埼玉県越谷市に「茶番 - chavan -」という料理店をオープンし、日本全国の茶園から届く最高級の日本茶をご提案します。まずはこの場所をきっかけにして、みなさんに日本茶を愉しんでいただきたい。そして日本のお茶文化を救うための活動に、お力添えいただきたいと考えています。はじめまして
株式会社LogiConnecTea代表 河野と申します。
日本全国でトップクラスのお茶づくりをする農家さんを訪ね、直接仕入れた国産発酵茶を軸に、飲食店向け卸販売やオリジナルブレンドティーの開発などを行っています。
2023年8月、越谷市に実店舗
とネットショップをオープン。「日本茶×旬の美味」をテーマに、お茶とお食事を提供しています。お茶と料理のペアリングを体験していただくイベントや、ワークショップなども実施しています。
2024年10月、越谷市蒲生で新たな店舗「茶番 -chavan-」をオープン予定。
こちらの記事では、茶番をどんなお店にしていくのか、このお店を通して目指す「日本茶の文化を救う」とはどういうことなのか、お伝えさせていただきます。
「茶番」とはどんなお店?
主役は、日本茶です。
茶番であつかう茶葉は、伝統的な製法を守り続けている農家さんから届く最高級グレードのもののみ。
産地や品種だけでなく、作り手の技術によってさまざまな風味・香り・あじわいをもっています。
そんな個性豊かな茶葉をベースにした創作チャイや、こだわりのお茶割りとしてお愉しみください。
その引き立て役として、創作カレーをはじめとしたスパイス料理をご用意いたします。
今をあじわう
茶番は、引き立て役の料理にもこだわります。
スーパーの野菜売り場では1年中おなじ野菜を購入することができ、本当の旬の食材が分かりにくくなっている昨今。茶番では、季節ごとの食材を使って、その時にいちばん美味しくいただけるよう料理してお出しします。
今ここで、この時間を存分にあじわっていただけるように、お食事や空間を整えてお待ちしております。
「日本茶の文化を救う」とは?
ここから、今回のプロジェクトテーマに掲げた「日本茶文化を救う」についてお話させてください。
さきにお伝えしたとおり、茶番の主役は日本茶です。
「お茶」と聞いてイメージするのは、気軽に手に入るペットボトル茶(緑茶飲料)という方も多いのではないでしょうか?
いつでもどこでも喉をうるおせる緑茶飲料の利便性は、日々忙しく働く現代人の生活にもフィットし、消費は増加傾向にあります。
これに使われるのは比較的安価な茶葉(三番茶や四番茶、秋冬番茶)。大規模な茶園で、すべて機械による作業で大量生産されています。
対して、茶葉のグレードの中で最も品質がよく、高値で取引されるリーフ茶向けの一番茶の消費は減少しつづけ、消費量の差は年々広がるばかり。
資料:総務省家計調査
リーフ茶の消費減少は…お茶農家の危機
リーフ茶とは、茶葉から淹れるお茶。
「急須で入れるお茶」というとイメージが湧きやすいかもしれません。
お茶農家に代々受け継がれてきた知識のもと、日本の伝統ともいうべき製法で作られています。
このリーフ茶の消費量は、ここ20年で4割近く減。市場での取引価格は、10年間でなんと約半値にまで落ち込んでいます。
資料:静岡県内産一番茶生産量と平均単価の推移
とくに若い世代では、家でお茶を入れる習慣自体がほぼないという方が多くなっています。
現在リーフ茶のメイン消費者は60歳以上の年配世代。さらに20年後、この消費者層が減ると考えると…
資料:総務省家計調査
【消費されない=作っても売れない=作り手がいなくなる】
”お茶を飲む習慣をもつ人がいなくなる”
これは、伝統的な手法で丹精込めて作った茶葉が評価されない。売れないということ。
お茶農家は経営を成り立たせることがむずかしくなり、近年では後継者も急激に減少。茶園を手放す農家も増えています。
この現状は、日本のお茶文化の絶滅の危機といっても大袈裟ではありません。
わたしたちは本気で、この文化を救いたい!と考え、活動をしていきます。
「日本茶を愉しむこと」は日本の文化の継承である
”お茶を淹れて飲む”
昔からこの行為は、ほっと一息つく時間としてはもちろん、日常や世の中の動きなど意見交換するサロン的な場でもありました。
ここ茶番は、そのお茶の時間がもたらす文化や人の和の豊かさを生む場であり、幅広い世代の方々にお茶を愉しんでいただく場でありたい。
そして、お茶の新たな可能性を広げる発信によって、お茶農家の経営の下支えをし、ひいては伝統的な日本茶の文化の継承につなげてきたいと考えています。みなさまのお力添えをよろしくお願いいたします。
ご支援いただいた方へのリターン
※レセプションオープンご招待は10月5日 (土)となります。
茶番を支えてくださる農家さんや関係者のみなさん
これまでの活動も今回のプロジェクトも、たくさんの方々に支えられて進んでいます。
茶番であつかうお茶を作ってくださる農家さんをはじめ、茶番を応援してくださるみなさんからいただいたメッセージをここでご紹介させていただきます。
資金の使い道
・店舗改装費 500,000円
・店舗備品調達費(調理器具、食器等) 200,000円
・オンラインショップ開発費 200,000円
・メニュー開発試作費 100,000円
・その他
今後のスケジュール
9月28日 (土) ワネストマルシェ出店 (※)
10月5日 (土)レセプションオープンご招待
10月7日 (月)茶番グランドオープン
越谷市蒲生(がもう)の住宅兼店舗の長屋が並ぶ集合住居ワネスト。緑豊かで心地よい空間が広がり、カフェや花屋、ダンスや絵画教室などを行うレンタルスタジオが入る複合施設。
茶番はこちらの一角にオープンします。
埼玉県越谷市蒲生茜町23-2
東武鉄道伊勢崎線「蒲生」駅より徒歩5分
さいごに
ここまで記事をご覧いただき、ありがとうございました。
私が事業を立ち上げたきっかけは、前職のイタリアンレストランで提供していた日本茶にあります。その生産農家さんを訪ねるうちに、お茶作りに対する情熱や伝統的な職人技ともいえる手仕事に引き込まれていきました。
しかし、丹精込めて作られる高品質のお茶は消費者の日常になかなか届きにくく、市場での取引価値は下がり続けるいっぽう。そのようなお茶業界の現状を目の当たりにして、生産者と消費者を繋げたいと強く思い、活動を始めました。
今回のプロジェクト茶番も、この事業立ち上げ当初の想いを引き継いでいます。
自宅で急須を使ってお茶を淹れるシーンが極端に減っている現代では、高品質のお茶は少し敷居が高く思われがちです。また、茶葉から淹れたお茶を飲んだことがなかったり、その習慣を忘れてしまっている人も増えています。
そこで、まずは「職人の手仕事によって生産された茶葉のおいしさを体験してもらうことが必要」と考え、この茶番という場所づくりに至りました。
茶葉の品質によって、チャイの味わいも全く異なるものになります。良質な茶葉で淹れるチャイは、繊細な香りや複雑なあじわいを表現することができ、甘さを控えることで食事(スパイスカレー)との組み合わせを愉しめるとても贅沢な一杯に。
茶番のチャイをきっかけに茶葉から淹れたお茶に興味をもっていただき、みなさんの日常にお茶を淹れるシーンが生まれることは、日本茶の伝統文化を救うことに繋がります。その第一歩を、ぜひ一緒に作っていきましょう。