことと思いつつも、なにから始めれば良いか分からないという方もいらっしゃると思います。そんな方にも『防災カタログギフト -tokimori(とき守)-』を通して、「防災は、案外身近にあって、簡単なことから始められる」と思ってもらうためのきっかけづくりになれば良いな、と思います。
『防災カタログギフト -tokimori(とき守)-』では、「あなたとあなたの大切なひとを守りたい」というコンセプトで、普段「防災」にあまり関心のない人でも始めやすいようなデザインや、日常使いもできる商品を多くセレクトしています。ぜひ「防災」を始める第一歩として、当社の商品を選んでいただけると嬉しいです。
緊張感のある「防災」イメージを変えたい。イラストレーター升ノ内朝子が柔らかなタッチでカタログをデザイン
次に、チームに加わったのは、ギリシャ在住のイラストレーター・升ノ内朝子です。カタログギフトのイメージを決めるにあたって、今までの「防災」という、固く、緊張してしまうようなものではなく、もっと日常に溶け込める、柔らかく人を安心させられるようなものにしたいとの想いから、「ほぼ日」などでも連載を持つ升ノ内が起用されました。
もともとは、20年前、当社の40周年記念誌のイラストを担当していただいたため、升ノ内の柔らかなイラストのタッチが『防災カタログギフト -tokimori(とき守)-』のイメージにもぴったりだと思い、正式な依頼に至りました。
●地域ごとに異なる防災の必要性
升ノ内:私は普段ギリシャで暮らしています。ギリシャでも過去に何度か大地震があったと聞いていますが、もう何年も大規模なものは起きていません。そこで、私が日常生活で必要を感じる身近な防災を考えてみると、最近ギリシャでも頻発しているゲリラ豪雨、また平時でも割と起こってしまう停電や断水があります。
一方日本に帰った際には、頻繁に起きている大地震、また近年特に実感している夏の異様な蒸し暑さや、頻発する暴風雨などに対する防災の必要性をひしひしと感じます。未曾有の災害においては、個人でできることは限られているのかもしれませんが、暑さ対策や防災グッズの備えなど、小さくてもできることはあると思いますし、日々の安心のためにもそういった防災の意識や備えは大切だと思っています。
●人に贈りたくなる優しいデザインに。『防災カタログギフト-tokimori(とき守)-』に込めた想い
升ノ内:制作過程において、女性目線の防災カタログギフトということで、自分が買う立場だったらどう感じるかということを意識しました。一般的に防災グッズに関するデザインはニュートラルな雰囲気のものが多いですが、そこを温かく柔らかく、優しいイメージに、またギフトですので人に贈りたくなるようなイラストになるよう心がけました。
●東日本大震災で感じた不安と心細さから防災を意識
升ノ内:当時から海外に住んでいた私にとっても、東日本大震災は大きな衝撃でした。2011年3月11日のまさに当日、妊娠中だった私は日本へ里帰りする予定でした。朝起きると義母から「日本で地震があったようだから今日のフライトはキャンセルした方がいい。」と言われたものの、私はきっとよくある程度の地震を、心配性な義母が大げさに考えているに違いないと思いました。だからニュースで水浸しの空港を見た時は、我が目を疑いました。まさかこんなことが起こるなんてと、そして遠く離れた家族のことを考えて、不安と心細さでいっぱいになったのを覚えています。
●『防災カタログギフト-tokimori(とき守)-』で伝えたい、誰かの安全を願う想い
升ノ内:東日本大震災の時に私が抱いた、離れている誰かの安全を願う想いは、『防災カタログギフト -tokimori(とき守)-』のコンセプトに、まさにつながっていると思っています。そういった想いが、イラストと共に優しく伝わってくれたらと願っています。
●国を問わず地球規模で向き合っていくべき災害の課題
升ノ内:ギリシャでは昔から夏季の山火事が大問題となっています。近年は気候変動による温度の上昇から火災の規模が大きくなっており、数も増加しています。また火災により大量の二酸化炭素が大気中に放出されるので、これが地球の温暖化を加速させ、さらに山火事を発生させやすくするという悪循環を生み出しています。
日本で近年頻発している豪雨や猛暑も、同じく地球温暖化の影響があると考えられていますから、国を問わず地球規模で向き合っていかなくてはいけない課題であると痛感しています。
「暮らしの邪魔にならない」を意識し開発された『防災壁掛けラックtokimoriくるくる』
千原:『tokimoriくるくる』の商品化にあたり、特にこだわったのは「暮らしの邪魔にならない」ことです。壁掛けラックに防災グッズを入れることで、すぐ手に届くようになりますが、防災グッズが目に付く場所にあることが、景観的に気になるという人もいるはずです。
そこで、防災グッズが目につかないようにするため、ラックの裏面をキャンバスのように使える仕様にしています。無地なので写真のようにデコレーションすることもできますし、メモをピン止めすれば、ホワイトボードのような活用もできます。使う人のアイデア次第で楽しく使える防災ラックになるのが『tokimoriくるくる』の魅力です。
丸めたときに収納した防災グッズが飛びださない形状のポケットにするなど、商品化にあたりいくつかの工夫を盛り込んでいます。いざというときでもスムーズに丸めやすいよう、ポケットの数も調整しました。
●今後も『防災カタログギフト-tokimori(とき守)-』はアップデートを続けながらパワーアップしていきます
千原・鶴谷:日々新しい商品が生まれる防災業界で、現状の商品ラインナップに満足せず、知識をアップデートしながら、より皆様のお役にたてる商品を作っていけたらと考えております。
もっとたくさんの方に『tokimori-とき守-』の商品や想いを広めて、皆様の声をいただきながら、皆様と一緒に『防災カタログギフト -tokimori(とき守)-』をパワーアップしていけたらと思います。
【『防災カタログギフト -tokimori(とき守)-』概要】
■プラットフォーム名:『防災カタログギフト -tokimori(とき守)-』(読み:ときもり)
■オープン日時 : 2024年8月26日(月)
■価格 : BASIC/10, 000円(税抜き)、LITE/6,000円(税抜き)
■掲載商品数 : BASIC/全62点、LITE/全31点
■販売サイトURL :
1965年1月に創設し、国土交通省を始めとする官公庁や大手民間企業を顧客とする建設コンサルタントです。建設コンサルタント、補償コンサルタント、測量、構造物調査・情報、建築設計・施工管理などの事業を実施しています。創設以来半世紀を超えて、建設技術を通して、 国内および海外の開発途上国の社会基盤(公共インフラ)の整備、国内の地域開発、災害復旧等の技術支援を行っています。2021年には、優良企業として防災に関わる測量業務で国土交通省関東地方整備局 局長表彰を受賞しました。