1都11県の非鉄金属回収・産業廃棄物リサイクルを行う株式会社宇津木金属では、環境保護に貢献するために、2024年5月より「なくステ」というサービスを開始しました。
企業から出るごみを買い取り、再利用や販売を行うことでごみの量を減らし、企業のCO₂排出量を削減します。また、得た対価の一部は森林保全活動に使われます。
宇津木金属からリユースへの取組みを打診した背景
今回、株式会社シープランニング様にリユースの打診を行うに至った背景には、これまでの廃棄物回収を通じて築かれた信頼関係が大きく寄与しています。
過去にも、シープランニング様のオフィスからの廃棄物回収において柔軟に対応させていただいた実績があり、今回の移転でも、廃棄物が発生する可能性を考慮しながらのスムーズな回収を進める中で、リユースの提案を行いました。
当初は什器の再利用が検討されていましたが、レイアウトの変更などから廃棄の選択肢も浮上していました。そこで、私たちが提供する「なくステ」を通じて、廃棄ではなくリユースを選択いただけることができ、双方にとって意義のある結果となりました。
このような背景の中、オフィス移転の際に出た不用品をリユース品として提供いただいた株式会社シープランニングの山平さんと対話を行いました。
―シープランニング様の事業内容を教えてください。
お客様のオフィス移転や、総務部門の業務可視化・定型運用フローの構築および運用サポートなどを行っています。
具体的には、「ファシリティマネジメントサービス」「ITインフラサービス」「オフィスサービス」の組み合わせにより、社外PMOとして新オフィス移転プロジェクトをサポートしたり、「オフィスサービス」「ITインフラサービス」の組み合わせで総務部署の業務可視化、定型運用フローの構築および運用サポートを行ったりしています。
ご要望に準じた役割で、伴走者としてバックヤード全般の業務を支援しています。
WEBメディア「tudoi」は、働く場を整えるという業務知見を活かし、エンドユーザー向けの情報発信を試みようと始めました。
―今回の産業廃棄物回収で宇津木金属を選んでくださったのははぜですか?
きっかけは本社移転でした。
過去に何度もお願いしており、その都度非常に柔軟に対応していただいています。
少量の回収から大量の回収までご対応いただけますし、短期間での発注にも応じていただけるため、大変助かっています。
今回は、本社の移転のため、各部署の梱包の進捗により廃棄物が増加する可能性がありました。
実際に直前まで廃棄物が発生しましたが、ある程度の増加を見込んで対応いただいていたので、スムーズに廃棄することができました。
―「なくステ」で不用品をリユースに回していただいた理由は?
写真:リユース品として提供いただいた物品とCO2削減量
当初より既存の什器を転用する前提で移転を企画していました。しかし、レイアウトやサイズの関係でどうしても再利用が難しいものがあり、廃棄するしか選択肢がありませんでした。
什器買取業者への買取も検討しましたが、需要がわからない状態で取り組むにはハードルが高く、、、
そこにリユースのお話をいただいたので、渡りに船でした。
廃棄とリユース品の選定のどちらもまるっとお任せできるので、非常にありがたかったです。
―実際に販売された感想は?
「売れたんだ!」と純粋に驚きました。
傷は少なくまだ使える状態でしたが、毎日目にしていると新しいものには見えなくなってしまいます。それがリユースされることで、新しく買ったものとして、誰かの日々を彩るものになったのはとても嬉しいですね。
今後もぜひ利用したいです!
―今後の会社の動きを教えて下さい。
コストと環境面を考慮した現実的なオフィス移転・構築と、移転後の総務部門の方々の日常業務をサポートしていく予定です。 また、時代の流れに合わせて、お客様の求めるサービスをオフィス面に限らず提供していきたいと考えています。
―なくステとのかかわりで気づいたことがあれば教えて下さい。
実際に売れた品目を知れたのと、そのCO2の削減量を可視化いただけたおかげで、リユースの有用性を実感できました。
今後も、ものを大切に不用品が発生した際は廃棄ではなくリユースを前提に、環境保全を考えていきたいと思います。
不用品回収時のエピソード
実際にシープランニング様の不用品を回収させていただいた際、什器のサイズや状態を確認しつつ、可能な限りリユース品として活用できるように努めました。
シープランニング様からは「少しでも環境に貢献できるならば」という前向きなご要望をいただき、その期待に応えるために、弊社としても適切な処理を心がけました。
什器以外の廃棄物についても、発生するタイミングが不明確だったため、現場での迅速な対応を求められましたが、結果的に柔軟な体制を維持し、迅速に対応することができました。
お客様の要望に応じた形で、廃棄物の増減にも対応しつつ、スムーズな回収を実現できたことは大きな成果です。
リユースという選択肢の意義
今回のPRTIMESストーリーの作成を通じて、シープランニング様からリユースに対する感想を伺い、我々としても改めて「なくステ」の取り組みの価値を感じました。
「売れたんだ!」という純粋な驚きの声や、廃棄されるはずだった什器が新たな使用手に渡り、誰かの役に立つという喜びを共有できたことは非常に嬉しく思います。
宇津木金属としても、ただ廃棄物を回収するだけでなく、持続可能な社会の実現に向けてリユースという選択肢を提供することの意義を再確認しました。
今後も、こうしたサステナブルな取り組みを多くの企業様と共に推進し、リユースの価値を広めていきたいと考えております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ゴミの中には価値あるものが多く、それを適切にリユースすることで廃棄時のCO₂排出を減らし、さらに森林保全活動につなげることができます。
私たち宇津木金属は今後も、サステナブルな社会を多くの企業や個人と共に創り上げることを目指してまいります。
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宇津木金属が生まれたのは今からちょうど50年前。高度経済成長期にあった日本では金属加工業を営む町工場が至る所にあり、その工場から出る切削屑を、ちいさな中古トラック1台で回収し、再利用してくれる場所へ運ぶ事業から始まりました。
当時、法律の整備が整っておらず、不法投棄が多く発生しており、政府から産業廃棄物処理業の許可を取得していたのは限られた会社だけでした。そのような環境の中で、宇津木金属は正式な許可を得て、多くの企業様から廃棄物回収の依頼をいただき、事業が拡大していきました。2代目の代表が受け継いだ今も、私たちは厳しい項目をクリアし、優良事業者認定を受けています。私たちの使命は、環境破壊の根本的な解決です。3世代先の子供たちが安心して暮らせ、ゴミを減らす方法についての話し合いが自然と行われるような社会の実現を目指して、私たちは今日もまた、世の中のゴミと問題を片付けていきます。